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その他 2015年09月07日

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【ニッチ産業特集】ベトナムではC to Cが隆盛、ITサービスに妙味?

黒川 賢吾(株式会社Asia Plus)

【ニッチ産業特集】

 
ベトナムの小売というと最近では、イオンの進出が注目を集め、2014年の1号店オープン時には15万人もの人が訪れたと言われている。また、高島屋も2016年にホーチミンで1号店をオープンする事が既に発表されている。

そんなベトナムだが、小売店売上全体に占めるチェーン店の割合は20%以下で、これはショッピングモール文化を誇るインドネシア・フィリピンなど他の東南アジア新興国と比較しても低い数値である。代わりにベトナム人にとっての小売の主役となっているのが数十万店を誇るといわれるパパママショップや個人経営の小売店である。

大型店舗の進出が遅れている一方、ネットワークインフラも新興国としては比較的廉価で安定しており、且つスマホの普及率も急速に伸びていることから、若者を中心に個人ベースでのオンラインショッピングが増えてきている。例えば、海外の商品を個人輸入して、正規輸入品よりも廉価に販売するケースなどが一般的であるが、面白いのがFacebookを活用したオンラインショッピングである。

流れとしては、大まかに下記の形になる。

1. Facebookに自身でお店のページを立ち上げ、販売したい商品と電話番号などの連絡先を掲載。
2. 興味を持ったユーザーが掲載している番号に電話もしくはメッセンジャーでオーダー
3. 注文主に直接届けて現金回収、もしくはATMヘの振込を確認した後、商品配送

ベトナム人は1日平均3時間程度をFacebookに費やしており、個人情報の管理の意識が低く知らない人とのFacebookでのやりとりについても苦にしないことから、Facebookが有力なショッピングサイトの役割を果たしている。またクレジットカードの利用が遅れていることも、個人によるオンラインショッピングサイトの開設を容易にしている。個人が運営しているFacebookのショッピング目的のページであっても数十万のLikeを集めているようなものも少なくない。ファッション・美容・健康のようなカテゴリーの人気が高く、システム費用なども全くかからないことから多くの個人が商品の売買を行っている。

Facebookで洋服を販売している一例

Facebookで洋服を販売している一例

現地向けITサービスにチャンスあり

また、小売店のEC化をサポートするようなサービスも増えてきている。現在ベトナムで大きな注目を集めているサービスの1つが「Haravan (www.haravan.com)」というECプラットフォームのレンタルサイトで、IT知識がなくても簡単にECサイトを開設することが出来る。アメリカの人気サービスShoplifyのベトナム版であるが、驚くべきはその価格で利用料は月500円程度に抑えられ、結果的に多くの小売店のオンライン販売を促進している。2014年9月のサービススタート以来、Haravanは24000のトライアルユーザーと1700の優良ユーザーを獲得しているという。

ベトナムはIT産業が盛んな反面、国内市場が小さいため、そのリソースは主にオフショア開発に向けられている。一方で、少なからずITの利用によって消費者の生活が大きく変わってきている。このようなサービスを牽引しているのは主にベトナムローカルの企業であるが、日本の人気サービスなどがベトナムではまる余地も多くあるように感じられる。

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黒川 賢吾

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