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海外ビジネス コラム

その他 2012年08月27日

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成功するとトラブル発生!? 海外での販売も、契約書で主導権を握れ!

大澤 裕(株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン)

日本企業は往々にして海外の販売代理店と契約書を交わしたがりません。
契約書なし、口頭約束のジェントルマンズ・アグリーメントで処理しようとします。
明確な責任の発生を恐れているかのようです。

逆説的ですが、契約書なしでも問題が発生しないのは製品が売れない場合です。
争うべき利益がないからです。
しかし、もし売れはじめたなら問題が発生します。
売れると必ず、さらに強力な販売代理店候補や商社が手を上げてきます。
また大口顧客からの直接取引の要望が入るかもしれません。
しかし契約書がない場合は、元の販売代理店との契約解除ができないのです。

元の販売代理店にしてみれば「この国の市場を開拓したのは我々だ。
やっと市場が立ち上がってきたとたんにサヨナラかよ。
絶対に認められない」と怒るでしょう。
売れない時代を支えた糟糠(そうこう)の妻に、離婚をきりだして訴訟される俳優のようです。
こういったときに予め交わした契約書があれば、その解除条項を粛々と手続きする事によって契約を解除することも可能になるのです。

大体において、日本人は契約書を恐れすぎます。
しかし契約書は「自社の責任・リスクを最小化するために結ぶ」と考えた方がよいです。
その契約書の作成を先方会社に投げるのは愚の骨頂です。
先方は先方の責任を最小限にした契約書を作成するだけですから。
そしてそれを的確に指摘できる日本の会社は稀ですし、弁護士にそのチェックを任せると初めから自社で作成した以上の費用がかかるのです。

以前に我々が相談をうけた会社も相当な大手企業でしたが、代理店との間に契約書を交わしていなかったためにトラブルになっていました。
ある国に販売代理店を置いたのですが、後にその代理店ではカバーしきれない地域に別の代理店を置こうとして、先行した代理店との間に深刻な対立が発生してしまったのです。
両社が寄ってたつ契約書がないのですから泥仕合になっていました。

以上簡単ですが、今回は契約書を主導権をもって作る重要性について認識いただければと思います。

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大澤 裕

(株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン)

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