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海外ビジネス コラム

法律・制度 2016年04月06日

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2015年に変更されたマレーシア就労ビザの最新情報と申請手順

鵜子 幸久(桜リクルート社(マレーシア))

2015年から、マレーシアで働く外国人の就労ビザ(エンプロイメント・パス)に関する制度が変更されましたが、このことで混乱や誤解が生まれているため、現在最新の情報と申請手順を解説いたします。過去には必要とされていなかったESD法人登録や、払込資本の上方修正など、若干ハードルが上がってしまったと言えますが、下記の申請手順に沿えば取得可能です。

第1段階: ESD(Expatriate Services Division)への会社の登録

(1) 会社の口座を開設するために、メールアドレスの登録を行います。その後、会社のログインIDとパスワードが送られてきます。
(2) 会社のログインIDとパスワードを使って、指定された会社情報の提出および当該年度に必要な就労ビザの枠の申請を行います。
(3) ESDが審査をします。
(4) その結果が会社に通告されます。申請の際に送った情報に不備がある場合や、会社自体が払込資本金の不足などで就労ビザ申請の条件を満たしていない場合には、申請は却下されます。
(5) 審査結果に問題がなければ、次の段階に進みます。

就労ビザを申請できる会社の条件として、外資51%以上の会社の場合、払込資本金は100万リンギ以上となっています。以前は小売業、卸売業のライセンスを必要とする法人のみが払込資本金100万リンギ以上で、その他の法人は50万リンギ以上でいいとされてきましたが、現在製造業以外は全て100万リンギ以上に統一されました。

第2段階: 会社のアクティベーション

(1) イミグレーションのESD担当官との面接アポイントメントの日時を申請します。その後、アポイントメントの日時が送られてきます。
(2) その結果を会社のレターヘッドに印刷し、要求された情報と一緒にESDに送ります。
(3) 会社の取締役がイミグレーションのESDに出頭し、担当官の面接を受け、そこでLoU(Letter of Undertaking)に署名をします。
(4) 第3段階に進むことが許可された旨が通知されます。

イミグレーションのESD担当官との面接には、フォーム49に記載されている会社の取締役が自ら出頭しなければなりません。英語ができないから代理人を立てるということは認められていませんが、通訳を同伴することは許されるようです。

第3段階: 駐在員個人の就労ビザ申請

駐在員個人の就労ビザの申請はその駐在員を雇用する会社が行うもので、個人で申請して保持するものではありません。現在、マレーシアでは以下の三つのカテゴリーの就労ビザがありますが、一般的にはカテゴリーIを指します。

(1) カテゴリーI(従来からのもの)
月給が5,000リンギ以上で、24カ月以上の雇用契約。
配偶者と18歳未満の子どもは帯同できる。

(2) カテゴリーII(新規)
マレーシア国内の上位大学を優秀な成績で卒業した外国人を対象。
月給が5,000リンギ以上で、24カ月未満の雇用契約。
配偶者と18歳未満の子どもは帯同できる。

(3) カテゴリーIII(新規)
月給が2,500リンギ以上で、12カ月未満の雇用契約。配偶者と18歳未満の子どもは帯同できない。
このカテゴリーを申請する場合には、マレーシア内務省に枠を申請し、認可をもらう必要がある。

上記いずれかの就労ビザを申請する際には、マレーシアに駐在する外国人個人の大学の卒業証明書、履歴書、写真などの書類を一緒に提出します。また申請者の資格については、月給と雇用契約期間以外の規定は明文化されていませんが、暗黙の了解として、年齢は27歳以上、学歴は大卒以上、職歴は5年以上が最低ラインとなっています。申請者本人が申請する会社の株主や取締役である場合には、学歴や年齢に関しては考慮されることが多いようです。

第4段階: 就労ビザの発給

(1) 就労ビザが承認されるとオンラインで通知されます。
(2) 申請者のパスポートをイミグレーションに持参します。
(3) 法定料金を支払います。
(4) イミグレーションが最終処理を行い、就労ビザのシールをパスポートに貼ります。これに3営業日かかります。
(5) パスポートをイミグレーションの窓口で受領します。

このコラムの著者

鵜子 幸久

鵜子 幸久

(桜リクルート社(マレーシア))

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