海外ビジネス コラム

法律・制度 2017年12月24日

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韓国の企業と契約を締結する際に確認すべき基本的事項

崔 賢允(Choice Research & Consulting (Choice Law Office))

日本と同様に韓国でも、すべての法人(会社、社団法人、財団法人など)の設立には、一定の法的要件が必要である。運営と会計処理にも厳しい基準が適用され、解散も思いのまま行うことができない。

法人との取引は、個人を相手にするよりは信頼性が高いが、これらの信頼を悪用して相手を欺瞞し利益を詐取しようとする試みが頻繁である。法人、特に企業と取引する際の注意点を調べてみよう。

1.契約は必ず代表取締役と締結しなければならない。

契約当事者とは、「”株式会社カナタ 代表取締役ホン・ギルドンの印(または署名)”のように法人登記簿上の会社の名称、代表取締役の肩書き、代表取締役名、法人印鑑(または代表取締役署名)」が表示されなければならない。
共同代表理事が登記されている場合には、代表取締役に登記された両方の記名押印が必要である。

さらに契約印は法人登記簿上の代表取締役と直接会って受けなければならない。代表取締役に代わり他の従業員が署名捺印する場合には、原則的に無効となる。避けられない場合には、「委任状」を受ける必要がある。

法人登記簿謄本の閲覧は、商業登記所で一定の手数料のみ納めれば閲覧することができる。最高裁のインターネット登記所からも閲覧することが可能である。また、登記上の利害関係を疎明して申請するときは、その関係部分について登記簿の附属書類の閲覧許可を受けることもできる。

2.取引会社の定款も確認しなければならない。

一定の取引を代表取締役が勝手に行うことができないように制限されている場合がしばしばある。たとえば、会社の資産売却や支払保証などは、理事会の決議を経るように定款に記されていることもある。もし代表取締役が取締役会の決議なしに、このような契約を締結した場合はどうか。相手が善意(代表取締役にその権限があると信じていた)であれば、その契約は有効である。

しかし、相手が悪(代表取締役に権限がないことを知っていた)、または過失がある(少し注意を払えば代表取締役に権限がないことを知ることができる)場合には、その契約は無効となってしまう。(最高裁判所19786.27.宣告78ダ389判決)

3.商法上取締役会の決議事項も確認しなければならない。

社債の発行、株式譲渡、自己株式の処分等は、定款に記載されていなくても、必ず理事会の決議を経なければならない。

4.取引企業の財務状態を綿密に把握し、継続的に観察しなければならない。

株式会社の場合、すべての株主は有限責任を負う。つまり、株主や経営陣の財力がいくら強大も会社の債務を代わりに返す義務はない。したがって、相手会社の資産に比べて過度に規模が大きい取引は避けた方が良い。金融機関が企業に融資する際に、経営陣の連帯保証を要求する理由である。

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