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法律・制度 2022年05月05日

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国連調達とは

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 | PICTURES i チーム(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)

本連載では日本企業様の国連調達への参入支援を行っているPICTURES iチームが、国連調達の基本から弊社サービスの特徴まで分かりやすく説明していきます。

初回は「国連調達ってそもそもなに?」という疑問を、新入社員(タケル)さんと先輩社員(トモミ)さんの会話を元に解説していきます。

<タケルさんの入社日>

上司
「タケルさん、君には日本企業の国連調達参入支援を行っているPICTURES iチームに参加してもらうから宜しくね」

タケル
「こ…国連調達? 分かりました、よろしくお願いします。(そもそも国連ってなんだっけ? 紛争が起きている国とかを助ける機関だったような。そんな機関が調達を行っているのか…? 何も分からない、どうしよう。先輩でPICTURES iチームに属しているトモミさんに聞いてみよう…)」

タケル
「トモミさん、僕PICTURES iチームに入ることになったのですが、正直言って何も分からなくて…。国連調達って国連が行っているものなんですよね?」

トモミ
「PICTURES iチームにようこそ。一緒にこれから国連調達について勉強していこう!まずは国連についてだね」

国連とは?

国連とは、世界の平和と社会の発展のために協力することを誓った193の独立国家が集まってできた機関です。国連は総会を中心とした5つの主要機関を置いており、それらの下に専門機関や計画と基金等の機関があります。
(下図参照)

これらの機関はそれぞれ独自の構成と予算、本部を持つ個別の組織となっています。専門機関は経済、社会、文化、保健など様々な分野から国際協力を行うために設立され、国連と連携協定を結んだ機関です。

具体的にはFAO(国連食糧農業機関)、WHO(世界保健機構)、WFP(国際連合世界食糧計画)等が挙げられます。計画と基金は総会によって直接設立された機関です。具体的には、UNDP(国際開発計画)、UNICEF(国連児童基金)、UNDP(国連開発機構)、UNOPS(国際連合プロジェクトサービス機関)、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、UNFPA(国際連合人口基金)、UNIDO(国際連合工業開発機関)等が挙げられます。

国連の主な活動としては、平和維持活動や紛争解決が主となります。それ以外にも、子どもの生存と育成、環境保護、人権、保健・医療研究、貧困の緩和と経済開発、農業開発、教育、女性の地位向上、緊急・災害援助など、多岐に渡る活動を行っています。


図1


タケル
「ありがとうございます。国連は総会と5つの主要機関、専門機関等から成り立っているんですね。そういえば、国境なき医師団(MSF)や赤十字(ICRC)も聞いたことがあるのですが、それらは国連機関ではなかったのですね」

トモミ
「そうだね。それらはINGOs(International NGOs)と呼ばれているよ。その他にも国際機関と呼ばれる機関があって、Global fundやGavi、CEPI、World bank等が含まれているよ」

タケル
「世界には色々な機関があるのですね。では国連調達というのは、国連が世界中の企業から国連の活動に必要なものの調達を行うということなんですか?」

トモミ
「その通り。国連調達についてもう少し詳しく説明するね」

国連調達とは?

国連調達とは、国連機関が必要とする物品やサービスの調達を指しています。現時点では、全ての国連機関の調達を一括して担当する機関は存在しておらず、各国連機関がそれぞれ調達を行っています。現在、国連の調達を担っているのは先ほど挙げた機関に加えて、UNPD(UN Procurement Division)等約40機関が担っています。

これらの国連機関では様々な調達をっています。例えば、それぞれの機関が実施しているプログラム・プロジェクトで必要となる調達や、それぞれの機関を運営する上で必要となる調達等があります。調達は主に途上国に向けて行われることが多くなっています。


タケル
「なるほど。国連調達はそれぞれの機関が行っているから、予算も各機関独自で持っているんですね。国連調達の市場はどのくらいの規模になるんですか?」

トモミ
「では国連調達の市場について説明するね」

国連調達市場とは?

国連機関(約40機関)の1年間の調達規模は約2兆円(物資調達は1兆円規模)程度となっています。調達分野は自動車、食料、医薬品、医療機器、建設機材、農業機材、IT等、多岐に渡っております。国連機関は人道支援の側面が強いこともあり、「医薬品・避妊薬・ワクチン」が最大分野で年間約3,000億円規模となっています。
(下表参照)


図2


タケル
「国連調達市場はコロナウイルスの影響を受けたりするのでしょうか?」

トモミ
「2020年の調達実績は前年度比12.3%増でこれまでで最も高い調達額だったよ。調達全体額の9%にあたる21億ドルがコロナウイルスの緊急物資として調達されたから、影響はあったようだね」

タケル
「感染症の流行や紛争、災害等が起こると、国連調達も影響を受けることがあるんですね。国連と聞くとやはり世界の機関ですし、大手企業しか調達に参入するチャンスはないんでしょうか?」

トモミ
「そんなことはないよ。もちろん大手企業も参入しているんだけど、契約金額は100万円~1,000万円程度の小・中規模の契約が最も多くなっているんだよ。実際に中小企業が国連調達に参入していった例はたくさんあるよ」

タケル
「中小企業にもチャンスのある市場なんですね。日本には中小企業がたくさんあるので、頑張って参入してほしいですね!ちなみに、企業が国連調達に参入する意義ってどういうところにあるんでしょうか?」

トモミ
「国連調達に参入する意義について、我々は大きく3つあると考えているよ」

国連調達に参入する3つの意義とは?

売上貢献、プレ・マーケティング、ブランディングの3つの意義があると考えています。
(下表参照)


図3


タケル
「よく分かりました。国連調達に日本企業が参入する意義は確かに大きそうですね」

トモミ
「そうだね。実際国連調達を足掛かりに、途上国でのマーケットを広げていった企業もたくさんあるよ。今後そういった企業も紹介していくね」

タケル
「ありがとうございます。今日は国連機関、国連調達、参入意義について良く分かりました!引き続き色々と勉強させてください」

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