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生活・文化 2014年06月06日

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タイ、インドネシア、ベトナム、インドを、生活者と消費の目線から見る(6)

山崎 督(株式会社朝日広告社)

チャネルの利用から見る各国のライフスタイル

本コラムは、アジアエリアの中でも注目度の高い四カ国―タイ、インドネシア、ベトナム、インド―を対象に、マーケティングの視点から重要と思われるポイントを抽出しています。

今回は各国の流通チャネル(小売り)の現状を見てみます。基本的なタイプと一部店内視察の写真をご案内しますが、全てを掲載する事は控えておりますので、形態と品揃え等を大まかに捉えて頂ければと思います。

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なお、チャネル形態は国ごとに定義や名称が異なっている点には注意が必要です。

このように多種多様なチャネルが存在する中で各国の生活者の利用状況を見てみましょう。国ごとにチャネルの整備状況が大きく異なりますので、各国間の相対比較よりも国ごとに現状を把握し生活者の購買行動の大枠を捉まえてみましょう。

 
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まずタイを見ると四カ国の中では近代化が最も進んでいるといえるでしょう。ハイパー/スーパーマーケットのカテゴリーの代表格であるTesco-Lotus, Big C, Topsはそれぞれ100店舗以上を出店しており、コンビニエンスのカテゴリーでもセブンイレブンが6500店舗の出店など日本と比較しても感覚的には全く遜色のない状況です。
現在トラディショナルチャネルとハイパー/スーパー、コンビニなどの近代的チャネルは半々ですが、近年は特にコンビニの伸びが高く、2009年から16.9%の伸びを示しています。品揃えや価格帯など、それぞれのチャネル形態で特徴がある中、タイの生活者はライフスタイルと必要性に応じて上手に使い分けている様子が伺えます。
インドネシアもチャネルの近代化が進行しており、調査では7割以上がハイパーマーケットを利用すると回答しています。一方でトラディショナルチャネルも約4割が毎日利用するといったライフスタイルになっています。
ベトナム、インドに関しては状況が少し異なっており、ベトナムでは約8割、インドでは9割がハイパーマーケットは利用しない、と回答しています。ベトナムはトラディショナルチャネルの利用頻度が最も高く約8割が毎日利用しています。
この様に各国ごとに状況が大きく異なる点に加えチャネル構造が大きく変化している渦中ですので、注意が必要です。

人々と伝統的チャネル people at traditional channels

次に具体的にどのようにチャネルの使い分けをしているのかを見てみましょう。アイテム/カテゴリーごとにどのチャネルを利用するのかでは、各国間で大きなバラツキが生じています。チャネルの整備状況や品揃え、ライフスタイルによるものです。例えば、スナック菓子やスウィーツはタイ、インドネシアはコンビニでの購入比率が高く、インドではコンビニがそれほど整備されていないため必然的にパパママショップでの購入比率が高まっています。一方で各国間で共通の傾向が見られるのが肉、魚などの生鮮食品で、各国ともトラディショナルチャネル/オープンチャネルの利用が9割前後を占め、スーパーマーケット、ハイパーマーケットの利用率を大きく上回っています。新鮮な肉、魚は近所のトラディショナルチャネルで毎日の様に購入しているライフスタイルが各国ともにまだまだ根強く残っています。
トラディショナルマーケットには人々の日常があり、人と人との触れ合い、コミュニケーションがあり、そして実に活き活きとした会顔があふれています。無論、ここではパッケージグッズの販売比率は相当下がります。しかし、今現在、現地の人々が好んでこの場所で買い物をしている、という事実は今後のマーケティング戦略を考察する上で重要な要素として捉える必要があります。

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トラディショナルチャネルで販売している人、物、味、買っている人、そしてその雰囲気を実際に見るだけでもマーケティング上の多くのヒントが見いだされると考えます。

次回以降は、四カ国におけるマーケティング活動を広告、プロモーションの側面から見ていきます。次回またお会いできるのを楽しみにしております。

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山崎 督

(株式会社朝日広告社)

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