「スリランカ案内人」の内海と申します。これからスリランカで活躍する日本人の皆さんのインタビューを通して、スリランカの魅力を発信して行きたいと考えています。

スリランカでのビジネスや生活面で苦労されたお話などをお聞きしながら、スリランカのポテンシャル、また海外でビジネスをするために大切なことなどをお伝えし、そして「何故、またスリランカで？」とビジネスのヒントになるような、面白い方々を取り上げてまいります。どうぞよろしくお願い致します。

前回までのインタビューは下記参照。
https://www.digima-japan.com/column/%E6%9C%AA%E5%88%86%E9%A1%9E/3174.html
http://www.digima-japan.com/column/life/3189.html

第1回 渡辺泰眞さん「スリランカでグローブ？」その3

最終回は、スリランカのこれからについて詳しくお聞きします。
　
　
内「前回はスリランカの大変なところなどを伺いましたが、今回はスリランカの素晴らしいところを伺いたいと思います。スリランカの良い所ってなんでしょう？」

渡「まず治安が良いです。他のアジア諸国に比べてもかなり良いと思いますよ。これは生活していく上でもとても重要なことだと思います。あとは豊富な観光資源と、それを彩るリゾート建築の美しさでしょうか」

渡「そしてビジネスポテンシャルの高さです。今、世界中からたくさんの人々がビジネスを目的にこの国を訪れています」

内「そんな中、これからスリランカで可能性の高いビジネスといったら、どんなビジネスでしょうか？」

渡「僕は、すべての産業でたくさんの可能性があると思っています。ただ、ひとつだけキーワードを挙げるとすれば、やはり世界から集まる観光客になるでしょうか」

内「具体的には、どんなビジネスでしょうか？」

渡「今、コロンボで（伝統医療である）アーユルヴェーダの施設を作る計画を進めています。地方に行くとアーユルヴェーダを専門とするホテルが色々とあるのですが、観光やビジネスでコロンボに滞在する人に伝統的な医療をきちっと提供する施設は少ないんですよ。スリランカの財産であるアーユルヴェーダに、ホスピタリティであるとか清潔感であるとか、または気配りであるとか、そういうことを加えた施設をコロンボでやろうと思っています」

内「確かに、コロンボで忙しい人でも気軽に行けるようなアーユルヴェーダ施設って少ないですね」

渡「そうですよね。僕はスリランカに住んでいるからこそ、この国に足りないものがたくさん見えてきます。それに気付き、そのギャップを埋めていくことが、ビジネスで大切なことだと思っています」

内「渡辺さんの今後について聞かせてください。」

渡「スポーツを通じて新しい『文化』を作りたい。スポーツが、ごくごく普通の日常生活や社会をデザインする大切な要素になるように育てたい。大きなビジョンは『Sports for design(デザインのためのスポーツ) 』です。『Design for sports(スポーツのためのデザイン)』ではなく。そのために今できること、それはスポーツにかかわることだけでなく、今ある会社を成功に導くことが必要だと思っています。施設の運営、あとは企業の進出支援、会社設立支援などを、日本語で対応しています。スリランカに関わってから5年以上が経ち、色々と経験してきましたから（笑）、ネットワークの広さには自信があります」

内「最後に、おすすめのお店などあればご紹介いただきたいのですが？」

渡「コロンボ4にあるサイアムハウスですかね。美味しいタイ料理はもちろん、静かにお酒を飲むことができます特にグリーンカレーは絶品ですよ。周囲の喧騒から少し距離を置き、ゆっくり過ごしたい時におすすめですね」
　
　
現地語が堪能な渡辺さん、そして滞在経験を活かした豊富な現地人脈。そして現地にいるからこそ、この国に足りない要素がわかるのは大きな強みです。

そして、渡辺さんのオフィスは、スリランカビジネスの中心コロンボのワールドトレードセンターにあります。こちらにオフィスを構えるだけでも大変なことであるのに、ここのオフィスも紹介できますよ、とさらっと言ってしまえるのは、相当な現地での経験と人脈があることの証明です。

想いのある方だとは思っていましたが、やはりビジネスは、想い×経験×人脈、この掛け算で決まります。足し算ではなく、掛け算というのがポイント。何かひとつが０だと全部０ということ。今回の渡辺さんのインタビュー取材を通して改めてそう思いました。

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