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生活・文化 2022年11月15日

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押さえておきたいインドネシア人の気質とは

佐藤 守彦(MRKS International LLC / マークスインターナショナル合同会社)

週末ショッピングモールなどへ行くと、家族連れが楽しそうにショッピングしている光景を目にするのは、インドネシアでも同じです。ところが、子供がぐずって大声で泣いているのに叱ったりしない、あるいは欲しがるものを買ってあげることまでするといったことは、もしかしたらインドネシアならではかもしれません。

カルチュラル・モティベーター / カルチュラル・ディモティベーターとは


ここでは、長年グローバル人材の育成に携わってきた渥美育子氏が著書「『世界で戦える人材』の条件」で紹介した、現地人の心の構図を解明するために開発された「グローバルナビゲーター」の中の「カルチュラル・モティベーター」の一部を紹介いたします。

これは、簡単にいうと現地の人たちの一般的な価値観と波長の合う要因のことで、反対に「カルチュラル・ディモティベーター」とは、現地人の価値観と波長が合わず反発を引き起こす要因のことです。

このカルチュラル・モティベーターおよびディモティベーター(一部を抜粋)から、インドネシア人の一般的な気質を紐解いてみたいと思います。

インドネシア人のカルチュラル・モティベーター


階層制度における権限

物事を成し遂げる過程では、トップダウン式の指示による、様々な「階層」の人々への動機づけを必ず行うことが必要。

※筆者注:
つまり、いかに動機づけを行うかがトップやミドルマネジメントに期待されていると言うことです。権威主義的に、あるいは力を以て従わせるのはインドネシアでは反発を招く、あるいは過剰な反応(融通の効かないイエスマン)を生み出しかねません

自制心:対立の回避

直接的な対立は「教養がない」とみなされる。コントロールされた礼儀正しさ、敬意、忍耐が物事を成し遂げるパスポートである。

意見・批判の暗示的表現

(ある地域では)正反対の表現で暗示することもある。

※筆者注:
現地の人の言葉だからと言って、あるいは称賛する言葉を言われても、鵜呑みにするのは危険です


以上、重要と思われるものをピックアップしてみました。上記以外にも、人脈づくりやイスラム教に対する正しい認識など、9つのカルチュラルモティベーターが指摘されています

インドネシア人のカルチュラル・ディモティベーター


以下のような要素は、インドネシア人の一般的な価値観と波長が合わず反発を引き起こすと指摘されています。

「額面通り」の意思疎通

・コニュニケーションスタイルは極めて高コンテクスト。相手に恥をかかせたり面子を失わせたりしないようにすることが重要である。
・直接的に「ノー」と言ったり、大っぴらに問題を口に出したりすると、インドネシア人は非常に不愉快に感じる。
・率直な態度で意思疎通を図ることを期待したり、強要したりしないこと。インドネシア人はとりあえず「イエス」と言うことがしばしばある。

時間厳守、迅速さ、期限励行を重視する

彼らは「能率主義」一辺倒のビジネスを強いられるのを嫌う。全員が到着した後に上位者が遅れて現れるのは不文律である。

面子を失わせる

人前で、怒りをあらわにしたり、間違いを指摘したり、非難したりすると、その人の面子をつぶし、自分にとってもマイナスの影響を及ぼす。

※筆者注:
上記のディモティベーター的なことは理解しておきながら、外国人だからということでパワハラまがいの行為を行う日本人もいるようです。現地で尊敬される日本人は、ある種の厳しさを感じさせながらも、基本的に温厚です。見習いたいものですね

ちなみに本書では、上記のほか、宗教に無神経やインドネシア語を学ばないなど、全部で8つのディモティベーターが紹介されています。


さて、ここまでカルチュラル・モティベーターとディモティベーターを理解した上で、話をモールで泣き叫ぶ子供に戻すと、自分の子供にすらも直接的に叱ったりすることを避けることは、周りを意識してのことだということが理解できます。

つまり、自分は教養があり自制心もある大人であることをアピールしているのかもしれないということです。

日本では、大きな声を出す子供を叱り黙らせることが、むしろ周囲に対する気遣いであることと正反対ですね。もっとも、昨今は、子供を叱らない親は日本でも多いようですが。

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佐藤 守彦

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