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海外ビジネス コラム

市場動向 2013年07月21日

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<アジア・クロスボーダー戦略> 経済特区 マレーシア(4)

堀 明則(Hopewill Group)

前々回のコラムでもイスラム金融について、その概要をお伝えしましたが、もう一度おさらいしておきましょう。
イスラム法(シャリーア)に基づく金融手法で、
(1)禁じられているもの(ハラーム)の取引の禁止
(2)利子の禁止
(3)不確実性および不明瞭性の排除
(4)投機行為の禁止
これら4つの戒律に觝触しないように仕組化されたものがイスラム金融となります。

マレーシアでは、イスラム銀行の資産規模が2005年から2009年の間、毎年20%ずつ拡大し、2009年の資産規模は2,337億リンギット(約6兆3,000億円)、銀行セクターの総資産に占める割合は、16.4%まで拡大しており、イスラム金融の歴史が比較的短いことを考えると相当程度に浸透しています。

現在、クアラルンプールは、イスラミックファイナンス市場におけるグローバルハブを目指しています。
マレーシア国立銀行は、イスラミックファイナンス導入に際して、ガイドラインを作成し、国内金融業界の適応化を押し進めています。
行政機関もまた、関連する諸問題に対応するための合法の調停機関や、優秀な人材育成に力を注いでいます。

世界のイスラム金融の市場規模は、1兆ドル(約81兆円)程度といわれており、ここ数年間は毎年15~25%のペースで拡大する成長市場と言われています。
マレーシアがこのイスラム金融の雄国として地位を確立する動きに備えて、日本の金融機関や企業も積極的な活用を模索する時期にきたのかもしれません。

話を本題に移します。

今回も弊社「アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム」が
まとめます情報を、以下の通り発信させていただきます。
今回も前回に続きマレーシアの情報をお届けさせていただきます。

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マレーシア 再生エネルギー特区(SCORE)
SCOREは、2006年~2010年にかけてマレーシア政府が発表した5つの経済回廊(economic corridor)の中の一つで、最も広大な土地を利用した計画である。
SCOREは、ボルネオ島東マレーシアのサラワク州の大半、約70,000平方キロを対象地域として、約1,000キロにわたる海岸線にある地域を結んでゆくプロジェクトである。
各地域の誘致対象産業は下記の通りである。

(1)サマラジュ(SAMALAJU)
区域北端に位置し、重工業を主に誘致。
2008年から稼働し、2013~2016の工期で水深の深い港を建設する計画である。
同地域内は、国内でも有数の電力価格での提供を行い、計画中の港が竣工することで、物流ハブを狙う。

(2)タンジュン・マニス(TANJUNG MANIS)
エリア西端に位置し、ハラル・ハブを目的として計画されている地域である。
年間の貨物取扱量200,000TEUs、6百万トンもの一般貨物取扱いを目標とし、将来のハラル商品の物流ハブを目指す。

(3)ムカ(MUKAH)
マニスの北に位置し、SCOREの中枢機能が集約されている。
また、域内労働者の育成、スキル形成等を目的とした教育機関等も設置されている。

(4)バラム(BARAM)、チュノ(TUNOH)
東端に位置するバラム及び、南側に位置しているチュノは、現在は内陸地調査の段階である。
計画としては、パーム椰子や、植林等による再生可能エネルギーの研究地域や、農業用地として計画されている。
これら域内の投資の中で、優先されている産業は、下記の通りである。
アルミニウム、ガラス産業、鉄鋼、石油関連、パームオイル、漁業、畜産、木材、海洋、観光である。
進出している日系企業は、石油化学のトクヤマが挙げられる。

域内へ投資を行う企業に対する優遇策は、5年間の法人税100%免除や、投資額分の税控除、再投資分の税控除等が挙げられるが、その他にも多くの優遇制作が用意されている。

文責)
ホープウィル・グループ
アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム
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次回は一度インドネシアに舞台を戻し、スラバヤ地区の情報をお届けします。
お楽しみに。

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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