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市場動向 2012年07月03日

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「中国ってどんな国?No2」

川添 英起(株式会社リバーサイドシンク)

【共同世論調査】

日本のNPO法人とチャイナデイリーが共同で行った世論調査の結果、日本人で中国に良くない印象を持っている人の率は84.3%で、中国人で日本に良くない印象を持っている人の率は64.5%だったそうです。

私はこの結果を意外に思っています。というのは、日本の反中国風潮より中国の反日本風潮のほうがずっと強いと思っていたからです。

中国の反日本風潮に関して、教科書など歴史教育の中で日本の侵略の記述が鮮明であったり、中国のTV放送の戦争映画では必ず日本軍が悪役になっていたりしています。ですから、反日感情というのはかなり根強いのかなと思っていたのですが、世論調査の結果を見る限り、日本人の反中感情のほうが大きかったということです。

よく考えてみれば、昔の日本の戦争映画は、アメリカが悪者で、日本は正義だという設定が多かったような気がします。しかし、日本国民が反米感情を根強く持っているとは思えませんので、同様に考えれば、中国の反日感情はそんなに高くないのかもしれません。

しかしながら、中国進出ビジネスの支援をしていると、地域によっては日本製品の排除や、日本食レストランの不当な扱いがあるという話を、顧客から聞くことも事実です。はっきり確かめたわけではありませんが、現実的には、そういうこともあるのでしょう。

 

【中国人女性の意識】

上海では日本語が話せる中国女性がたくさんいる、日本のキャバクラのようなところがあります。そこで働く女性に話を聞くと、ほとんどの女性が日本に憧れを持っています。化粧品、ファッション、日本食、日本文化などいろいろな物に憧れを感じているようです。彼女らは日本に一度も行ったことがないのに、日本語はぺらぺらです(少なくとも日常会話には困りません)。この点を鑑みても、中国における日本の位置というのが垣間見られるのではないでしょうか?

いくら欧米にあこがれていても、日本のキャバクラで女の子の全員が英語を喋れるキャバクラというのはないでしょう。

もちろん、これらの店のお客さんの大半は日本人です。裏を返せばそれだけ日本企業の進出や日本のビジネスが浸透していると言うことです。

そして、これらの女性は、いつか日本に行って見たいとか、日本で生活してみたいとかいう女性が多いようです。

余計な話ですが、これらの女性に、日本人男性と中国人男性とどちらが良いか聞くと多くの女性が日本人のほうがよいと言ってくれます。商売上のリップサービスかもしれませんが、まんざら嘘でもなさそうです。

 

【ビジネス上の対日感情】

現在の中国は、日本のGDPを抜いたとはいえ、科学技術(ITを除く)、環境ビジネス、文化産業、エネルギー産業などでは、まだまだ日本に及ばないところがあります。

先ほどお話した女性ではないですが、これらの産業に携わる中国人は、少なからず、日本に憧れを持っているはずです。いや、「憧れ」と言うよりは、日本技術、ノウハウの習得を目論んでいるはずです。

新幹線の技術などは良い例です。日本で長年培ってきた技術を短期間で習得したいというのが、本音だと思います。

 

【Win/Winになるために】

今までお話した状況を考えると、日中両国がWinWinになるためには、日本は今まで培ってきた技術ノウハウを積極的に提供し(もちろん「タダ」と言うわけにはいきませんが)、これを中国のマーケットに広め、その対価で、新たな技術・ノウハウの開発に注力すると言うのが近道なのではないでしょうか?

国も、民族も、考え方も違う両国ですが、ことビジネスに関しては、お互いのウイークポイントを補完することでWinWinの関係になれるのではないかと思います。

 

冒頭の世論調査は今回で8回目になるそうですが、日本人で中国に良くない印象を持っている人の率が84.3%というのは、過去最悪だそうです。中国ビジネスを支援するものとしては、仲良くやっていきたいものです。

 

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川添 英起

(株式会社リバーサイドシンク)

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