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生活・文化 2014年04月14日

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【ベトナムの真実(3)】ベトナムで想う”グローバル人財”《続》

福森 哲也(株式会社リンクグローバルソリューション)

 日本で(特に優秀でプライドの高い女性の)マネジメント経験を持たない方が、ベトナムに来られてマネジャー等になられると非常に苦労されると思います。日本の女性も上司を“値踏み”するとは思いますが、そこは男性社会の中での諦めや処世術や組織の一員としての“当り前”があり、それなりには対応してくれます(少なくとも今のところは?)。でも、ベトナム女性は結構露骨ですし、組織の前に個なので、日本以上に苦労されること間違いなしです。そういう意味では、組織として機能している大企業よりも、ベンチャーや中小企業のマネジャー陣の方がベトナムでの適応力があるのかもしれません。

 また、視座そのものをベトナムに移して考えられることもグローバル人財には重要ではないでしょうか。国内の研修等でも視点や視野を切り替えるスキルを取り上げますが、その場合も座標軸の中心は“日本”の中の“自分たちの会社=本社”であることが殆どです。「海外展開も視野に入れて」と言っても、日本から見た海外です。でも実際にベトナムで付加価値を出そうとすると、日本から見たベトナムではなく、ベトナムから見た多くの国の中の一つとしての日本や日本企業を考えることが重要になってきます。

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 例えば、ミャンマー(昔のビルマ)。毎日のように新聞でもテレビでも取り上げられていますし、ビザの取得にもすごく時間がかかるようになっています。飛行機もホテルも予約が一杯で、ANAが直行便を復活させようとしています。世界中からゴールドラッシュのようにビジネスパーソンが押し寄せています。

 このミャンマーブームは、ベトナムから見ると脅威です。カンボジア・ラオスを属国のように考えてVCL経済圏を築こうとしているベトナムですが、諸外国の関心や投資に関して、ミャンマーはかなり脅威です。ベトナムにいる日本人や日本企業でもミャンマーの話題はHOTで、視察の企画などがあちこちでなされています。タイとミャンマーは同じ小乗仏教(上座仏教)国で、経済的にも非常に強い結びつきを持っています。日本企業にとっても、『長年進出を続け経済集積も進んでいるタイとの関係を梃子にミャンマー進出をしたい』と想っているはずです。タイの大洪水で注目を浴びたはずのベトナムですが、タイ+ミャンマーという強烈なライバルが出現して、心穏やかではないはずです。陸のアセアン内での、ベトナム(+カンボジア・ラオス)vsタイ(+ミャンマー)の覇権争いの匂いもしてきます。そんなことも考えた上で本社とやり取りすることが、グローバル人財には求められるのではないでしょうか? 

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福森 哲也

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