生活・文化 2014年07月03日
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タイ、インドネシア、ベトナム、インドを、生活者と消費の目線から見る(7)
本コラムは、アジアエリアの中でも注目度の高い四カ国―タイ、インドネシア、ベトナム、インド―を対象に、マーケティングの視点から重要と思われるポイントを抽出しています。
国別にみる広告費の現況
ここからは四カ国におけるマーケティング活動を広告、プロモーションの側面から見てみましょう。まずは概況を捉えていただくため四カ国の媒体別の広告費の規模をご案内します。
インドの広告費合計は3,581億円で媒体別に見ると新聞が最も多く1,801億円で全広告費の43.5%を占めています。続いてテレビの1,751億円(同42.3%)となり、新聞、テレビの二大媒体で広告費全体の85%以上を占めているのが現状です。インドではテレビ広告が伸びる傾向にあると言われており、著名タレントを起用したブランディング広告も多く目にします。
タイは広告費合計が3,254億円で内テレビが1,847億円と全体の56.8%を占めています。続いて新聞の607億円(同18.7%)となり、以下が屋外広告(217億円、6.7%)、ラジオ(200億円、6.2%)、雑誌(189億円、5.8%)、シネマ(183億円、5.6%)が同等の規模でバランスのとれた状態となっています。
インドネシアは広告費合計が3,243億円、内テレビが1,949億円で全体の53.1%を占め、続いて新聞が1,328億円(同36.2%)と二大媒体で全体の90%以上となっています。他媒体では屋外が178億円(同4.9%)、雑誌が129億円(同3.5%)、ラジオが83億円(同2.3%)となっています。
ベトナムは広告費合計が500億円、内テレビの比率が高く全体の78.3%を占め392億円、続いて新聞が4854億円で全体の10.9%を占めています。他媒体は雑誌が33億円で全体の6.6%、屋外広告が18億(同3.6%)となっています。
10年で6倍のインドネシアを筆頭に広告市場は急成長
総括していえることは、四カ国とも広告費が極めて高い伸び率を示している事です。2001年から2010年の10年間の総広告費の伸び率で見ると、インドネシアが662%、インドが382%、ベトナムが379%、タイが178%で引き続き拡大傾向にあります。
グローバル企業のブランディング広告などが主要媒体であるテレビを牽引しており、過去10年間のテレビ媒体の伸びを見るとインドで4倍以上、ベトナムでは5倍以上、インドネシアにおいては6倍以上ものペースで広告費が拡大を続けています。インターネットにおいては広告費の視点からは現状先進国ほどの比率ではありませんが、インターネットの急激な普及やモバイルの使用状況を見ると、今後間違いなく伸びてくる媒体として注目すべきです。
今回は数字的側面で四カ国の広告市場を見て参りましたが、次回は国によって特有の広告、プロモーションの特徴的な事例をご紹介します。
次回はいよいよ本シリーズ最終回です。
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