市場動向 2015年01月20日
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ドバイ政府のハブ&スポーク戦略とは?
ドバイ政府の物流都市2つの活用方法
ドバイ政府が現在積極的に進めている空港都市ドバイ・ワールド・セントラル(DWC)の要は物流地区です。ドバイ政府は新空港のアール・マクトゥーム国際空港と物流地区を活用しMENASA地域へのハブ&スポーク戦略を展開しようとしています。ハブ&スポークとは、国際輸送大手のFEDEX社の創業者が考案した物流形態で、荷物を一度ハブ(拠点)に集め、そこから集中仕分けを行い、各地域に輸送して行くというものです。
ドバイ政府として考える物流都市の活用方法が主に2つあります。まずハブ&スポーク戦略を最大限活用するために最も効率的な貨物の大量輸送と、周辺各国への個別輸送です。中国や、東南アジア、インド等で生産された物を一度DWCに集め、仕分け、ピッキング、品質管理、梱包をまとめて行います。その後アール・マクトゥーム国際空港からMENASA各国へ飛ぶ貨物機に乗せ、郵送を行います。また現在9,500平米の広さを持つ温度帯管理倉庫を建設中です。こちらを活用する事により車の部品、電子部品等を取り扱う事ができるようになります。経済成長の著しいMENASA地域での車の需要の増加と共に、こういった製品を取り扱える物流拠点が必須となります。
物流地区のもう一つの活用方法は、紛争の多い中東地域において関係の悪い国同士間での物流を実現するためにドバイを活用する方法です。例としてサウジアラビアとイランは宗教上の理由等で大変仲の悪い国です。この2国間を直接輸出入する事に大きなリスクが伴います。ただ解決策として一度ドバイに物を運び、ドバイ倉庫から必要に応じて対象国に輸送を行って行く事が可能となります。このようにドバイ政府は中立的な立ち位置を上手く活用し、MENASA地域への物流ネットワークを実現しています。
次回はDWCの商業地域について発信します。
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