">

Digima〜出島〜

海外進出に関わる、あらゆる情報が揃う「海外ビジネス支援プラットフォーム」

海外ビジネス コラム

市場動向 2015年03月30日

  • share

17億人のマーケット! イスラム圏ってどんなところ?(1)

堀 明則(Hopewill Group)

世界人口の1/4を占めるイスラム教徒。全世界のムスリムの約60%がアジア太平洋地域に集中しています。本コラムでは、アジアのイスラムの国をピックアップし、その国の基本概要から、経済・政治・文化に関する最新情報をお届けいたします。

第1回はブルネイです。

経済成長を続けるブルネイの経済状況、日本との関わり、ハラル市場は?

豊かな自然と天然資源に囲まれた島国、ブルネイ。なんとその国土開発率は約15%で、国土の多くは手つかずの原生熱帯雨林となっています。今回は、経済成長を続けるブルネイを取り上げ、その経済状況、日本との関わり、ハラル市場についてお伝えします。

●概要
ボルネオ島の北東に位置するブルネイ。正式名称は、「ブルネイ・ダルサラーム」と言い、「永遠に平和な国」という意味を持つ。面積は約5,800㎢で、三重県と同じ程の大きさである。人口は約43万人で、国教をイスラム教としている。国民は敬虔なイスラム教徒であると知られ、スルタン(宗教的権威)と呼ばれるハサナル・ボルキア国王が治める立憲君主制の国である。

●経済
LNGの対日輸出において、1割のシェアを握るブルネイだが、長い間依存してきた石油と天然ガス輸出から脱却しようと、その経済多角化の努力を続けている。国内総生産(GDP)の7割を占めるガス、石油はいずれ生産が減退することが見込まれており、同国では、ブルネイ経済開発委員会と産業一次資源省(MIPR)が提供する様々な投資優遇措置を通じ、国内経済への外国投資を奨励している。2001年に設立されたブルネイ経済開発委員会(BEDB)は、新しい産業や経済活動の活性化のために、投資家向けに様々な優遇策を提供している。

その努力の結果、国内のビジネス環境は徐々に改善されて来ている。2013年度に世界銀行が発表したビジネスインデックスでは、前年度の83位から79位へと順位を上げた。ブルネイ政府は、海外からの投資を後押しするために、今後よりいっそう外資企業に門戸を開く事を目指している。

●ブルネイと日本の関わり
資源国として有名なブルネイが産出するLNGの最大の輸出先は日本である。東日本大震災の際には、LNGの追加供給を行うなど、親日的な国としても知られている。

ブルネイは外交政策として、ASEANの結束と強化を柱としており、2013年には、ASEAN議長国を務めた。日本とも幅広い経済関係の強化を目指し、2007年6月のボルキア国王訪日時に、「日・ブルネイ経済連携協定(EPA)」に署名した。この協定では、往復貿易額の約99.9%を10年以内に関税撤廃することを目指している。2009年12月には、両国間の経済的交流、人的交流等に伴って発生する国際的二重課税の回避を目的とした「日・ブルネイ租税協定」が発行された。

2014年は、日本とブルネイの外交関係樹立30周年にあたる。記念すべき年のスタートに先立ち、2013年12月に東京で開催された日・ブルネイ首脳会談後の共同記者発表では、安倍首相とボルキア国王が友好30周年を記念したロゴマークを発表した。このロゴマークには、ブルネイの国花である「シンプール」と日本の桜が交わり合ったデザインが採用された。

●ハラル産業
マレーシアは、政府が直接ハラル認証期間を持つことで有名であるが、ブルネイも宗教証が直接の認証期間となり、国内・国外の事業者にハラル認証を付与している。従って、その審査基準は他国の民間審査機関よりも厳格であるとされており、世界のハラル市場でも高い信頼性を保っている。

ブルネイ国内のハラル市場として、ほとんどの商品は輸入品であり、その製品に付与されているハラル認証のほとんどが、マレーシア、インドネシア、タイ、フィリピン等のものである。その理由として、ブルネイの国内製造業が未発達であり、ブルネイ国内にて生産された商品が少ないことが挙げられる。

ブルネイ政府は、石油関連産業からの脱却戦略の一環として、ハラル産業に注目している。具体的には、薬品、食品、化粧品の民生品製造業をピックアップし、それぞれにブルネイ国のハラルガイドラインを設置した。同時に、外国からの企業誘致による技術導入、産業育成を推進し、国内のハラル産業の活性化を図った。

ブルネイのハラル認証取得方法として、ブルネイ国内にて製造されたものは、直接ブルネイの宗教証へ申請する事が出来るが、その一方で国外製造品に関しては、Wafirah HDが一括して管理しており、その食品部門であるGhanim International Food Corporation SDN BHD(Ghanim社)を通じて申請をしなければならない。Ghanim社を通じてハラル認証を取得した商品には、製造会社の社名やロゴマーク等の情報を付与して流通させることができず、全ての商品はブルネイハラル商標として取り扱われる。

このコラムの著者

このコラムニストにメールで問い合わせる

堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

コラムニスト詳細

ジャンル別 新着コラム

検索

Digima~出島~からのお知らせ

海外進出白書

注目のコラムニスト

  • コラムニスト一覧