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海外ビジネス コラム

市場動向 2015年09月28日

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国際的に需要が高まるイスラムファッション市場に迫る! 前編

堀 明則(Hopewill Group)

近年中東地域や東南アジアの富裕層・中間所得層の増加や、東南アジアからの訪日ビザの規制緩和、2020年の東京オリンピック開催決定に伴い、多くの日本企業がイスラム市場に目を向けている。このコーナーでは、イスラム圏の経済発展に伴って成長するイスラムファッション市場の現状を2回に渡って特集する。

イスラムファッション市場の概況

2014年度、イスラムファッション市場における消費支出額は2300億米ドルに上り、世界におけるファッション市場の11%のシェアを占めるまでに至った。 最新のSGIE (State of the Global Islamic Economy) のレポートによると、2020年までにイスラムファッション市場における消費支出額は3270億米ドルに達し、世界におけるファッション市場のシェアを約17%占めるようになると予測されている。また、ハラル市場を研究するユーロモニター・インターナショナル(Euromonitor International) は、イスラムファッション市場が2桁の増益率で成長すると見込んでいる。

イスラムファッション市場の台頭

イスラムファッション市場は、近年急速に成長する市場の1つであり、イスラム経済圏の主要な柱の1つとなっている。世界的な景気後退の影響で、経済的な締め付けを受けている他のファッション産業に対し、イスラムファッション産業は年々拡大を続けている。イスラムファッションは、慎ましくあることを良しとするイスラム文化を遵守したファッションであるため、イスラム社会のみでなく、他の慎ましさを重視する社会の需要にも対応していることが強みとなっている。

国際イスラム経済サミットにおけるイスラムファッション

今年10月5日、6日には中東ドバイのジュメイラにて、ドバイ議会とドバイイスラム経済発展センター (DIEDC) 、トムソン・ロイターが組み、国際イスラム経済サミット (Global Islamic Economy Summit) を開催する予定である。 当日は2000人以上もの政策立案者、思想家、実業界のリーダーが集う 。これを受け、イスラムファッション市場をリードする企業家は更なる市場の発展を見込んでいる。

トルコの主要なイスラムファッション小売業者であるSefamerve の代表は、「イスラム圏のみでなく、慎ましさに重きを置いている他の市場も視野に入れるべきであり、これら2つの市場が今後世界のファッション市場において重要な位置を占めることになるだろう」と語っている。

また、イタリアのファッションブランドInfinita GroupのCEOであるPaolo Costanzo氏はこう語っている。「この国際イスラム経済サミットに参加することで、今後成長が大きく期待できる2つの市場に参入する機会を得られる。その後、イタリアのファッション市場にて培ってきたネットワークを用い、イスラムファッションの国際展開を促進していきたい」

さらに、イスラムファッションを国際的に展開するModanisa.comの創立者兼CEOである Kerim 氏は、「ソーシャルメディアとインターネットがイスラムファッションを国際市場に展開する手助けとなっている。世界のイスラム圏の女性はイスラム教の教えを遵守しながらも、最新のファッションを取り入れたいと考えているため、彼女たちに質の良い多様な衣料品とサービスをワンストップで提供することが、イスラムファッション市場で成功するために重要となるだろう。」と語る。

昨年7月、トリノ市とトムソン・ロイター、ドバイ議会によってイタリア・トリノで開かれたトリノ・モデストファッション会議においても、ムスリムファッションは非常に注目された。現在、多くの企業家や高級服メーカーがアジアやアラブ、アフリカから波及したモデストファッション市場というニッチな市場に乗り出している。

イスラムファッション・デザイン協議会の議長であるAlia Khan氏は、「 イスラムファッション産業には非常に多くの人々が関心を持ち始めている。品格と気品を兼ね備えたイスラムファッションは今後、世界のファッション市場をリードする可能性を秘めている」と語っている。

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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