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海外ビジネス コラム

市場動向 2012年08月05日

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中国・香港の変化「円高」修正への備え

堀 明則(Hopewill Group)

「円高」修正への備え

円高が続いていますね。
このメールマガジンでも折に触れて円高の持つよい面、悪い面の両面について発信をさせていただいてきました。

この円高いつまで続くのか、それへの明確な解はないわけですが、そろそろこの円高の修正がはいってもよいころかもしれません。

現状分析をしてみたいと思います。

まず、ユーロですが、世界第2位の経済圏であるだけでなく、銀行システムは他の地域よりも抜きん出て力強いです。
米国では銀行システムの資産規模がGDPとほぼ同じですが、ユーロ圏の銀行システムの資産規模はGDPの3倍程度です。
そのような欧州の銀行ですが、欧州域外の借り手に対しても幅広く融資してることから、資金回収を図る場合、域内市場よりも先に、域外の市場からの回収を行う可能性が極めて高いと考えられます。

米ドルの位置は、今までは、
レバレッジの急上昇、
大規模な財政赤字、
超緩和的金融政策により、ドルは過去10年間では世界でも最も弱い通貨になっていましたが、現状のドルの見通しは、他の先進国通貨よりも良好です。
先進国の中では米国は経常赤字の規模が小さく、生産性の伸びは高く、人口動態は最も優れている状況であり、今後は反転するパフォーマンスがあります。

このような状況において、

劇的な「相対高」となっている日本円への是正も目前というところかもしれませんね。

日本円で経営資源や資産の大部分を保有る日本企業や日本人にとっては、この円高を好機と捉え、積極的に分散行動をとることは適切な行動ともいえるかもしれません。

一方、いったんこの円高への修正がはいると、超円安に向けての急速な流れがでてくるかもしれません。

そうなると、今後長期にわたり、円高局面を迎えにくい状況に入ってゆくのではないかと考えます。

少子高齢化、
人口減少、
貿易収支の赤字化、
財政破綻リスクの増大と、日本円の実需の減少と、日本円を発行する国家の信用収縮は、日本円を高い価値に押し上げてゆくことができるとはいいがたいですね。

今の時代、分散・分散、とにかく分散ですね。

どこにおいてもリスクは存在するわけですが、日本にはかなりのリスクが局在しているように見受けられます。
リスクが局在する地域に、経営資源や資産を局在させることはやはり得策ではないのでしょうね。

日本がアジアとの融合の中で迎える、経済のフラット化という現実から考察しても、以前の日本と、今の日本を同一線上の時系列で捉えては、大きなミスジャッジをしてしまうのではないかと考えられます。

日本の外は安全か?

といえばやはり特有のリスクは存在するでしょう。
しかし、

日本は安全か?

との問いに、「イエス」ということもできないわけですね。

こうなると、方針としては「リスク分散」という選択になってきますね。
このようなことを考えておりましたところ、
以下のようなニュースを目にしました。

ひとつの分散行動のオプション(選択肢)になりうるかもしれませんね。

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■人民元業務、非香港住民も口座開設可能に

香港金融管理局(HKMA)は7月25日、非香港住民に対する人民元業務の新措置を発表した。
26日付香港各紙によると、香港の銀行では8月1日から中国本土住民を含む非香港住民に対し各種人民元業務の提供が可能となる。
認められる業務は、預金口座の開設、両替、香港の銀行間振り込み、クレジットカード、金融商品購入など。
両替は香港住民がオンショアレート(CNY)で上限が1日2万元となっているのに対し非住民はオフショアレート(CNH)を適用し両替上限が設けられていない。
住民には認められていない個人向け融資も非住民には資金の越境流通がかかわらなければ融資が認められる。
ただし中国本土の口座(同一名義)への送金は住民なら1日8万元まで審査不要だが、非住民は本土の規則に応じた申請が必要となる。

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人民元は益々存在感を強めてきましたね。

時代は猛烈なスピードで変化しています。
このスピードと流れをキャッチアップしてゆくことが、今の日本には求められています。

このコラムの著者

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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