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海外ビジネス コラム

市場動向 2016年03月01日

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日系企業の進出先として急浮上! スリランカとはどんな国か

渡辺 智也(ランカクリエイティブパートナーズ株式会社)

スリランカとはどんな国か。みなさん、イメージできるだろうか。

アーユルヴェーダ、シーギリア、スパイス、紅茶、リゾート、クジラ、サファイヤ……、スリランカと聞いて一般的に連想されるものを並べてみた。

毎年4万人ほどの日本人観光客が訪れるスリランカ。以前は、40〜50代の方が多かったスリランカ旅行だが、最近では20〜30代の男女にとって魅力的な観光地に変わりつつある。若いカップルや女性一人旅の地として、スリランカを訪れる方が増えてきているのだ。

5つ星や6つ星のリゾートホテルが立ち並ぶ海岸線でラグジュアリーな滞在。アーユルヴェーダを受けながら、高いホスピリタリティーマインドを持つスタッフのサービスを受け、心身ともにリラックスしたマインドフルな時間を過ごす。8つの世界遺産を持ち、数々の仏跡も保存されている。しかも、他のリゾート地と比べて格段の安さである。ラグジュアリー、かつホスピタリティー溢れる体験を、格安で安心して体験できる国はそう滅多にないであろう。このような観光地スリランカの魅力は、スリランカ観光庁のPR戦略の努力も実り、日本人に伝わり始めてきている。

世界最古の医療との出会いがスリランカと関わったきっかけ

私がスリランカと関わるようになったのは、2014年だ。高城剛氏の著書『サバイバル時代の健康術 アーユルヴェーダで頭と体のバランスを整える』(宝島新書)を読んだことがきっかけであった。

「アーユルヴェーダ」とは、世界最古の医療。スリランカのアーユルヴェーダの魅力だけでなく、活用の仕方や滞在オススメのホテルも紹介した本である。心身ともにハイパフォーマーな状態を維持したいビジネスパーソンこそ、健康管理に余念がない。神経質にならない程度に、私も関心が高い分野。そういった私の気質も合わさり、アーユルヴェーダに興味を抱いたのであった。

読み終えた時、「よし、スリランカに行ってみよう!」と思った。たまたま、2ヶ月後に予定していたバケーション期間(9月上旬ごろ)に、スリランカ訪問を当ててみようとした。航空券、ホテルのブッキングと合わせて、アーユルヴェーダ施術のブッキングもスムーズに完了したのであった。

これがスリランカと関わり始めた最初の機会である。スリランカに訪問し、1週間ほどアーユルヴェーダのフルパッケージコースを堪能。アーユルヴェーダ専門医やスタッフなどスリランカ人とコミュニケーションできる機会も得られた。スリランカの今と未来について考える機会を得た。

当然、日本にいても、スリランカ人と出会うことができるし、スリランカの情報を得られるであろう。私自身、学生時代にスリランカ人と出会い、食事をともにしながら、頻繁に交流していた。彼は日本語学校で日本語を学んでいた。2年ほどの日本滞在を満喫していた様子だった。ただし、当時のスリランカは、内戦が激化している最中。スリランカに行こうとは思いもしなかった。

しかし、いまは違う。

2009年に内戦が終結。平和が訪れたスリランカに世界各国から観光客が増え始め、その流れを受けて、私もスリランカ訪問に対する安心感が高まり、スリランカに関する興味もふたたび芽生えてきた。

「海外ビジネス」と聞くと、やはり、中国・シンガポール・インドネシア・フィリピンといった国への関心が高い。こういったアジアの国々と比較して、スリランカビジネスはやや劣勢感が拭えない。

この原因を私なりに探ってみると、スリランカに関わる情報が極端に少ないことに行き当たる。日本人向けのスリランカマーケット情報は、比較的入手困難な状況であり、日本企業が現地に進出するタイミングを掴むには、起業家にとって正直情報量が乏しい状況だと認めざるを得ない。

観光地としての魅力は、テレビや雑誌、そして書籍で伝えられてきている。しかし、商業の地としてスリランカを語る人や情報媒体は少ないだろう。

スリランカへの進出は今こそチャンス!

私が「スリランカビジネスの魅力」について語り始めて、約3年が経とうとしている。

スリランカに関心を持たれる外資系コンサルティング会社のコンサルタント、インドを拠点とした会計コンサルティング会社のパートナーや日本を拠点とした中小零細の起業家といった方々から数々のご相談を受ける。そろそろ、スリランカビジネス進出に関する情報を広めるタイミングだと思う。

最近では、2015年10月に日本の銀行としては初のスリランカ進出となる三菱東京UFJ銀行コロンボ出張所開設が発表された。また、三菱重工が高速道路での渋滞緩和システム導入に成功し、効率的な流通インフラ整備への貢献が期待されている。このように、大手企業の進出と成功の様子がうかがえるスリランカビジネス。今では、スリランカに拠点を構える日系企業は100社を超える。そろそろ、中小企業も進出を検討して良い時期であろう。

日本の技術開発は、スリランカでも信頼が厚い。「ジャパナハパナ」というスリランカの言葉をご存知だろうか。これは「日本の製品やサービスは、Coolだ!」といった意味合いを持つ言葉だ。スリランカ人が作った造語である。40代以上のスリランカ人が抱く、日本に対するイメージがこの言葉に表れている。そして、40代といえば経済の主流となる世代。今こそいいチャンスと言えるだろう。

本コラムでは、スリランカという国の魅力も伝えていきながら、スリランカビジネスの可能性をご紹介していきたい。そして、日本とスリランカの友好の架け橋となれればと考えている。

不定期連載であるが、できるだけ現地のフレッシュな情報をお届けしていく。こうご期待を!

このコラムの著者

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渡辺 智也わたなべ・ともや

(ランカクリエイティブパートナーズ株式会社)

<スリランカビジネスの専門家>

<HP>:http://lanka-creative-partners.co.jp/

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