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海外ビジネス コラム

市場動向 2016年03月09日

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ムスリムも注目する天然・自然由来コスメティック市場に迫る!

堀 明則(Hopewill Group)

近年、天然・自然由来製品に対する意識の高まりを受け、漢方を含めた伝統中国医療が注目を集めている。漢方は自然・天然由来の成分を用いて作られている為、豚由来の成分の摂取が禁じられているムスリムの間での高い需要も見込まれている。このため、欧米の大手化粧品メーカーを中心に、自然・天然由来または漢方由来のコスメティック市場に参入する動きがみられる。今回は、イスラム市場においても今後拡大が期待される天然・自然由来また漢方由来のコスメティック市場に迫る。

【ハラル・コスメティック市場の概況】

イスラム市場は460億米ドルの市場であり、米国の810億米ドル、日本の770億米ドル、中国の490 億米ドルに続く世界で4番目に大きい市場である。トムソン・ロイター社とドバイの関連機関によって発行されたレポートによると、イスラム市場の中でも、ムスリムによる消費支出が元も大きい国は49億米ドルのアラブ首長国連邦、続いて44億米ドルのトルコ、35 億米ドルのインド、34 億米ドルのロシアとインドネシア、26億米ドルのマレーシアとなっている。

ハラル商品にはドイツやインドの総売上高を超える額の需要があるとはいえ、ハラル・コスメティック市場においては、マレーシアやインドネシア等の多くのムスリムを有する国においても、現段階では未成熟であるため、将来的に大きな成長が期待される。

マレーシアにおけるハラル・コスメティック市場では、多国籍企業とローカル企業の間で市場シェアをめぐる競争が見られている。その中でも、マレーシアムスリムからは ローカルブランドであるシンプリシティ (SimplySiti) が最も人気である。ハラル・コスメティックは厳しい規格の下で加工が行われている為、品質が高いという点で、ムスリムのみでなく今後世界的な需要が見込まれる。

【天然・自然由来コスメティック市場の台頭】

近年、ムスリムの間で、天然・自然の成分を用いた漢方が注目されており、その漢方を使用した化粧品の需要が高まっている。その証拠として、エスティローダーやロレアルといった世界的な化粧品ブランドは既に天然・自然由来コスメティック市場に参入する為の投資を始めており、ロレアルは既に中国のコスメティック・スキンケアブランドの羽西 (Yue-Sai) を買収している。また、中国の家化社 (Jahwa) のブランドであるハーボリスト (Herborist) が注目されてきており、天然・自然由来のパーソナルケア商品の人気が高まっていることが伺える。

同社は、2015年4月にヨーロッパでの市場拡大を目指し、英国での事業展開に乗り出した。また、8月に北米での事業にも着手している。直近では日系企業との協業が決定し、日本とフランスでの商品展開を目指しており、急速に市場拡大を進めている。家化社の急速な市場拡大は、今後天然自然化粧品の需要が高まることを示唆している。実際に、合成化学成分を使用した化粧品と比較して、植物性化粧品の市場シェアは大幅に拡大している。近年、合成化学成分に含まれる有害な化学物質に対する消費者意識が高まっているのは、植物性のスキンケア商品、ヘアケア商品、化粧品へと消費者の需要がシフトしている傾向にあるからである。

また、大手化粧品会社によって、天然自然化粧品を扱う企業の買収や合併が見られることから、同市場の重要性の高まりが垣間見える。米国に拠点を置くイノレックス (INOLEX) 社は、4月にハーブ抽出物や有機栽培植物を扱うフランスの ieS ラボ(ieS LABO) 社と契約を結んだ。

イタリアのボッテガヴェルデ (Bottega Verde) 社は、湾岸諸国に新たに20店舗展開することで、自社ネットワークを強化しようと試みている。同社の商品は植物由来の成分で作られている為、ムスリムが巨大な市場セグメントである湾岸諸国においても、他国と同様に受け入れられるだろうと見られている。同社CEOのBenedetto Lavino氏は「商品は全て植物由来の成分で作られている為、湾岸諸国の全ての店舗において、順調にムスリムに受け入れられ始めている」と語った。

アムウェイ (Amway) 社は伝統中国医学を研究する為、1300 万米ドルを投じて中国無錫市に研究所 (The Amway Botanical Research Center: ABRC) を設立した。アムウェイ国際研究開発部門主任George Calvert氏は「アムウェイの持つ最先端の技術によって伝統中国医学を研究し、研究成果を商品に取り入れていく」と語っている。

早めの対策で、可能性が大きく広がる

天然・自然由来の成分によって作られるコスメティックや漢方由来のコスメティックは、ムスリムが摂取することを禁じられている豚由来の成分等を用いていない為、近年ムスリムの間で需要が拡大している。この動きに応じて、欧米の大手化粧品メーカーを中心に、同市場へ参入しようとする動きが見られている。植物由来の成分から作られる化粧品を既に所有している化粧品メーカーは、他の化粧品メーカーと比較してハラル市場への参入が有利になるだろう。ハラル・コスメティック市場は発展段階の市場であるので、早めの対策を打つことで、市場シェアを大きく獲得できる可能性が高まるだろう。

参考文献

http://directsellingnews.com/index.php/view/amway_opens_13_million_botanical_research_center_in_china

https://globalcosmeticsnews.com/asia-australasia/1745/china-s-jahwa-to-start-production-of-herborist-cosmetics-line-in-france-and-japan

https://globalcosmeticsnews.com/africa-middle-east/1983/halal-cosmetics-continue-to-grow-in-popularity

https://globalcosmeticsnews.com/africa-middle-east/2132/saudi-halal-cosmetics-market-to-grow-at-cagr-of-15-percent

http://halalfocus.net/halal-and-chinese-medicine-based-cosmetics-reach-new-heights/

このコラムの著者

堀 明則

堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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