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生活・文化 2016年03月11日

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スリランカビジネスへの第1歩、経済概況と生活水準をリサーチ

渡辺 智也(ランカクリエイティブパートナーズ株式会社)

スリランカでの生活について――水道市が飲料可能!

スリランカがどこにあるかご存知だろうか。インドの南東部、インド洋に浮かぶ涙のような形をした島、そこがスリランカである。

インド、バングラディシュ、パキスタンといった国々と同じく、南アジア地域圏に属する国で、国土は北海道の約4分の3の広さ(外務省発表:6万5,607平方km)を持ち、樹木や草花と植物や野生生物に恵まれ農作物も豊富。道路にゴミが散乱するような光景を見かけることも少なく、仏教国らしい街であり清潔である。

また、他の南アジアの国と違い、外国人が犯罪に巻き込まれるケースも多くない。さらに8つの世界遺産を持ち、WHO認証のアーユルヴェーダが盛んで、世界的建築家ジェフリー・バワ設計の建築物があり、彼が設計したホテルにも宿泊できる。ここまでが一般的なスリランカの紹介であろう。

さて、スリランカでビジネスをする上で生活面の心配があるだろう。もちろん、日本の食材を調達できるスーパーだってあるし、スリランカに移住している日本人もいる。在スリランカ日本大使館の発表によると、駐在日本人の数は1千人程度であるという。こういった方たちとつながり助言をいただくことが生活の安心を得るために欠かせないが、私がいつも一例として紹介する出来事をここで紹介してみたい。

それは、水についてである。スリランカのレストランや家庭でおもてなしを受けたとき、食事と共に出されるのがペットボトルのミネラルウォーター(このミネラルウォーター事業への投資も最近のスリランカでは活発である)ではなく、コップに入った水道水の水である。私はいつもこの水道水を飲んでいるが、体調を崩したことが一度もない。最初は戸惑いもあったが、現地で暮らすスリランカ人からスリランカの水は飲んでも大丈夫だと言われていたこともあり、そのまま飲んでいる。
スリランカは新鮮な水を飲料できる国なのである(ただし、現地のスリランカ人にヒアリングをすると、スリランカの中南部より南の地域の水道水は飲料できるが、北部地域は硬度が高くスリランカ人でも体調を壊すことがあるという)。

人が暮らしていく上で、水は欠かせない。特に、飲料水の確保は大事である。日本人駐在員やその家族が、安心して生活できるために治安、住環境、学校教育といったこともあろうが、食料や水といった「口にするもの」をどう管理できるかも大きな問題だ。

このように飲み水の清潔さが日本以外で得られることを想像できる方は少ないのではないだろうか。スリランカではその環境が手に入るのである。

スリランカの経済概況は?

さて次に気になるのが、スリランカという国の市場性となる。マクロ経済的観点からご紹介してみたい。

まず、人口である。スリランカの人口は、約2千万人。実は、マレーシアやオーストラリアの人口と同程度だ。弊社へご相談に来られる企業が、この意外な人口規模に驚かれる。島国であるが、消費財販売ビジネスを行ったとしても十分な市場規模を持っている。

また、国の成長性を語る上で定番のグラフ「人口ピラミッド」は、「釣鐘型」の理想形となっている。ご承知の通り、釣鐘型人口ピラミッドとは、若齢人口が厚く老齢人口が薄い、0歳〜80歳までの男女人口を分布したとき釣鐘のような形となることから、その名称がつけられた。スリランカ経済に期待を寄せる方たちが将来の経済発展の可能性を指摘したとき、この人口ピラミッドを引き合いにご説明される方も目立つ。

また、国民の消費意欲を表す指標の一つである、「一人あたりのGDP」にも注目したい。スリランカの「一人あたりのGDP」は、「3,625米ドル」(2014年現在、外務省発表)である。

一般的に3000米ドルを超えると、家電といった耐久消費財が普及すると言われている。国際空港の入国管理ゲートと手荷物受取場の間にある通路には、お酒やお菓子といったショップだけでなく、家電ショップが立ち並び、その数もメーカーごとにコーナーが設けられている。現地のスリランカ人に聞くと、TAX FREEの家電を購入するための販売店らしい。

街中では自動車購入のための消費者金融業者が増えている。自動車は、職業のため、生活のために欠かせないアイテムだ。自動車がないと、行きたい場所にスムーズに移動ができない車社会でもある。スリランカを訪問したことがある方はご存知だろうが、TOYOTAやNISSANといった自動車メーカーのロゴが貼った自動車をよく目にする。日本車は高級車であり、中間所得層のシンボルとなっている。ローンを組み自動車購入する方が増えている。自動車購入のためのマイクロファイナンスが流行っているとも聞く(ここでいうマイクロファイナンスは、単なる消費者金融でしかないのだが……)。

このように、人口や所得規模を見るだけでも、スリランカが海外ビジネス進出先候補地として魅力ある場所に見えてくるはずだ。もちろん、新興国であるゆえスムーズな発展がいくとは限らない。しかし、スリランカを希望の場所に変えるか否かは、一つ一つのデータを探りながら、スリランカを訪れ、肌感覚でリサーチしていくことが大切であろう。次回の記事では、その辺りをもう少し探っていきたい。

このコラムの著者

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渡辺 智也わたなべ・ともや

(ランカクリエイティブパートナーズ株式会社)

<スリランカビジネスの専門家>

<HP>:http://lanka-creative-partners.co.jp/

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