Digima〜出島〜

海外進出に関わる、あらゆる情報が揃う「海外ビジネス支援プラットフォーム」

海外ビジネス コラム

市場動向 2018年09月27日

  • share

海外ビジネスにおける「クリーンエネルギー」のポテンシャル

永井 政光(NM AUSTRALIA PTY LTD)

先日北海道を襲った大地震は、オーストラリアのニュースでも大々的に取り上げられました。一時的とはいえ全道に広がった大々的な停電はショッキングなニュースとして報道され、今後は膨大な復興作業だけではなく、北海道は日本国内でも随一の農作物生産地であり、食料品価格上昇や品薄などの影響が出始めると予想されます。また同時期には関西地区に直撃した台風の影響で川の氾濫などの他にも、関西の空の玄関口である関西空港が閉鎖になったりと、自然災害に翻弄されている感が否めません。

ただ日本ばかり自然災害に見舞われている訳ではなく、地震こそないオーストラリアですが、雨が降らずに干ばつが続き、農作物への影響が懸念され、今後気温が上昇すれば乾燥した枯れ葉から自然発火し、大規模な山火事を引き起こす危険も予想されています。

また、日本とオーストラリアだけではなく、世界各地から異常気象や自然災害の報告がされておりますので、地球規模での異変が起きていると言えるでしょう。その原因は完全には解明されておりませんが、いくつかの原因が考えられ、その内の一つに化石化燃料を燃やし二酸化炭素を大気中に放出した事が考えられます。その様な背景もあり、近年では化石化燃料に頼らないクリーンエネルギーがスポットライトを浴びています。

おが屑やかんな屑など製材過程で破棄される副産物を圧縮成型した小粒の固形燃料バイオマスペレットは、燃焼時に化石化エネルギーと異なり、総量以上の二酸化炭素を排出しない特色があります。バイオマスペレットの発想、技術自体は、最新の物ではなく、1970年代のオイルショック時に開発されました。ただその後の原油価格の低下や、コストパフォーマンスもあり、2000年頃までには、終わったエネルギー形態と考えられてました。2002年頃から原油価格が安定せず、高騰をきっかけに再度バイオマスペレットが見直され現在では欧米諸国を中心に、生産量、業者が拡大しております。

またバイオマスペレットが見直されたもう一つの大きな要因は、冒頭でも述べてますが、地球温暖化や、世界規模の異常気象、大災害があったと言えます。温暖化の一番の原因は、大規模な森林伐採にあります。森林を伐採し、加工品を生み出す際の廃棄物で作られるバイオマスペレットは、限りある資源を最大限に活用した地球に優しい、無駄のない高効率のエネルギー形態です。欧米諸国では、第一次エネルギーの総量に対する再生可能エネルギーの割合が、10%を超えておりますが、日本を含むアジア諸国は、まだまだ認知度や普及率が低い状況です。

オーストラリアは非常に環境対策に敏感に反応する国ですが、豊富な地下資源があり、原油に代わる天然ガスも安価で手に入るので、残念ながら現在は広く普及しているとは言えません。ただオーストラリアの南に位置するタスマニア島では、オゾンホールは発生し、紫外線が直接降り注ぐ事態もありましたので、今後は政府の後押しもあり、急速に普及する可能性が高いです。

熱効率の良い木材パレット開発など、研究者の魅力的な挑戦が続いておりましたが、原油の高騰が一段落し、東ヨーロッパ諸国で市場を無視した過剰な生産もあり、需要と供給のバランスが崩れた結果、一時的に価格が下落してしまいました。欧州では石炭火力発電所に使用するバイオ木炭の新技術導入が予想以上に困難で、技術安定が遅れたのも、価格が低迷した理由だと考えられております。

ただ、現在では新技術もある程度浸透し、特に産業用の木材パレットの需要は高く、市場は2020年までは欧州、イギリスを中心に高い需要があり、その後はは2025年まで日本や韓国などのアジア諸国からの重要が急増し、現在の2倍弱の潜在的なポテンシャルを持っているとの情報もございます。

バイオマス固形燃料を使用した暖房機器は、まだまだオーストラリアでは一般的ではございませんが、マスメディアなどでも取り上げられ始め、国民の関心も徐々にですが高まっているので、そう遠く会い時期に、環境対策機器として家庭に提供されるサービスが実施されると予想されます。

またPiazetta という企業がNOVA というイタリア製の装置を使って固形燃料を製造しております。RedHot Wood Pelletsというブランドのリサイクル固形燃料(ペレット)を販売。ヨーロッパブランドを好むオーストラリア、アジア人にとってイタリア製の装置で製造されたペレットの信頼性は高いと思われます。

初期段階では予想されるロットは多いとは言えませんが、環境推進に力を入れている大手民間企業、政府系財団や研究機関などにアプローチを掛けられると考えております。

いずれにしましても、再生可能エネルギー関係は、コストと熱効率がどの程度化石化エネルギーと勝負出来るのかが鍵で、それらを従来の物より高パフォーマンスを提示出来れば、可能性が広がると言えます。

このコラムの著者

このコラムニストにメールで問い合わせる

永井 政光

(NM AUSTRALIA PTY LTD)

<オーストラリアビジネスの専門家

コラムニスト詳細

ジャンル別 新着コラム

検索

Digima~出島~からのお知らせ

助成金セミナー

注目のコラムニスト

  • コラムニスト一覧
  • メールマガジン

 

Digima〜出島〜が新しくなりました
Digima〜出島〜が新しくなりました