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海外ビジネス コラム

市場動向 2018年10月22日

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世界が注目する日本の「水産機械技術」

永井 政光(NM AUSTRALIA PTY LTD)

近年ニュースなどで、日本の領海に無断で中国、韓国船が侵入し、海洋鉱物資源や水産資源を勝手に強奪・調査する記事を目にします。

国土の他にも国家は領海が認められており、12カイリまでは主権の及ぶ領海。水産資源や、鉱物資源などの探査、開発などの独占権を認められているEEZカイリ(200カイリ)が海洋国際法で定められてますが、これが難しい問題で、双方から200カイリ以上距離があれば問題はありませんが、それ以下であった場合には基本的にその中間地点に定めると明記されております。 ただこの調整は各国の思惑も絡んでおり、一筋縄でいかない理由となっております。

日本は古来より周りを海で囲まれた島国ですので、海洋資源の確保は大きなライフラインだと言っても過言ではありません。日本食文化の基となる魚が日本近海で手に入らなくなる時代が来る可能性も否定出来ません。

ではオーストラリアはと言いますと、あまり知られておりませんが、世界有数の豊富な漁場を誇る国です。他の大陸と比べるとその総面積は最小の大陸になりますが、周りは日本同様にぐるりと海に囲まれており、見方を変えれば大きな島国と考える事が出来ます。国土の周囲は太平洋、インド海、そして荒れ狂う海で有名な南極海の大きな3つの海に囲まれています。 

国土は日本の20倍はあり、東の太平洋、西のインド洋、南の南極海共に、遮る国々はほとんど皆無で、最大の権利(200カイリ)を主張出来る為、オーストラリア領海は世界で3番目に広く、約1,200万平方キロメートルにも及びます。
 
魚の漁獲量だけを見れば、世界的には多いとは言えませんが、限りある水産資源を発展途上国の様にむやみやたらと乱獲するのではなく、特定の魚の漁獲量、マーケット的に高く売れる、高価な魚にターゲットを絞り、それらの漁獲量は世界トップクラスです。特に日本人が愛してやまないミナミマグロの水揚げ量は世界最大級で、カニやロブスターなどの甲殻類の漁獲量も高い数字を上げています。また漁場で天然の魚を捕獲するだけではなく、養殖業も盛んで、マグロ、サーモン、マス、イワシ、ロブスター、エビ、アワビ、ウニ、真珠貝などの水産物を日本や中国に輸出しております。 

またオーストラリアの養殖業は他国と異なり養殖魚に対する規制が厳しく、PCBやDDT汚染も非常に少なく、養殖魚への抗生物質の使用も病気になった魚のみに与えられ、問題が発見された魚は、他の魚から完全に隔離され、検査の結果体内から抗生物質が排出されたのを確認の上、他の魚のネット網に戻されます。もちろん改善が見込めない魚に関しては、破棄されます。

市場でのニーズが高い高価な魚に絞り込みをするのは、ビジネス上正しい選択だと言えますが、その反面魚介類の鮮度、保存状態を常に高品質で保つ必要があります。 ただ残念ながら日本漁業業者に比べて魚や海産物の扱い状態が必ずしも良いとは言えません。特に日本の業者は魚介類の新鮮度、保存状態、傷などに厳しくチェックを入れる事で有名な上、魚介類の大きさに均一性を要求する為に、日本の要望に応えられない業者も少なくない様です。

また漁業、水産関連の業者は大手企業でない場合も多く、運送中に魚介類の品質が落ちたり、死亡等のロスを減らし、より効率の良い保存技術、運送技術の取得や機器彼らにとっても大きなウェートを占めており、より高く水産物を購入してくれる取引先を見つける事と同様に死活問題になっております。

天然物の漁獲類だけではなく、オーストラリア、アジア諸国は養殖も盛んにおこなわれております。インドネシア、ベトナム、インド、タイ、マレーシア、フィリピン、ミャンマー、バングラデシュでは、近年漁業技術も進み、飛躍的に漁獲量を伸ばしております。特にインドネシアは中国に次いで、世界第2位。インド、ベトナムは3位、4位とかつての漁業大国日本の漁獲量を遥かに上回っています。 

天然物の魚の主要輸出魚は、やはり世界的に希少価値が高いマグロがトップで、それと同様に、カツオ、サーモンなどが出荷されております。養殖ではどの国でもこちらも市場の要望が高いエビの養殖が行われ、日本や中国の他にも、アメリカなどの欧米諸国にも輸出されております。また近年は白身魚の加工品食料の需要も高く、それらの原料となる淡水魚の養殖も盛んにおこなわれております。

ただ重複しますが、オーストラリアも含めていずれの国も、産地から出荷所までの運輸システムが日本ほど整っておらず、魚の鮮度を保つ技術が遅れていると言わざるを得ません。

折角出荷したのにも関わらず、蓋を開けてみたら鍋とかある程度鮮度をごまかせる調理法なら兎も角、寿司や刺身などではとても食べられなかった。そんなトラブルの少なくありません。世界的に寿司、刺身は市民権を得て、身近な存在となっており、今後も高い需要と成長を遂げる分野です。取れたばかりの魚を如何に鮮度の良い新鮮な状態で保つのかが、各国の業者では頭を悩ませているので、日本製の魚介類保護設備を使用する事で、品質向上や、取引先に安心感を与えられるメリットがある為、市場の需要はあると考えられます。


このコラムの著者

永井 政光

永井 政光

(NM AUSTRALIA PTY LTD)

<オーストラリアビジネスの専門家

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