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市場動向 2012年05月24日

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注目度高まるミャンマーの魅力

池田 尚功(株式会社セールスモンスター)

ミャンマー連邦共和国(Republic of the Union of Myanmar)というと…軍政、アウンサンスーチー女史、「ビルマの竪琴」などを連想すると思います。
最近でこそ、1990年以来、20年ぶりとなる総選挙の後、2011年3月30日に誕生した新政権による民主化への取組み、日本や欧米諸国の政府関係者などの相次ぐミャンマー訪問・懇談、それらの成果としての経済制裁緩和など、様々な情報が伝えられるようになってきたが、まだまだ、本当のミャンマーの姿や魅力が、伝わりきれていないと思います。

経済発展が著しい新興成長国として、CLM(カンボジア、ラオス、ミャンマー)にバングラデシュを加えた4カ国の注目度は向上していると感じます。
既に各国で事業展開や現地企業との協業などされている方も多いと思うが、4カ国の共通点は

①対日輸出で特恵関税が適用
②労働力・人件費の利点
③対日輸送面での地理的要因(東アジア圏)
などが挙げられます。

私自身は、ここ数年は、特に「ミャンマー」について見聞きし、惚れ込み、関心が高まり、且つ現地側のビジネスに対する熱心さも心を打たれたため、ミャンマーに大いなる可能性を感じ、積極的に取り組んでいます。

◆ミャンマー基本情報◆
89年までは「ビルマ」といい、国土は約68万km2で、日本の約1・8倍に相当する広大な土地を有している。
世界三大仏教遺跡の一つ「バガン遺跡」を有し、人口の9割が仏教徒です。
〝良い行いをすれば、功徳を得られる〟という仏教の教えが国民に浸透しているため、素朴さや親切さ、純粋さがこの国の魅力のひとつです。
人口は、2009年統計では約5,838万人(15歳~59歳の労働層が6割を占める)、最近では、6,242万人(2011年、IMF推定値)とも言われています。
97年7月、東南アジア諸国連合(ASEAN)に、95年1月、世界貿易機関(WTO)にそれぞれ加盟し、今後ますますの、発展が期待されています。
日本からの渡航は現在、空路直行便はないが、日本を朝出発し、その日の内に、ミャンマーの中心都市「ヤンゴン」(06年まで首都)に到着が可能です。

◆ミャンマー貿易・投資◆
ミャンマーの貿易を見ると、上位輸出入国は、ほぼ近隣諸国が占めています。
近年の対日輸出は、アパレル(履物含)が7割と多いものの、食品でも海老、ごま、豆に加え、こんにゃく粉、はちみつなどが実績として増えています。
対ミャンマーへの輸出は、建機や重機、電気機器が70%を占めています。

外国からの直接投資は、07年~09年までは一桁、投資額も数億米ドルだったが、2010年4月~12月で12件、投資額約160億ドルと大幅に増加しました。
2010年の統計によると、国別では投資額順に、タイ、中国、香港、韓国、英国などが上位を占め、日本は投資件数で8番目、金額で13番目。主に製造業が多く、漁業・観光と続きます。
また、最近の弊社への問い合わせとしては、食品製造機械や食品加工機械およびプラント関係の商談も多くなっています。

◆ミャンマー進出状況◆
現段階で、ミャンマー進出企業は、日本貿易振興機構(JETRO)によると現地のヤンゴン日本人商工会議所の会員数総数が51社(2010年度、中国27,000社、タイ1,300社)。
内訳は流通・サービス、工業、貿易、建設、保険金融などが部会を構成しています。

◆ミャンマービジネス動向◆
現地企業との商談や政府関係者との懇談では、更に各国がミャンマーに注目を寄せていることを強く実感します。
弊社にも、日本からだけではなく、既に海外に進出・展開されている日系企業の現地駐在をされている方からも相談を頂きます。

ミャンマーを、単に人件費や低価格原料といったコスト重視で見ては上手くいきません。
技術提供や事業パートナーとして双方に利点が見出せるやり方でないと難しい。
実際に企業支援を通じて、失敗した例を多数目の当たりにしています。
相手国の立場で見た場合、現地雇用も生まず、技術やノウハウを教授することなく、単に原料を安く買い叩くだけのやり方は好まれません。

留意点として、現地では、対日本と、対日本以外の国との事業面での違い、仕様の扱い、懸念事項も現地でよく耳にします。
また、政治面や国交の安定性、電力供給(慢性的な電力不足)、輸入・輸出税や支払、送金の規制、流や輸送技術の未熟さ(加工・冷凍技術等)なども考慮すべき事項です。

現地の企業や政府からも、「日本製・日本の品質・技術力」を求める声は、事業や分野を問わず根強く。
やはり、現地での生産・加工・保存技術の確立、日本が求める品質レベルの指導を、現地のスタイルと融合させ、対等な関係の上で、現地との協業・活用を如何に図るかが重要な意味を持ちます。

最後に、単に仕入・輸入元、加工拠点としてではなく、近隣諸国と比べても、人口や面積、位置的にも「市場」としても魅力があります。
嗜好品への関心の高まり、他国への輸出、購買意欲、日本製品への憧れは、数年前のベトナムを思い出させます。
各インフラが整備される頃には、アジアでそれなりの存在感を確立でき、アジアや世界への事業展開のハブを担う一国となっていると思います。
その前に、「ミャンマー」というアジアの一同士国との協業や、活用を検討されることをお勧めします。

 

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