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市場動向 2013年02月13日

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<アジア・クロスボーダー戦略> 経済特区 ミャンマー【2】

堀 明則(Hopewill Group)

前回のコラムでは、ミャンマーへの事業機能をどのように考えていくべきかについて、
(1)人口の多さ
(2)若年層の多さ
(3)支払い賃金の少なさ
(4)学力の高さ
(5)親日度合いの高さ
これら各点を鑑みつつ、ティラワ経済特区への進出の可能性についてお伝えさせていただきました。

今回は、もう一つの経済特区である『ダウェイ』について概要を説明させていただきます。
このダウェイとは、ヤンゴンの南約600キロに位置しており、現在はコンテナヤードを利用した港湾施設などの投資開発が行われています。
主な投資家は「中国」で、ミャンマーに対する約20年間の累積投資額は中国がトップという事実があります。
ちなみに、日本はトップ5にも入っていません。
そうした背景を憂慮し、最近日本でも今年5月にミャンマーを含むメコン川流域の5カ国を東京に招いて『東京事業戦略2012』を採択したことは記憶に新しいところです。
そのなかで、ダウェイ地区への開発投資として、来年度より向こう3年間で600億円の拠出が表明されました。
この地区の経済成長を後押しする構えを対外的に見せたかたちになります。

今回も弊社の「アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム」による
ダウェイ地域の重要性についてのまとめを発信させていただきます。
これを機会にダウェイ経済特区をご理解いただければ幸いです。

【タウェイ開発の意義】

(1)
タウェイ開発は、2010年からタイの民間企業(イタリアン・タイ・ティヘロッフメント)が開発権を得て進めてきたもので、
経済特区に指定されている。
特に、日本企業の集積が進んだタイに隣接しており、自動車部品メーカーの進出等、アセアンの製造拠点であるバンコクから約300キロに位置している点が大変に重要なポイントと言える。
現在、ミャンマー・タイ・日本の3か国か主導で協力し合う枠組みか整いつつある。
地域の規模は、北九州の産業集積地域とほほ同規模の広さで、このうち一部を日本の支援により開発する予定である。
タウェイ開発は、アセアンとインドを結ふ邂逅、メコン地域の産業配置上の必要性、地政学的経済安全保障などの必要性による。
ホーチミン、プノンペン、バンコク、ダウェイが幹線道路のインフラで繋がりを果たすことで、南シナ海からイント洋側につなかる新たな物流ルートの形成か可能となる。

(2)
今後の開発については、民間企業単独開発には限界があるが、政府関与により参加企業の安心感を確保させ、進出企業誘致を優先、ミャンマーの国家成長戦略の意図を組んだ支援体制か実現可能となる。
本開発においては、進出日本企業による
1.クリーン・エコ成長「北九州モテル」
2.包括的成長「国境開発・100万人雇用」
3.産業競争力強化「所得3倍増」
が目標とされており、多くの日本企業に参加を促すこととしている。
なお、タイ・ミャンマー間の車両乗り入れや物流の法規整備については、今後この2国間で MOU(覚書)のバージョンアップを調整予定としている 。

(3)
特別経済特区法(SEZ)について、法律は整備されているが、実質的に利用可能な経済特区がまだ存在せす、機能はしていない。
ダウェイ経済特区についても現在開発中であり、また電力も水も無事に供給されていないのが現状である。

(文責)
ホープウィル・グループ
アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム

以上がダウェイ経済特区、またミャンマー全体の経済特区の概要になります。
次回は、引き続きダウェイ経済特区にスポットライトをあて、「アセアン地域における効果的な接続」という見地から、ダウェイ経済特区についてもう少し研究を進めてみたいと考えています。

シンガポールを扇の要として、アセアンが国境をまたいだ大経済圏を構成してゆくことは間違いのないことでしょう。

皆さまにはアセアンの情報を少しでも多くキャッチアップいただけるよう、アセアン、西アジア、中東の経済特区の情報を継続してお届けさせていただきます。

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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