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海外ビジネス コラム

市場動向 2013年02月11日

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海外進出は難しい! 「スズキ」のインド進出に見る、進出成功の肝とは?

出井 伸之(クオンタムリープ株式会社)

日本企業はディズニーランドのようなファンタジーの世界にいる

日本で海外進出がブームだと言われていますが、私としては「本当なの?」という思いです。もちろん、中小企業をはじめとして増えているのでしょうが、私の経験から言わせてもらえば、海外進出というのはそんなに簡単なものではありません。

日本企業が海外に進出することに関しては非常に良いことだと思います。しかし、これから出ていく企業に是非知っておいてもらいたいのは「日本という国は、ディズニーランドのような、塀に囲まれ、安定して、優しい空間である」ということ。海外でも同じような環境だと思ったら大間違いです。
だから、海外に出て失敗している企業は、実に多い。競争の関係が日本と比べて強いですから。当然、リスクも高い。

ユニクロで有名なファーストリテイリング社などが海外に出るという場合は、日本の空気を持っていけるかもしれません。しかし、そういうほんの一握りの大企業をもってしても「そのまま」は難しい。極端に言えば、日本と同じ環境でビジネスをやるには、水まで持っていかなくてはいけませんから。つまり、日本企業は、日本という透明な袋に包まれて活動しているのです。その自覚をはっきりと持たなければいけません。
ただ、私は日本人は現地の環境にすぐ順応できる、と確信しています。日本はベーシックな教育水準が高い。だから自覚さえ持てば、成功確率はぐっと上がると思っています。

スズキスピリットに学べ! 海外進出の極意とは?

また、自社の社員の覚悟も大事です。言われたからやる、でははダメ。現地の環境に耐えられないでしょう。では、そのような覚悟を持つためにはどうすればいいでしょうか。
自動車の「スズキ」は、インドに出て大成功しました。その理由として、私は社長である鈴木さんを挙げたいと思っています。この方は、まさにベンチャースピリットそのもの。海外進出においても、そのスピリットを如何なく発揮しています。
鈴木さんは、海外進出をするにあたって定年を迎えた社員に「海外に行ってみて頑張らないか。給料は安いけど、成功したら面白くないか?」と、声をかけたそうです。「自分の会社を立ち上げるつもりでやってくれ」と。
そして、若い人と組ませるのです。海外進出先での生活は、いわば部活動の合宿のようなもの。若い人ばかりでは次第にだらけてしまうかもしれません。そこにスズキスピリットを持ち、最後に一花咲かせようと息巻くリーダーを配置したら、引き締まる。ガッツのある人と、若い人の組み合わせは、非常にいいチームになるんです。こうして、スズキはインドで大成功を収めるわけです。

日本との違いを当然のものとして受け入れ、現地で死に物狂いで会社を立ち上げるスタッフを配置する。これこそが海外進出成功の肝ではないかと思います。

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出井 伸之

(クオンタムリープ株式会社)

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