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海外ビジネス コラム

商習慣 2014年04月30日

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ムスリム旅行者、その巨大な市場

堀 明則(Hopewill Group)

ムスリム旅行者の消費支出全世界の旅行者消費支出の12%を占めるまでに成長!

先日、ハラル・ツアリズム・カンファレンスがハラル・ツアリズムの市場規模を示す、
「2012年 ムスリム旅行者消費支出」を発表しました。
この発表によると、2012年のムスリム旅行者の消費支出の合計は、1,370億米ドル、日本円で14兆円もの規模まで成長しているとのことです。
あわせて同カンファレンスは、2020年までに2,000億米ドル(およそ22兆円)規模にまで成長していく見込みであるとも発表しています。

国別に支出統計も発表されていましたので以下に紹介します。
 1位 イラン      182億ドル
 2位 サウジアラビア  171億ドル
 3位 アラブ首長国連邦 101億ドル
 4位 クウェート     74億ドル
 5位 インドネシア    72億ドル
 6位 カタール      57億ドル
 7位 マレーシア     54億ドル
 8位 トルコ       49億ドル
 9位 リビア       47億ドル
10位 ナイジェリア    45億ドル
やはり中東の産油国が上位を占めていますね。
しかし一方で、インドネシアやマレーシアといったアジアのイスラム国が上位にランキングしていることにも注意を払う必要があるのではないでしょうか。

ハラル・ツアリズムの規模に関して、イギリスの公共放送局であるBBCも着目をしており、トルコでシャリーア法に則ったリゾート施設を運営する会社を特集しています。
(参考:http://www.halaltourismconference.com)

2014年1月21日のメールマガジンでもお伝えしたように、
昨年の訪日観光客数の総数が初めて、1,000万人を突破しました。
その国別の内訳を見てみます。
韓国・・・・・・231万人
台湾・・・・・・217万人
中国・・・・・・ 98万人
香港・・・・・・ 72万人
タイ・・・・・・ 44万人
シンガポール・・ 19万人
マレーシア・・・ 17万人
インドネシア・・ 13万人
フィリピン・・・ 10万人
ベトナム・・・・  7万人
やはりまだまだ 韓国、台湾、中国、香港といった東アジアからの訪日客が多いことが見て取れます。

訪日1,000万人の目標を達成した日本ですが、『観光立国』へ向けた歩みはまだまだ始まったばかりと言えます。
世界最大の観光大国であるフランスへの外国人旅行者数は8,301万人、2位の米国のへは6,696万人、3位の中国は5,772万人、4位がスペインの5,770万人、5位のイタリアへは4,636万人など、いわゆる『観光先進国』と比較すると、その差は歴然としたものです。

日本は「観光立国」をひとつの柱に掲げる以上、まだまだ努力を重ねる必要があることが見て取れます。

日本が今後訪日者数を増加させてゆくために、どのような市場をケアしなければいけないか?
それはまさに、『イスラム圏』なのではないでしょうか。

日本企業の海外進出、市場拡大の観点からもイスラム市場をはずるわけにはゆきません。
イスラム市場は20億人に近づこうとする巨大市場なのです。
まずはこの20億人の皆さんに「日本ファン」になっていただくことが重要です。
将来の世界市場獲得のためにも観光は重要な役割をはたすわけです。
日本の非常に洗練された文化を基礎とした物やサービス、あるいは人は、何よりも「日本品質」というブランド向上に大きな影響を及ぼすはずです。
より多くの諸外国の皆さんに日本を訪れていただき、その良さを感じていただき、日本ファンになっていただき、自国で日本を宣伝していただく。
これが広く実現できれば、日本企業が海外で商品やサービスの提供してゆく際に、より多くの方、つまり理解者の支持をに得ることができるのではないでしょうか。

私は20年にさしかかろうとする時間を海外で生活してきたわけですが、
「日本ファン」の存在を、とても心強く、そしてありがたく感じることはしばしばです。

観光立国することは、諸外国の皆さんに、日本のアイデンティティを肌で感じていただくこと。
肌で感じていただいた多くの方が日本ファンになってくださるという事実からも、観光におけるインバウンド施策は、日本、日本ブランドの国際化において大変に重要な意味をもつと考えます。

皆さんはいかが思われますか?

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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