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海外ビジネス コラム

商習慣 2012年10月23日

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『がんばれ!未来の国際人』

堀 明則(Hopewill Group)

先日、中国はシンセン市の蛇口(ジャコウ)という地区にある日本人学校にお邪魔させていただきました。
中学部の生徒の皆さん、そしてその父兄の皆さんにお話をさせていただく機会をいただいた為です。

シンセンにある日本人学校は有志の寄付を中心に運営されている私立学校です。
少し前には、日本人の子女が中国に住み、そこで日本の教育カリキュラムにそって教育を受ける、などということは想像できないことでしたね。

上海、北京などの日本人が多く集まる大都市では日本人学校の設立は比較的早期に実現をしているわけですが、シンセンという街は、大都市にもかかわらず、となりに香港が存在するゆえ、家族は香港に住み、お父さんが単身赴任でウィークデーを中国で過ごす、こんな形態が通常のスタイルでした。
今では、家族帯同でシンセンにはいり、お父さんはそこで仕事をし、家族と一緒に生活する、こんなスタイルが目立ってきているわけです。

日中間の現在の問題を抱えつつ、中国の地でたくましく生活する子供たち、そしてそれを支える学校側、父兄の努力、まずなによりもこういうことにに敬意の念を覚えずにはいられません。
日中問題がピークになったときには、3日間休校になったとのことです。

政治のことで、いつも不便を強いられるのは子供たちです。

日本と同じように、中国でも日本民間人の日々の生活はしっかりと形成され、この人たちの日本内外での親密な連携と活動が、日本経済の血流形成には非常に重要な役割をになうことは、もはや疑う余地のないところです。
日本だけで完結している経済活動はほぼ皆無なわけですから。

このような状況下、外交戦略、外交活動、政治判断は自ずと大きな責任を持つわけで、今の日本の政治には、党利党略のみで、これらすべての日本の資産や資源に対し思考を働かせ、国と国民の未来のために最善を尽くすと言う覚悟がさっっぱり見られないわけです。

在外の日本の子供たちが、日本をはなれてもいつも日本という国を愛してくれる、そのような国策とはなにか?
政官ともに、このテーマに本気で取り組まなければ、若くして在外の貴重な経験をする子供たちが日本離れをしてしまうのではないかと危惧してやみません。

中国の危機をささえたのは、在外の中国人、つまり華僑や華人でした。
もちろん、華僑や華人は国を支えるという考えではなく、一族を守り、機に敏であるということが大きな動機なのですが、結果、中国は華僑・華人により相当量の活性化をもたらされることになりました。

今日本の危機に際し、同じように在外の日本人が外から日本を支えられればよいのですが、在外日本人の歴史は限定的で、世界中に根を張っているわけではありません。
しかし今後、日本人とて世界各地に土着するケースが多くなってゆくでしょう。
そのときに、その子息が故郷、祖国を愛せるか、一族や民族への高い価値観を持ち続けられるか、こういうことが日本を外から支えてゆく原動力になり、また日本に多くの価値を持ち帰ったり、日本と世界各地の機会を俊敏につなぎ合わせてゆくインフラになるのだろう、こんなことをしみじみと感じました。

またつくづく人が育つ教育システム教育システム、ゆるぎない教育ポリシー、人間形成・人材育成を第一義とする教育思想、これらと国益がまさに表裏を一体とするくらい、教育というものは大切なのだと感じました。

そのような想いをこめて、生徒・ご父兄の皆さんの前で、精一杯気持ちをこめて、なぜ中国に来て今を過ごしているのか、そしてこれからどのような時代がくるのか、そして個人個人がどのように時代と向かい合い、向かい合える自分自身をどのように形成してゆくべきなのか、このようなお話させていただきました。

時間はあっという間にすぎましたが、
生徒の皆さんに少しでも、一言でも響くものが残せたならば何よりです。

がんばれ!未来の国際人。

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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