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タイの小売市場視察で行くべき3つのスポット|ICONSIAM・セントラルワールド・Lotus'sで消費の最前線を調査する

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タイは、日本企業が最も多く進出するASEAN諸国の中でも、小売・消費財分野への関心が特に高い市場です。ユニクロ・無印良品・イオン・高島屋など、多くの日系小売企業がすでに現地で事業を展開しており、現地消費者への販売チャネルとして重要な役割を担っています。

一方で、バンコクと地方都市では購買力や消費行動が大きく異なり、どのエリア・業態で参入するかの判断には現地視察が欠かせません。

本記事では、タイの小売市場視察で訪れるべき3つのスポット、市場特性、そして現地で確認すべきポイントを解説します。

この記事でわかること

  • ・ICONSIAM・セントラルワールド・Lotus's Rama IVそれぞれの特徴と視察で見るべきポイント
  • ・タイの小売市場視察が注目される理由と、事前に理解しておくべき3つの市場特性
  • ・現地視察で確認すべき5つのポイント

1. タイの小売市場視察で行くべき3つのスポット

タイの小売市場を短期間の視察で理解するためには、「高付加価値消費」「中間層消費」「日常購買」という3つの切り口で現地を観察することが重要です。

それぞれを代表する施設として、ICONSIAM・セントラルワールド・Lotus's Rama IVの3スポットが、タイ小売市場の全体像を把握するうえで最適な視察先となります。

①ICONSIAM(アイコンサイアム)|高付加価値消費とインバウンドを読む最重要スポット

タイの小売市場視察で最初に訪れるべきスポットがICONSIAM(アイコンサイアム)です。

2018年11月にチャオプラヤー川沿いに開業した、タイ最大級の複合商業施設です。サイアム・ピワット社・CPグループ・マグノリア・クオリティー・デベロップメントの3社が共同開発し、ショッピングセンター2棟とコンドミニアムを擁します。

なかでも注目すべきは、サイアム高島屋の存在です。高島屋のシンガポール・上海・ホーチミンに続く海外4店舗目として開業し、店内には530ブランドが入居し、うち日系ブランドだけで170ブランドを数えます。タイ初出店のブランドも80を超え、ICONSIAMはまさに「日系ブランドのタイ進出の最前線」といえます。

視察時には、日系各ブランドの売場構成・価格設定・現地顧客の反応を観察することで、自社商品がタイの富裕層・中上位層向け市場で受け入れられるかどうかを直接確認できます。また、SookSiam(スークサイアム)と呼ばれるタイ全土の食文化・工芸を集めた大型フロアは、地方消費者の購買行動を凝縮した空間として参考になります。

出典:タイ国政府観光庁「アイコンサイアム」

②セントラルワールド(CentralWorld)|バンコク中間層の購買行動を把握する

セントラルワールドは、バンコク中心部のラチャプラソンエリアに位置する、延べ床面積55万平方メートル・500店舗超を擁する巨大ショッピングモールです。

タイ最大の小売グループ「セントラルグループ」が運営しており、「アジアのタイムズスクエア」とも呼ばれる象徴的な商業施設です。BTSチットロム駅・サイアム駅からスカイウォークで直結しており、アクセスの良さからバンコクの都市部中間層が日常的に利用する場所として機能しています。

ファッション・電子機器・スポーツ用品・飲食など多様な業種が入居しており、日系テナントも複数出店しています。セントラルワールドでの視察は、ICONSIAMの富裕層マーケットとは異なる「日常消費」の観察に最適です。

視察時に特に確認したいのは、以下の点です。

  • どの価格帯のテナントに来客が多いか
  • 週末・平日で客層はどう変わるか
  • 飲食フロアでの滞在時間と客単価

競合する日系・外資系ブランドの棚構成を見ることで、タイ中間層向け市場のリアルな競争環境を把握できます。

出典:タイ国政府観光庁「セントラル・ワールド」

③Lotus's Rama IV(ロータス・ラマ4世)|地域密着型ハイパーマーケットで日常購買を理解する

Lotus's Rama IVは、バンコク・クロントゥーイ区のラマ4世通りに位置するハイパーマーケット型店舗です。

もともとはTesco Lotusとして展開されていた店舗が、2020年にCPグループに買収されて「Lotus's」としてリブランドされました。Lotus'sはタイ全土に大型店舗を展開するCPグループ傘下の小売チェーンで、タイのごく一般的な中間層・庶民層が日常的に利用するスーパーマーケット・ハイパーマーケット業態を代表する存在です。

食料品・日用品・衣料品・家電まで幅広い商品をワンストップで提供しており、「Everyday Smart Community Centre」として地域生活の中心となることを目指した業態改革を進めています。

日系食品メーカーや日用品ブランドがタイ市場へ参入する際、Lotus'sへの棚入れは重要な目標となるケースが多くあります。視察では、以下を観察することが実践的です。

  • 日本産・日系ブランド商品がどのカテゴリーでどの棚に並んでいるか
  • 現地競合との価格差はどの程度か
  • どの国籍・年齢層の顧客が多いか

出典:Bangkok Post「Lotus's opens flagship lifestyle store」

2. タイの小売市場視察が注目される理由

タイの小売市場視察に関心を持つ日本企業は年々増加しています。

その背景には、タイ経済の安定性と日系企業の集積という二つの要因があります。

海外進出先としてタイの人気が急上昇している

Digima〜出島〜が公表した「海外進出白書(2025-2026年版)」によると、2025年度の日本企業の海外進出先において、台湾・タイが躍進していることが明らかになっています。同白書は4,218件の進出相談を分析した国内最大規模の調査です。

なかでも卸売小売業の相談は増加傾向にあり、食品・日用品・雑貨を扱う中小企業を中心に、タイを含むASEAN市場への展開に関する問い合わせが拡大しています。

タイは政治的安定性・ASEANのハブとしての地理的優位性・日系ビジネスエコシステムの充実という3つの点で、日本企業が参入しやすい市場として評価されています。

出典:Digima〜出島〜「海外進出白書(2025-2026年版)」

日系企業の集積が最も厚く、参入ノウハウが蓄積されている

タイには現在、6,000社超の日系企業が進出しており、ASEAN域内で最多の集積を誇ります。

製造業を中心に進出が進んできたタイですが、近年は小売・飲食・サービス業の進出が増加しています。現地には日系金融機関・会計事務所・法律事務所・人材会社なども充実しており、進出後の支援体制が整っているという点も魅力です。

すでに現地で事業を展開する日系企業から直接ヒアリングできる環境が整っているため、視察の際に同業他社や関連企業への訪問を組み合わせることで、より実践的な情報を収集できます。

出典:JETRO「タイ日系企業進出動向調査2024年度(2025年2月)」

日本からのアクセスが良く、視察コストを抑えやすい

タイは成田・羽田・関西などの主要空港からバンコクまで直行便で約6〜7時間でアクセスできます。

時差も2時間と少なく、短期間の視察でも体力的・スケジュール的な負担が少ない点が特徴です。

視察コストはASEAN域内では平均的な水準ですが、現地の日本語対応サービスが充実しているため、通訳やアレンジメント費用を抑えながら効率的な調査が可能です。特に初めて海外進出を検討する企業にとって、タイは「最初の一歩」として選ばれることが多い市場です。

3. タイ小売市場を視察する前に理解しておくべき3つの特徴

タイの小売市場は成長性が高く魅力的ですが、日本市場とは消費行動・流通構造・価格感覚において大きな違いがあります。

視察を実のあるものにするためには、現地を訪れる前に市場特性を理解しておくことが重要です。

①モダントレードが小売の中心であり、モール文化が消費の基盤を形成している

タイの小売市場では、大型ショッピングモール・ハイパーマーケット・コンビニエンスストアなどの「モダントレード」が市場の中心を占めています。

バンコクでは特に、ショッピングモールが「食事・買い物・娯楽」をひとつの場所で完結させる生活インフラとして機能しています。セントラルワールドやICONSIAMのような大型モールは、週末の家族行楽の場であり、中間層にとっての日常的な外出先です。

これは「近所の商店街で買い物をする」という日本の消費行動とは異なります。タイ市場に参入するためには、モールへの出店戦略が事実上の前提条件となるケースが多くあります。視察では、どのモールのどのフロアに自社商品のカテゴリーが存在するかを確認することが出発点になります。

②エリアと業態によって客層・価格帯が大きく異なる

タイの消費市場は均一ではありません。

ICONSIAMのような富裕層向けラグジュアリーモールと、Lotus'sのような庶民層向けハイパーマーケットでは、客層・購買頻度・客単価が大きく異なります。また、スクンビット・シーロムなどのビジネスエリアと、ラムカムヘン・ミンブリーなどの郊外では、消費のパターンも変わります。

日本企業が「タイ市場に参入したい」と考える場合、どの所得層・どのエリアを狙うかを最初に決めることが重要です。視察では複数の業態を比較観察することで、自社商品に最適な進出ポジションを見極めることができます。

  • 富裕層向け:ICONSIAM・サイアムパラゴン周辺
  • 中間層向け:セントラルワールド・エムクオーティエ周辺
  • 大衆層向け:Lotus's・Big C・地域ショッピングセンター

③家計債務の高さが購買力に影響しており、価格設計が重要になる

タイの家計債務はGDPの90%超に達しており、中間層以下の購買力には制約があります。

2025年前半だけで8,000社超の企業が閉鎖したとも報告されており、市場の成長性と消費の実態には乖離が生じる局面があります。

このため、タイ市場への参入にあたっては、価格設計と価値訴求が特に重要です。高品質でも価格が高すぎれば市場に入れず、安価でも品質への信頼がなければ選ばれません。視察時には、競合商品の価格帯と、それに対する現地消費者の反応を丁寧に観察することが実践的です。

出典:With Thai「2026年タイ市場の展望|8,000社閉鎖と大手撤退から学ぶ生き残り戦略」

4. 現地視察で確認すべき5つのポイント

タイの小売市場は魅力的ですが、「市場が大きい」という印象だけで進出を判断することは危険です。

視察では、自社の事業計画に照らし合わせながら、以下の5つのポイントを意識して情報を集めることが重要です。

①自社商品の価格競争力があるか

タイの小売市場では、同じカテゴリーに国内外の多数のブランドが存在します。

日系ブランドは品質への信頼が高い一方、現地ブランドや中国系ブランドは価格で優位に立つケースがあります。

セントラルワールドやLotus'sで同カテゴリーの競合商品を確認し、自社の想定価格帯が現実的かどうかを検証することが出発点になります。特に確認したいのは以下です。

  • 主要競合の価格帯はどの範囲か
  • 価格が高いブランドはなぜ選ばれているか
  • 消費者はどの価格帯に最も反応しているか

②どの販路・業態が自社に合うか

タイの小売流通は多層構造です。

大型モールへの直接出店・百貨店内へのコーナー出店・ハイパーマーケットへの棚入れ・ECプラットフォーム(Shopee・Lazadaなど)・専門店チェーンとの代理店契約など、参入形態によって初期投資・リターンの規模・スピードが異なります。

ICONSIAMでは高単価ブランドの出店モデルを、セントラルワールドでは中価格帯のチェーン型出店を、Lotus'sでは量販型の棚入れモデルを観察することで、自社に最適な流通経路を比較できます。

③ターゲット顧客の購買行動を確認できるか

「タイ人消費者」は一枚岩ではありません。

バンコクの富裕層・都市部中間層・地方居住者・訪タイ外国人では、購買動機・情報収集方法・ブランドへの態度がそれぞれ異なります。

視察では、来店客の年齢層・購入点数・滞在時間を観察しながら、自社が想定するターゲット顧客が本当にそこにいるかどうかを確認することが大切です。想定と現実にギャップがある場合は、ターゲット設定そのものを見直す機会にもなります。

④現地パートナー候補との接点を作れるか

タイ市場への参入を成功させるには、現地の流通・マーケティング・物流を熟知したパートナーの存在が重要です。

視察期間中に、代理店・ディストリビューター・販促会社・コンサルタントとの面談機会を設けることで、ウェブ情報だけでは分からない実態を把握できます。バンコクには日本語対応の専門家も多く、視察と商談を組み合わせることで効率的に関係構築が進みます。

⑤規制・輸入手続きの実務的な課題はないか

タイへの商品輸出には、品目によって輸入関税・食品表示規制・成分規制・輸入許可が必要になるケースがあります。

特に食品・化粧品・医療機器は現地の規制が細かく、想定以上のコストや時間が発生することがあります。視察時には現地の規制専門家や貿易担当者との面談を通じて、実務上のハードルを事前に把握しておくことが重要です。

出典:JETRO「タイ向け輸出・投資関連情報」

5. タイの小売市場視察はDigima〜出島〜に相談

タイの小売市場は、日本企業にとって参入障壁が比較的低く、かつ成長性も期待できる魅力的な市場です。「海外進出白書(2025-2026年版)」が示すように、タイへの進出相談は増加傾向にあり、小売・消費財分野でも動きが活発化しています。

しかし、魅力的な市場であるからこそ、競合も多く、参入後の撤退事例も少なくありません。重要なのは「タイで売れるか」を机上で判断せず、現地で自分の目と足で確認することです。

ICONSIAMで富裕層向けの競争環境を観察し、セントラルワールドで中間層の購買行動を把握し、Lotus'sで日常購買の現場を見る。この3スポットを軸に目的意識を持った視察を行うことで、進出判断に必要な情報が整います。また、視察中に現地パートナー候補や規制専門家との面談を設けることで、参入後のリスクを事前に減らすことができます。

とはいえ、現地視察の設計や情報整理を自社だけで行うことは、時間・リソースの面で難しいケースもあります。「どこを見ればよいかわからない」「現地の専門家に相談したい」「視察後の進出計画を一緒に考えたい」というニーズをお持ちの企業も多いはずです。

Digima〜出島〜では、タイを含む海外市場への進出を検討する企業と、現地調査・市場開拓・販路構築・法人設立・パートナー選定を支援する専門企業をマッチングしています。タイの小売市場に詳しい専門家へ相談することで、視察計画の立案から進出後のサポートまで、一貫した支援を受けることができます。

タイの小売市場への進出・市場調査を検討している企業は、まずはDigima〜出島〜を活用して、自社に合った専門家や支援企業を探してみてはいかがでしょうか。

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     2017年7月日本・沖縄と海外の万国津梁の架け橋を目指して、企業の海外展開支援を目的として沖縄・那覇で設立。アジア・欧州を中心に沖縄県内・沖縄県外企業の海外進出・国際展開のサポートを実施しています。2022年7月には観光産業の伸びの著しい石垣市に八重山事務所を開設しております。
     沖縄をハブに、台湾・中国・香港・ベトナム・タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・オーストラリア・ニュージーランド・イギリス・ドイツ・ブラジル各国にパートナーエージェントを配置し、アメリカ合衆国・インドは提携先を設けていますので、現地でも情報収集、視察等も直接支援可能、幅広く皆様の海外展開とインバウンド事業をサポートしております。

  • オススメ

    GLOBAL ANGLE Pte. Ltd.

    70か国/90都市以上での現地に立脚したフィールド調査

    ご利用企業からの評価

    ※ご利用企業から集めた評価をもとに作成

    総合評価
    サポート実績数
    300
    価格
    対応
    スピード
    知識

    GLOBAL ANGLEは海外進出・事業推進に必要な市場・産業調査サービス、デジタルマーケティングサービスを提供しています。70か国90都市以上にローカルリサーチャーを有し、現地の言語で、現地の人により、現地市場を調べることで生きた情報を抽出することを強みとしています。自社オンラインプラットホームで現地調査員管理・プロジェクト管理を行うことでスムーズなプロジェクト進行を実現しています。シンガポール本部プロジェクトマネージメントチームは海外事業コンサルタント/リサーチャーで形成されており、現地から取得した情報を分析・フォーマット化し、事業に活きる情報としてお届けしております。


    実績:
    東アジア(中国、韓国、台湾、香港等)
    東南アジア(マレーシア、インドネシア、ベトナム、タイ等)
    南アジア(インド、パキスタン、バングラディッシュ等)
    北米(USA、メキシコ、カナダ)、南米(ブラジル、チリ等)
    中東(トルコ、サウジアラビア等)
    ヨーロッパ(イタリア、ドイツ、フランス、スペイン等)
    アフリカ(南アフリカ、ケニア、エジプト、エチオピア、ナイジェリア等)

  • オススメ

    合同会社from TR

    月額定額制という新しい商社の形。総合商社の豊富な知見が月10万円〜使い放題!

    ご利用企業からの評価

    ※ご利用企業から集めた評価をもとに作成

    総合評価
    サポート実績数
    90
    価格
    対応
    スピード
    知識

    私たちfrom TRは、マーケティングとトレーディング、2つのノウハウを活用し、お客様のモノづくりと販路拡大をサポートいたします。
    お客様の強みである”つくる力”と、私たちの強みである”伝える力”と”届ける力”を組み合わせることで、
モノづくりの次の一手を実現いたします。

    「モノづくりを、モノがたりへ。」をミッションに事業を展開しており、海外進出のサポートにとどまらず、マーケティング戦略設計、ブランディング、国内外クラウドファンディング、商品開発、販路構築などお客様のビジネスをトータルでサポートいたします。

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海外進出相談数
22,000
突破