マレーシア進出の海外現地視察で訪れたいデータセンター3大拠点|Cyberjaya・IPDC・Sedenak Tech Park
データセンターは、企業のサーバーやネットワーク機器を安全に運用するための施設であり、クラウドサービスやAIの普及によって、その重要性は世界的に高まっています。近年、マレーシアは東南アジア有数のデータセンター集積地として急速に存在感を高めており、MicrosoftやGoogleなどのグローバル企業に加え、NTTなどの日本企業も現地でデータセンター事業を展開しています。政府による積極的な投資誘致政策も後押しとなり、海外進出先として注目を集めています。
マレーシアのデータセンター市場規模は2025年時点で約61億米ドルと評価され、2031年には約114億米ドルへ拡大すると予測されています。AIやクラウド需要の拡大を背景に、この成長は今後も続く見込みです。
本記事では、マレーシアへの進出を検討する日本企業に向けて、現地視察で訪れたい3つのデータセンター拠点と、世界企業がマレーシアにデータセンターを建設する背景、現地視察で確認すべきポイントを解説します。
この記事でわかること
- ・Cyberjaya・TM Global IPDC・Sedenak Tech Parkの特徴と視察のポイント
- ・世界企業がマレーシアにデータセンターを建設する理由
- ・マレーシア進出でデータセンターを視察すべき理由
▼目次
1. マレーシア進出で現地視察したい3つのデータセンター拠点
マレーシアでは、クアラルンプール近郊の「Cyberjaya(サイバージャヤ)」と、ジョホール州を中心にデータセンター開発が急速に進んでいます。限られた視察期間で市場全体を把握するには、成熟したデータセンター集積地と、大規模な新規開発が進むエリアの両方を比較することが重要です。
今回紹介する3拠点は、インフラ環境や立地条件、投資環境を把握するうえで、日本企業が優先的に視察したい代表的なエリアです。
①NTT Cyberjaya Data Centre(NTTサイバージャヤ・データセンター、セランゴール州サイバージャヤ)
Cyberjayaは、マレーシア政府がデジタル産業の集積地として開発を進めてきたエリアであり、現在では国内最大級のデータセンター集積地となっています。
NTT Global Data Centersは同エリアで複数のデータセンターを運営しており、「Cyberjaya 5」はハイパースケーラー向けに設計された高可用性データセンターです。クアラルンプール国際空港から約30分というアクセス性に加え、自然災害リスクが比較的低い立地も評価されています。
施設見学では、電源冗長構成や冷却方式、セキュリティ体制などを確認できます。日本企業が視察する際は、設備スペックだけでなく、日本企業が海外でどのような運営体制やBCP(事業継続計画)を構築しているのかも確認すると、自社の海外IT戦略を検討する際の参考になります。
出典:NTT「Cyberjaya 5 Data Center」
②TM Global Iskandar Puteri Data Centre(TM グローバル・イスカンダル・プテリ・データセンター、ジョホール州)
TM Global(テレコム・マレーシア子会社)が運営するIskandar Puteri Data Centre(IPDC)は、ジョホール州ヌサジャヤ・テクノロジーパーク内に位置し、ジョホール–シンガポール特別経済区(JS-SEZ)の中核インフラの一つです。
33kVの二重電源引込みや複数の冗長ファイバー経路を備え、高い可用性を実現しています。また、シンガポールとの近接性を活かし、バックアップ拠点やDR(災害復旧)環境として活用されるケースも増えています。
視察では、施設設備だけでなく、JS-SEZによる税制優遇やインフラ整備が事業にどのようなメリットをもたらすのかを確認すると、自社の海外拠点戦略を検討するうえで参考になります。
出典:TM Global「Data Centre」
③Sedenak Tech Park(セデナク・テクノロジーパーク、ジョホール州クライ郡)
Sedenak Tech Parkは、ジョホール州を代表するデータセンター開発エリアの一つです。ジョホール州ではデータセンター投資が急速に拡大しており、2025年第2四半期時点で承認された42件・総投資額約1,644億リンギットのデータセンター案件の多くが周辺エリアに集積しています。
Vantage Data CentersやEdgeConneXなどのグローバル事業者が進出し、数百MW規模のキャンパス型データセンター開発が進められています。
日本企業がコロケーションやホールセール利用を検討する場合は、完成済み施設だけでなく、開発中エリアの状況や電力供給能力、将来的な拡張性も確認することが重要です。中長期的な投資判断を行ううえで、有力な視察先の一つといえるでしょう。
出典:Vantage Data Centers「Johor, Malaysia Data Center Campus」、マレーシア不動産投資の窓口「ジョホール州、2025年第2四半期に42件のデータセンター建設を承認」
2. なぜ世界企業はマレーシアにデータセンターを建設するのか
マレーシアへのデータセンター投資が拡大している背景には、自然災害リスクの低さ、政府による積極的な投資誘致政策、シンガポールとのコスト優位性という3つの要因があります。
AIやクラウドサービスの利用拡大に伴い、世界中でデータセンター需要が急増する中、マレーシアはアジア太平洋地域の新たなデータセンターハブとして存在感を高めています。
また、Digima〜出島〜が公表した「海外進出白書(2025-2026年版)」でも、日本企業の海外進出先として東南アジアへの関心が高く、マレーシアは有力な進出候補国の一つとなっています。
出典:Digima〜出島〜「海外進出白書(2025-2026年版)」
自然災害リスクが低く、安定したインフラ環境を確保しやすい
マレーシアは主要な地震帯や台風の進路から外れており、東南アジアの中でも自然災害リスクが比較的低い国とされています。
データセンターでは24時間365日の安定稼働が求められるため、自然災害リスクは立地選定の重要な判断材料です。このような立地条件から、MicrosoftやAmazon Web Services(AWS)、Googleなどのグローバル企業もマレーシアでデータセンター投資を進めています。
出典:JETRO「電力安定と災害リスク低減で注目、データセンター投資進むマレーシア」
政府による積極的な投資誘致と優遇政策
マレーシア政府は、AI・クラウド・データセンター分野を成長産業として位置付け、投資誘致を積極的に進めています。ジョホール州ではJS-SEZ(ジョホール・シンガポール特別経済区)の整備も進み、税制優遇やインフラ整備などを通じて海外企業の誘致を強化しています。
また、2030年までにAI・データセンター分野への大型投資を呼び込む方針を掲げており、今後も関連インフラへの投資が続く見込みです。
出典:マレーシア不動産投資の窓口「マレーシア、2030年までに1,692億リンギット超のAI・データセンター投資を誘致へ」
シンガポールに近く、コスト競争力が高い
シンガポールは土地や電力の制約から、新たなデータセンター開発には厳しい条件が設けられています。
一方、マレーシアのジョホール州はシンガポールに近接しながら、土地価格や電力コストを比較的抑えられることから、多くのグローバル企業がデータセンター投資を進めています。
シンガポールとの近接性を活かし、バックアップサイトやDR(災害復旧)拠点、コロケーション拠点として活用しやすい点も、世界企業がマレーシアを選ぶ大きな理由となっています。
3. マレーシア進出の現地視察でデータセンターを確認すべき3つの理由
マレーシアへの進出を検討する企業にとって、データセンターは単なるサーバーを設置する施設ではありません。クラウドサービスやAI、ERP、生産管理システムなど、企業活動を支えるデジタルインフラの基盤となる存在です。
近年はマレーシア政府がデジタル産業を重点分野として位置付け、データセンター関連投資や周辺インフラの整備を積極的に進めています。現地視察では施設だけでなく、電力・通信・交通・投資環境まで含めて確認することで、自社の海外進出を検討するうえで実践的な判断材料を得ることができます。
①現地のインフラ環境を把握できる
データセンターには、安定した電力供給や高速通信回線、セキュリティ設備など、企業活動を支える重要なインフラが集約されています。設備仕様は公開情報でも確認できますが、周辺の開発状況やアクセス性、電力インフラの整備状況などは、現地を訪れることで初めて把握できる情報も少なくありません。
Cyberjayaのような成熟したデータセンター集積地と、ジョホール州のように急速な開発が進むエリアを比較することで、自社の事業に適した立地やインフラ環境を具体的にイメージできます。
②海外進出後の事業基盤をイメージできる
海外拠点を設立する際は、現在のIT環境だけでなく、将来的な事業拡大やAI活用、クラウド利用の拡大まで見据えたインフラ選定が重要になります。
マレーシアでは世界的なデータセンター投資が続いており、新たな施設開発やインフラ整備も進んでいます。現地視察では既存施設だけでなく、周辺エリアの開発状況や今後の計画も確認することで、中長期的な事業戦略やIT戦略を検討する際の判断材料になります。
出典:MDEC「Malaysia's Digital Investments Hit Record RM163.6 Billion in 2024」
③現地の投資環境や支援制度を理解できる
マレーシアでは、MIDA(マレーシア投資開発庁)やMDEC(マレーシアデジタルエコノミー公社)が、デジタル関連産業への投資を積極的に支援しています。税制優遇や投資制度、許認可の手続きは案件や地域によって異なるため、現地で最新情報を収集することが重要です。
データセンター事業者だけでなく、投資支援機関や自治体も訪問することで、公開情報だけでは分かりにくい制度や実務上のポイントを把握でき、より現実的な進出計画を立てやすくなります。
出典:MIDA(Malaysian Investment Development Authority)、MDEC(Malaysia Digital Economy Corporation)
4. マレーシアのデータセンター現地視察が役立つ企業・業種
データセンターはIT企業だけの施設ではありません。現在では製造業や物流、金融、小売など、多くの企業がクラウドやAIを活用して事業を展開しており、データセンターは企業活動を支える重要な社会インフラとなっています。
そのため、マレーシアへの進出を検討する企業にとって、データセンターや周辺インフラを確認することは、IT環境だけでなく事業継続性や将来の拡張性を判断するうえでも有効です。特に以下のような企業・業種では、現地視察によって得られる情報が進出判断に役立ちます。
ASEANで工場・物流拠点を展開する企業
製造業や物流企業では、生産管理システムやERP、IoTなどクラウドを活用した運営が一般的になっています。ASEAN地域に工場や物流拠点を設置する場合、安定した通信環境やITインフラは事業継続を支える重要な要素です。
現地視察では、データセンターだけでなく工業団地や交通インフラとの位置関係も確認することで、より実態に近い事業環境を把握できます。
AI・SaaS・クラウドサービスを展開する企業
AIサービスやSaaS、クラウドサービスを提供する企業では、通信遅延やネットワーク品質、データ保管環境がサービス品質に直結します。
現地視察では、設備仕様や通信環境、接続性などを確認することで、自社サービスに適した運用環境を検討する判断材料になります。
出典:MIDA「Microsoft's First Data Centre Region in Malaysia」
金融・医療・ECなど大量のデータを扱う企業
金融機関や医療関連企業、EC事業者など、大量の顧客データを扱う企業では、データ保護やセキュリティ体制への対応が重要です。
現地視察では、データセンターの運用体制や取得認証、災害対策などを確認することで、自社のガバナンスやコンプライアンス要件に適した環境かどうかを判断できます。
出典:Malaysia Personal Data Protection Department(PDPA)
通信・SIer・データセンター関連事業者
通信事業者やSIer、クラウドインフラ事業者、データセンター関連企業では、ラック利用やホールセール契約、ネットワーク接続、電力供給体制などが事業展開に直結します。
Cyberjayaのような成熟した集積地と、ジョホール州のように急速な開発が進むエリアを比較することで、それぞれの特徴や投資環境を把握し、自社に適した事業展開を検討する判断材料になります。
出典:MIDA「Data Centre Projects」
5. マレーシア進出・現地視察はDigima〜出島〜に相談
マレーシアは、世界的なデータセンター投資が集まる東南アジア有数のデジタルハブへと成長しています。安定したインフラ環境や政府の投資誘致政策、シンガポールに近い立地などを背景に、多くのグローバル企業が進出を進めています。
一方で、進出先として適したエリアや電力・通信インフラの状況、投資優遇制度の適用条件などは地域によって異なり、公開情報だけでは判断が難しいケースも少なくありません。そのため、現地視察を通じて実際の事業環境を確認し、自社に適した進出戦略を検討することが重要です。
「どのエリアが自社の事業に適しているのか」「現地視察ではどこを訪問すべきか」「投資制度や税制優遇を活用できるのか」といった疑問は、マレーシア進出に精通した専門家へ相談することで、より具体的な判断につながります。
Digima〜出島〜は、海外進出を検討する企業と、マレーシアの市場調査、現地視察、法人設立、パートナー開拓、法務・税務などを支援する専門企業をマッチングするプラットフォームです。現地事情に詳しい専門家への相談を通じて、自社の目的に合った視察計画や進出戦略を効率的に検討できます。
マレーシアへの進出や現地視察を検討している企業は、まずはDigima〜出島〜で自社に合った専門家へ相談してみてください。
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↳アジア③(ドバイ・サウジアラビア・インドバングラデシュ・モンゴル・ミャンマー)
↳欧米(アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ)
※サポート内容により、対応の可否や得意・不得意な分野はあります。
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■対応施策ラインナップ
①"市場把握"サポート
目的は"海外現地を理解し、事業の成功可能性を上げる"こと。
(以下、含まれる施策)
↳市場概況・規制調査
↳競合調査
↳企業信用調査
↳現地視察企画・アテンド
②"集客活動"サポート
目的は"海外現地で売れるためのマーケティング活動を確立"すること。
↳多言語サイト制作
↳EC運用
↳SNS運用
↳広告運用(Google/Metaなど)
↳インフルエンサー施策
↳画像・動画コンテンツ制作
③"販路構築"サポート
目的は"海外現地で最適な海外パートナーとの取引を創出"すること。
↳商談向け資料制作
↳企業リストアップ
↳アポイント取得
↳商談創出・交渉サポート
↳契約サポート
④"体制構築"サポート
目的は"海外現地で活動するために必要な土台"をつくること。
↳会社設立(登記・銀行口座)
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↳不動産探索(オフィス・倉庫・店舗・住居)
↳店舗開業パッケージ(許認可・内装・採用・集客)
↳人材採用支援(現地スタッフ採用支援)
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合同会社サウスポイント
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