サウジアラビア建設・インフラ視察の回り方|OXAGON・KAEC・SPARKを押さえる実行計画と3拠点比較
サウジアラビアの建設・インフラ視察について調べると、NEOMやビジョン2030の話は大量に出てきます。しかし「その拠点を実際にどう回るのか」を書いた記事はほとんどありません。
実務上、サウジアラビア視察の設計はまず日程の制約から始まります。2026年11月17日にサウディアが東京/成田〜リヤド線を開設し、日本とサウジアラビアを結ぶ唯一の直行路線となりましたが、運航は火・木・土の週3往復です。この便数が、視察に使える現地滞在日数をほぼ決めてしまいます。
Digima〜出島〜が公表した「海外進出白書(2025-2026年版)」(4,218件の相談データを分析)では、製造業の相談比率が前年の22.0%から26.2%へ4ポイント拡大しました。中東は進出先ランキング上位10地域には入っていないものの、帝国データバンクの調査では2026年1月時点でサウジアラビアに268社の日本企業が事業・貿易を展開しており、中東13カ国のなかでUAE(709社)、イスラエル(473社)に次ぐ3番目の規模です。
本記事では、開発段階も対象産業も異なる3拠点(OXAGON/NEOM産業都市、KAEC/キング・アブドラ経済都市、SPARK/キング・サルマン・エナジーパーク)を先に比較表で整理したうえで、直行便のダイヤ・国内移動・ビザ・アポイントの取り方まで含めた視察の実行計画を解説します。
この記事でわかること
- ・OXAGON・KAEC・SPARK、3拠点の性格・開発段階・向いている企業の違い(比較表)
- ・成田〜リヤド直行便(週3往復)を前提とした、3拠点を回るための所要日数とルート
- ・「Visiting Investor」電子ビザ、アポイントの取り方、費用の考え方といった視察の実務
- ・NEOMの知名度に引きずられないための、視察前に潰しておくべき4つの論点
▼目次
1. OXAGON・KAEC・SPARKは何が違うのか

3拠点は「サウジアラビアの産業拠点」という括りでは同じですが、開発段階・対象産業・立地する地方がすべて異なります。まず全体像を押さえてください。
とくに見落とされやすいのが地理の分断です。OXAGONとKAECは紅海(西岸)側、SPARKは東部州(ペルシャ湾側)にあり、国土を横断する国内線移動が必須になります。この点が視察日程の設計を大きく左右します。
ここからは3拠点を項目別に比較します。種別・立地・規模・開発段階・対象産業・向いている企業・視察で見るべき点・最寄りの空港・留意点の9項目で整理しました。
| 比較項目 | OXAGON(NEOM産業都市) | KAEC(キング・アブドラ経済都市) | SPARK(キング・サルマン・エナジーパーク) |
|---|---|---|---|
| 種別 | 開発中のギガプロジェクト内 産業都市 | 稼働中の経済都市(港湾+工業団地) | エネルギー特化の特別経済区 |
| 立地 | 紅海沿岸・北西部(NEOM) | 紅海沿岸・ジッダ北方約100km | 東部州・アブカイク近郊 |
| 規模 | コア開発エリア48km² | 185km² | 50km²(うち非工業区15km²) |
| 開発段階 | 港湾は2022年から稼働。内陸産業用地はテナント募集中 | 2006年開発着手。100社超が進出済み | 2018年設立。稼働工場7カ所・建設中14カ所 |
| 主な対象産業 | 再生可能エネルギー製造、AI関連 | 物流、軽工業、自動車、医薬品、包装、建材、日用消費財 | 石油・ガス、石油化学、水処理 |
| 向いている企業 | これから決まる調達ルール・テナント構成に関与したい企業 | 実績のある環境でリスクを抑えて事業を始めたい企業 | サウジアラムコのサプライチェーンに入りたい企業 |
| 視察で見るべき点 | 稼働済み区画と未整備区画の境目、港湾の物流アクセス、エネルギーコスト | 既存進出企業の業種構成、港湾の利用条件、居住・教育など生活インフラ | 既存進出企業の取扱品目、アラムコとの取引条件、特区の税制・規制優遇の範囲 |
| 最寄りの空港 | NEOM Bay空港(リヤドから約2時間、ジッダから約1.5時間) | ジッダ/キング・アブドゥルアジーズ国際空港(車で1時間〜1時間15分) | ダンマーム/キング・ファハド国際空港(Highway 615経由) |
| 留意点 | 立ち入りに受け入れ調整が必要。開発スケジュールと自社の進出時期の整合が課題 | エネルギー特化の優遇は薄い。汎用的な経済都市として評価する | 対象産業が明確な分、事業内容が合わないと得るものが少ない |
この比較表から読み取れるのは、開発段階が浅い拠点ほど参入の自由度は高いが売上化までの期間が読めず、実績のある拠点ほど早期の事業立ち上げに向くというトレードオフです。視察では「向いている企業」欄と自社の状況を照らし合わせ、優先的に訪問すべき拠点から日程を組んでください。
2. なぜ今サウジアラビアなのか|ビジョン2030と日本企業268社の現在地
この章では、サウジアラビアへの視察が今なぜ意味を持つのかを3つの角度から整理します。日本企業の進出状況、ビジョン2030が生む需要、そして直行便就航による移動負担の変化です。
進出済み268社は「エネルギー・商社が中心」という偏り
帝国データバンクの「日本企業の『中東地域13カ国』進出・輸出入動向調査(2026年)」によると、2026年1月時点で中東13カ国に事業・貿易を展開する日本企業は1,515社。国別ではUAEが709社で最多、イスラエル473社に次いでサウジアラビアが268社で3番目です。
重要なのはその内訳で、商社・金融機関に加え、石油や風力発電などエネルギー関連の取引企業が目立ちます。つまり建設・インフラの実務レイヤー(ゼネコン、設備、資機材、エンジニアリングサービス)では、日系プレイヤーの層はまだ厚くありません。視察の意味は「競合を確認する」ことより「空いている領域を特定する」ことにあります。
出典:帝国データバンク「日本企業の『中東地域13カ国』進出・輸出入動向調査(2026年)」
ビジョン2030が生む建設・インフラの需要
サウジアラビア政府は脱石油依存を掲げる国家改革計画「ビジョン2030」のもと、建設・インフラ・エネルギー・観光など新産業への投資を加速しています。総投資額5,000億ドル規模とされる未来都市NEOMを筆頭に、既存の経済都市や産業団地の拡張も同時に進行しており、ゼネコン・インフラ関連企業・エネルギー関連企業には具体的な商談機会が生まれています。
出典:ARAB NEWS「NEOM 脱石油後の世界で日本とサウジアラビアの取引関係を開拓する機会」
直行便の復活が「視察のハードル」を下げた
これまで日本からサウジアラビアへはドバイやドーハでの乗り継ぎが前提でした。2026年11月17日、サウディアが東京/成田〜リヤド線を開設し、ボーイング787-9型機で火・木・土の週3往復を運航しています。日本とサウジアラビアを結ぶ唯一の直行路線です。
片道の所要時間はリヤド発が約10時間25分、成田発が約13時間55分。視察の往復に費やす時間が明確に短縮されたことで、これまで「遠すぎる」という理由で検討対象から外れていた企業にとって、現地視察の現実味が変わりました。
出典:Aviation Wire「サウディア、成田-リヤド11/17就航 787-9で週3往復」
3. OXAGON(NEOM産業都市)|調達ルールが固まる前に入れるか
OXAGONは「すでに稼働している部分」と「まだテナント募集中の部分」が混在する拠点です。ここでは現況の見極め方と、早期参入が自社に合うかどうかの判断軸を整理します。
稼働済みの港湾と、募集中の産業用地を分けて見る
紅海沿岸に位置するOXAGONは、NEOMが掲げる産業都市で、コア開発エリアは48平方キロメートル。2022年から稼働する港湾(Port of NEOM)を中核に、再生可能エネルギー製造とAI関連産業向けのインフラ整備を進めています。港湾の取扱能力は現在25万TEUで、2030年までに150万TEUへの拡張を計画。コンテナターミナルの段階的な稼働開始は2027年からを予定しています。従業員向けの居住区画「OXAGON Hive」も一部運用が始まっており、最大2,400人分の居住・商業スペースを備えます。
視察で最も重要なのは、「すでに動いているもの」と「絵に描かれているもの」の境界線を自分の目で引くことです。港湾は実在し稼働していますが、内陸の産業用地は引き続きテナント募集中の段階にあります。パンフレットの完成予想図ではなく、現況の造成レベル・電力供給・道路の接続状況を確認してください。
出典:NEOM公式サイト「Oxagon」
「早期参入の利」が本当に自社に効くかを判断する
開発途上の拠点に早く入る利点は、テナント構成や調達ルールがまだ確定していないため、自社に有利な条件を交渉できる可能性がある点です。逆に不利な点は、売上が立つまでの期間が読めないことです。
判断の分かれ目は、自社が「案件を待てる体力があるか」にあります。既存事業のキャッシュフローで数年待てるならOXAGONの早期参入は選択肢になりますが、進出後1〜2年での回収を求めるなら、稼働実績のあるKAECやSPARKのほうが整合します。
4. KAEC(キング・アブドラ経済都市)|実績のある港湾都市で基盤を作る
KAECはすでに100社超が進出している実績重視の経済都市です。事業インフラの規模感に加え、駐在員が暮らす生活基盤まで含めて評価すべき拠点である点を確認します。
185km²・100社超が進出済みの総合経済都市
ジッダの北方約100kmに位置するKAECは、2006年の新規株式公開に国民の半数以上が申し込んだことでも知られる大型経済都市開発です。185平方キロメートルの都市はキング・アブドラ港とKAEC産業バレー(Industrial Valley)を中核とし、物流と軽工業の集積を進めています。産業バレーには自動車、医薬品、包装、建材、日用消費財などの業種が集まり、多国籍企業とサウジ企業あわせて100社超が拠点を構えています。
外資100%での法人・個人所有、保税港湾、許認可手続きの簡素化など投資家向けの優遇規制が整備されており、深水港を備えてジッダ・メッカ・メディナへ1時間圏内という立地の良さも特徴です。
出典:King Abdullah Economic City公式サイト「About」/サウジアラビア経済都市・特別区庁(ECZA)「King Abdullah Economic City」
視察では「生活インフラ」を軽視しない
建設・インフラ企業の視察は工区・港湾・産業用地に目が向きがちですが、KAECで確認すべきもう一つの軸が駐在員が家族と暮らせるかです。住宅、インターナショナルスクール、医療機関の水準は、進出後の人材確保コストに直結します。
KAECが他の産業団地と性格を異にするのは、居住区・商業区を含む「都市」として設計されている点にあります。この差が自社にとって価値になるかどうかは、駐在体制をどう組むかによって変わります。単身赴任前提なら過剰投資、家族帯同前提なら決定打になります。
5. SPARK(キング・サルマン・エナジーパーク)|アラムコのサプライチェーンに入る
SPARKはサウジアラムコ主導のエネルギー特化拠点です。拠点そのものの規模感とあわせて、視察で確認すべき本質的な論点である「アラムコとの取引距離」を見ていきます。
50km²・60社超・投資額30億ドル超のエネルギー特区
東部州のアブカイク近郊、ダンマームとアハサの間に位置するSPARKは、2018年にサウジアラムコ主導で設立されたエネルギー特化の産業都市です。総面積50平方キロメートルのうち非工業コミュニティが15平方キロメートルを占め、工業区・非工業区・物流区(ドライポート、保税エリア、倉庫群)の3構成をとります。既に稼働工場7カ所、建設中14カ所を含む60社超の投資家を誘致し、累計投資額は30億ドルを超えています。
Highway 615でキング・ファハド国際空港とキング・アブドゥルアジーズ港に接続しており、資機材の搬出入という観点でも評価しやすい立地です。
出典:SPARK(King Salman Energy Park)公式サイト/Arab News「SPARK attracts over 60 investors with $3bn in investment」
視察の焦点は「アラムコとの距離」
SPARKの本質は工業団地の設備ではなく、サウジアラムコの調達ネットワークに接続できるかにあります。視察では、既存進出企業がアラムコとどのような契約形態で取引しているか、現地調達比率(IKTVA)の要件をどう満たしているかを具体的に聞いてください。
逆に言えば、石油・ガス関連のバリューチェーンに関わらない企業にとって、SPARKの優遇制度は使いどころがありません。事業内容が合致するかを事前に見極めたうえで訪問先に含めるべき拠点です。
6. 3拠点をどう回るか|視察の実行計画
ここまでの3拠点をどう組み合わせて回るか、具体的な日程・移動・手続きに落とし込みます。サウジアラビア視察の難所は拠点の内容そのものより、日程を組めるかどうかにあります。
所要日数|週3便が日程を決めてしまう

結論として、3拠点すべてを回るなら移動日を含めて8〜9日を見込んでください。
成田〜リヤドの直行便は火・木・土の週3往復です。成田発SV825便は21:30発・リヤド05:25着(翌日)、リヤド発SV824便は01:00発・成田17:25着というダイヤのため、現地滞在の選択肢は実質2つに絞られます。
・火曜発・土曜未明帰国=現地3営業日(水・木・金)。1〜2拠点が限界
・火曜発・翌火曜未明帰国=現地6営業日。3拠点を回るならこちら
つまり「3泊5日でさっと見てくる」という組み方は、この路線では成立しません。乗り継ぎ便(ドバイ・ドーハ経由)を使えば日程の自由度は上がりますが、往復の拘束時間は増えます。
出典:Aviation Wire「サウディア、成田-リヤド11/17就航 787-9で週3往復」
上記の便名・時刻は2026年11月17日の就航時点のダイヤです。運航スケジュールは変更される可能性があるため、渡航前に必ず最新の情報をご確認ください。
モデルルート|紅海側2拠点と東部州1拠点をどうつなぐか

3拠点は国土の西端(OXAGON・KAEC)と東端(SPARK)に分かれており、国内線移動が前提です。NEOM Bay空港へはリヤドから約2時間、ジッダから約1.5時間、ダンマームから約2時間、ドバイから約3時間でアクセスできます。
この所要時間を踏まえると、以下のルートが移動の無駄が少なくなります。
1日目:成田発(火・21:30)
2日目:リヤド着(05:25)→ 国内線でダンマームへ → SPARK視察
3日目:SPARK周辺の関連企業訪問/東部州の物流インフラ確認
4日目:ダンマーム → ジッダへ移動 → KAEC視察(空港から車で1時間〜1時間15分)
5日目:KAEC産業バレー・キング・アブドラ港の確認、進出企業ヒアリング
6日目:ジッダ → NEOM Bay空港(約1.5時間)→ OXAGON視察
7日目:予備日/リヤドへ移動・政府機関やコンサルタントとの面談
8日目:リヤド発(翌火・01:00)→ 成田着(17:25)
東部州を先に回すのは、時差ボケが残る到着直後に「産業内容が明確で確認事項を絞りやすい」SPARKを置くほうが効率的なためです。
出典:NEOM公式サイト「NEOM Bay Airport」
※上記の日程は移動負担を踏まえた一例です。便名・時刻・運航曜日は変更される可能性があるため、渡航前に必ず最新の情報をご確認ください。
アポイントの取り方|飛び込みで見られる拠点はない
3拠点いずれも、投資家向け窓口を経由した事前アポイントが前提です。飛び込みで見学できる施設ではありません。連絡先は次の通り整理できます。
・OXAGON:NEOM公式サイトの投資・事業窓口。開発中の区画が大半のため、訪問可否と見学範囲を必ず事前確認する
・KAEC:運営主体(エマール・ザ・エコノミック・シティ)の投資誘致窓口。あわせて監督官庁であるサウジアラビア経済都市・特別区庁(ECZA)の公開情報で規制の実態を確認しておく
・SPARK:公式サイトの「Become an Investor」窓口
加えて、Digima〜出島〜は現地パートナーの紹介や視察先の絞り込みを相談できる窓口です。JETROリヤド事務所および日・サウジ・ビジョンオフィスが公開する情報やビジネスミッションの募集状況もあわせて確認してください(JETROは2026年2月にも日本企業10社が参加するビジネスミッションをサウジアラビアへ派遣しています)。単独でアポイントを取るより、こうした枠組みに乗るほうが面談相手の質が上がる場合があります。
出典:ジェトロ「ジェトロ、サウジアラビアにビジネスミッションを派遣、政府機関や有力企業と直接対話」/SPARK「Become an Investor」
ビザ|「Visiting Investor」電子ビザで招聘状が不要に
投資関連のビジネス出張者向けに、サウジアラビア外務省のポータルサイトから申請できる「Visiting Investor」電子ビザが2023年6月8日に導入されました。申請後数日以内に電子メールで発給され、有効期間は1年、シングル/マルチプルの両方が選べます。費用は300サウジリヤル(約1万1,100円)です。
従来は現地スポンサー企業の招聘状を取得したうえで、複数の必要書類を居住国のサウジアラビア大使館へ提出する必要がありました。この手続きが不要になったことで、視察の準備リードタイムは大きく短縮されています。ただし制度は変更されることがあるため、申請時点の要件を必ず確認してください。
出典:ジェトロ「オンラインでの投資ビジネスビザ取得が可能に」
費用とベストシーズン
費用は時期・クラス・手配方法で大きく変動するため、確定値を前提に計画を立てないでください。予算化の際は、以下の項目を漏れなく積み上げることが実務的です。
・国際線往復(成田〜リヤド、または乗り継ぎ便)
・国内線3区間(リヤド〜ダンマーム、ダンマーム〜ジッダ、ジッダ〜NEOM Bay)=見落としやすい費目
・宿泊(8泊前提。リヤド・ジッダ・東部州で相場が異なる)
・現地の車両手配とドライバー(拠点間・拠点内の移動は自家用車が前提の地域が多い)
・アテンド/通訳(英語で対応できる場面が多いが、政府機関や地場企業との面談ではアラビア語対応が有効)
・ビザ費用(300サウジリヤル/約1万1,100円)
時期については、夏季は酷暑となるため、屋外の工区や港湾を含む視察は秋から春にかけてが現実的です。あわせてラマダン期間を外してください。ラマダンはイスラム暦に基づくため毎年およそ11日ずつ前倒しになり、期間中は官公庁・企業の就業時間が短縮されてアポイントが取りにくくなります。視察年の正確な期間は必ず事前に確認してください。
7. 視察前に潰しておくべき4つの論点
① NEOMの知名度だけで訪問先を決めない
NEOMは世界的な注目度の高さから視察先に選ばれがちですが、OXAGONの内陸産業用地は依然として開発途上です。稼働済みの港湾インフラと、これから整備される区画を区別し、自社の進出タイミングと開発スケジュールが噛み合うかを確認してください。「見に行ったが、まだ何もなかった」という結果は、事前確認で防げます。
② 外資規制とシャリーア法に基づく商習慣を後回しにしない
サウジアラビアでは外国投資家が現地法人を設立する際の出資比率規制や、イスラム法(シャリーア)に基づく契約・金融慣行への理解が必須です。JETROが公開する現地の制度資料の確認と、現地法律事務所への早期相談を、視察と並行して進めてください。視察後に制度上の制約が判明して振り出しに戻る、というのが最も避けたい展開です。
③ 1拠点だけを見て判断しない
OXAGONは新興産業向け、KAECは実績重視の総合経済都市、SPARKはエネルギー特化と、役割が明確に異なります。1拠点の視察情報だけで判断すると比較の軸が持てず、自社に合わない拠点を選ぶリスクが残ります。日程の都合で3拠点が難しい場合でも、性格の異なる2拠点は必ず回ってください。
④ 労働許可・人材確保の見通しを軽視しない
いずれの拠点でも、現地人材の雇用比率規制(サウダイゼーション)と外国人労働者の就労許可(イカーマ)取得手続きが必要です。視察時には、進出済み企業が実際にどの職種で現地人材を確保できているか、日本人駐在員の就労許可にどれくらいの期間を要したかを具体的に聞いてください。制度の条文より、実際に運用されている水準のほうが判断材料になります。
8. よくある質問
サウジアラビアの建設・インフラ視察には何日必要ですか。
3拠点すべてを回るなら、移動日を含めて8〜9日を見込んでください。成田〜リヤドの直行便が火・木・土の週3往復しかないため、日程は「火曜発・土曜帰国(現地3営業日)」か「火曜発・翌火曜帰国(現地6営業日)」のどちらかに寄ります。紅海側のOXAGON・KAECと東部州のSPARKは国内線移動が前提になるため、3拠点を回るなら後者を選ぶのが現実的です。
OXAGON(NEOM)はアポイントなしで見学できますか。
できません。NEOMは開発中の区画が大半で、立ち入りにはNEOM側の受け入れ調整が前提になります。港湾(Port of NEOM)など稼働済みの施設と、これから整備される内陸の産業用地は扱いが異なるため、訪問可否と見学範囲を事前にNEOMの投資窓口へ確認してください。KAEC・SPARKも同様に、投資家向け窓口経由でのアポイントが基本です。
商用でのビザ取得は難しいですか。
以前より大幅に簡素化されています。投資関連のビジネス出張者向けに「Visiting Investor」電子ビザが用意されており、サウジアラビア外務省のポータルサイトで申請すると数日以内に電子メールで発給されます。有効期間は1年、費用は300サウジリヤル(約1万1,100円)です。従来必要だった招聘状と複数の書類を大使館へ提出する手続きは不要になりました。
視察に適した時期はいつですか。
夏季は酷暑となるため、屋外の工区や港湾を含む視察は秋から春にかけてが現実的です。あわせてラマダン期間を外してください。ラマダンはイスラム暦に基づくため毎年およそ11日ずつ前倒しになり、期間中は官公庁・企業の就業時間が短縮されてアポイントが取りにくくなります。視察年の正確な期間は必ず事前に確認してください。
3拠点のうち、どれか1つに絞るならどこを見るべきですか。
自社の立ち位置で決まります。稼働実績のある環境で確実に事業基盤を作りたいならKAEC、石油・ガス関連の資機材やサービスでサプライチェーンに入りたいならSPARK、これから決まる調達ルールに初期段階から関与したいならOXAGONです。ただし1拠点だけを見て判断すると比較の軸が持てないため、最低でも性格の異なる2拠点を回ることを推奨します。
9. サウジアラビア建設・インフラ進出の視察はDigima〜出島〜に相談
サウジアラビアの建設・インフラ視察は、「どの拠点を見るか」より「どう回るか」で成否が分かれます。成田〜リヤド直行便が週3往復であること、3拠点が紅海側と東部州に分かれていること、いずれの拠点も事前アポイントが前提であること。この3つの制約を先に押さえておけば、限られた現地日数で判断材料を揃えられます。
一方で、視察で得た情報を現地法人設立・外資規制対応・サウダイゼーション対応・現地パートナー選定といった実務に落とし込むには、専門的な支援が欠かせません。
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↳ インフルエンサー施策
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目的:海外現地で最適なパートナーとの取引を創出する
↳ 商談向け資料制作
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「海外進出がはじめてだから落とし穴が多そうで困っている」
などいったお悩みを抱えています。こういったお悩みの企業のご担当者は、ぜひ一度、アクシアマーケティングにご連絡ください。
東南アジアや中国、韓国、インドをはじめ、北米や欧州といった幅広い国・地域での調査実績があり、調査・分析に特化している弊社が、貴社の海外事業の成功に向けて、伴走支援させていただきます。
【主要サービスメニュー】
市場調査
競合分析
アライアンス支援
【よくご相談いただく内容】
「どの国・地域に参入すべきかわからない」
「進出に踏み切れる客観的データがない」
「海外進出がはじめてだから落とし穴が多そうで困っている」
「市場規模や成長性を正確に把握できていない」
「公開情報が少ないニッチな市場を細かい粒度で分析したい」
「現地の消費者ニーズや嗜好が理解できない」
「競合他社の動向や市場内でのポジショニング戦略が定まらない」
「法規制、税制、輸入関税などの複雑な規制を把握するのが難しい」
「効果的なマーケティング戦略や販売チャネルを見つけ出せない」
「現地でのビジネスパートナー探しや信頼できるサプライヤーの選定が困難」
「その地域特有の慣習、文化を把握できていない」
など
①市場調査
進出を考えている市場をマクロ的視点、ミクロ的視点から調査・分析いたします。
潜在ニーズやトレンド、製品・サービスの適合性など、多岐にわたる範囲に対応しております。
「どういった情報があれば、適切な事業判断が下せるのか」といった姿勢を徹底しており、適切な情報を漏れなく提供することができます。
市場調査では、有識者へのヒアリングなど多くのサービスを展開しておりますが、貴社にとって適切な調査・分析をご提案させていただきます。
「バイアスがかかった状態で判断してしまっていそう」といったお悩みを抱えるご担当者の方は、壁打ちからでも対応できますので、まずはご相談ください。
②競合調査
「競合がなぜ成功・失敗したのかわからない」といったご相談をよくいただきます。
弊社の競合調査では、競合の戦略を徹底的に解剖し、貴社のマーケティング戦略の支援まで実施します。
サービス内容としては、業界の第一線を走る方への一次取材などをご提供しております。
また、他社が関わる分野の調査ということもあり、匿名性や守秘義務も徹底遵守しています。そのため、クライアントからも大変好評をいただいております。
③アライアンス支援
双方に適切なパートナーシップ構築であることをポリシーとしています。
数多くの企業と提携を結んでいる弊社が、貴社の適切なパートナーをご提案させていただきます。
海外進出をご検討されている企業さまに多くご依頼を受けているサービスの1つです。
「はじめての国・地域」だからこそ、事業を成功させるには、協業することは重要な要素となってきます。
自信をもって、提携企業様をご提案させていただきますので、ぜひ一度ご相談ください。 -
株式会社グロスペリティ
海外進出の当たり前を創る
【「特別」ではなく「当たり前」に。日米2拠点でつなぐ、伴走型の海外進出支援】
株式会社グロスペリティは、**「海外進出の成功を"特別"ではなく"当たり前"にする」**ことをミッションに掲げ、日本企業の海外展開を構想段階から実行・継続フェーズまで一気通貫で支援する海外ビジネス支援会社です。福岡本社・東京オフィスに加え、米国ロサンゼルスに現地法人、オレゴンとLAに物流・在庫拠点を有し、日本側の戦略立案と米国現地での実行を、同じチームでシームレスにつなぐ体制を強みとしています。
年間約50社、累計100社以上の日本企業の海外進出をご支援。食品・日用品・キッチン用品・伝統工芸品・スポーツ用品・機械部品・化粧品など、対応業界は10以上にわたります。「英語ができない」「輸出経験がない」中小企業の最初の一歩から、本格的な売上拡大までを、日本語で安心してご相談いただけます。
【こんなお悩みをお持ちの企業さまへ】
・海外展開に興味はあるが、「どの国に・何を・どうやって」売るかの方向性が定まっていない
・現地に売り込む営業リソース・ノウハウが社内にない
・自社に合うパートナー・代理店をどう探せばよいかわからない
・Amazon USや越境ECに出したいが、出品・運用のノウハウがない
・FDA登録の進め方や、現地物流の組み方に不安がある
・海外事業の戦略を相談できる相手が社内にいない
【サービス概要】
グロスペリティの特長は、**市場調査・戦略策定から、EC構築・B2B営業代行・パートナー開拓・規制対応・物流まで、海外進出に必要な全工程をワンストップで提供する「一気通貫の支援体制」**にあります。情報提供にとどまらず、現地ネットワークを活用して「実際に売れる状態」をつくるところまで、実行に踏み込んで伴走します。
1. 海外営業代行(B2B)
ターゲットリストの作成から、オンライン・現地でのアプローチ、商談同席・クロージング、取引仲介スキームによる商流構築、継続的な取引先フォローまでを代行します。「商談化」「販路開拓」という成果に直結する実行支援です。
2. パートナー開拓支援
海外展開の成否を分けるのは「正しいパートナーとの掛け合わせ」です。開拓戦略の策定、ターゲットリストの優先度付け、アプローチ代行、契約・スキーム構築、そして開拓後の現地事業開発(定例会・プロジェクト管理・ロードマップ策定・交渉代行・ローカライズ支援)までを伴走します。
3. 越境EC支援(B2C)
米国Amazonを中心に、アカウント開設・商品ページ作成・コンテンツ戦略・価格/写真方針策定からFBAを前提とした物流設計、運用・販促・販売データ分析までを一気通貫で対応。Walmart ECや自社EC(Shopify構築・運用)にも対応します。
4. 規制対応(FDA)・国際物流
食品・化粧品の米国販売に不可欠なFDA対応を、施設登録・成分レビュー・英語ラベル診断/作成・現地エージェント代行・全般コンサルティングまでカバー。あわせて輸出入代行、現地倉庫・物流オペレーションの構築まで、実務を代行・伴走します。
5. 戦略パートナーとしての伴走
社内に海外事業の専門人材がいない企業さまの「意思決定の壁打ち相手」として、継続的に併走。米国プランではCEO/COOがプロジェクトマネージャーとして直接関与し、責任を持って成果にコミットします。
入口から拡大までをつなぐパッケージ
【海外進出パッケージ(ライト)】
海外展開の「最初の一歩」として、有望国選定・需要調査・現地規制調査・初期戦略設計・初期営業仮説の整理までを短期集中で実施。方向性を明確にし、次の意思決定につなげます。
【海外進出パッケージ(米国)】
準備・戦略フェーズ(事前整理/分析・FDA対応・B2B/EC準備)から、実行・検証フェーズ(営業代行・パートナー開拓、小売テスト販売、Amazon運用、販売データ分析、次期施策立案)まで、初回販売の実現を一気通貫で支援します。
【パッケージに追加・継続できる支援メニュー】
導入企業さまのニーズに応じ、以下のオプション・中長期施策を柔軟に組み合わせてご提供します。
英語クリエイティブ:
英語HP/LP制作、展示会配布用チラシ(One Pager)、カタログ翻訳
FDA・規制対応の拡張:
商品認証届(SKU追加)、登録工場の追加
輸出・物流:
輸出入代行、最適な物流体制の構築、現地在庫セットアップ、現地ロジスティクス構築
現地活動:
展示会出展支援(市場調査・参加・企業面談・ブース出展代行)、商談会・ポップアップイベントの企画運用、商談同行
B2B深耕:
新規アプローチ継続、契約締結アドバイス・交渉支援(売買・代理店)
B2C/プロモーション:
Amazon広告運用・コンテンツ強化・商品数拡大、インフルエンサーマーケ、クラウドファンディング、SNS運用代行(Instagram・TikTok等)、Google広告・メディアアプローチ
バックオフィス・現地体制:
法人設立支援、設立後の会社運営(経理・税務等)、現地人材の採用、カスタマーサポート体制構築、商品パッケージデザイン

































