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海上保険の基礎知識 | 貿易保険との違い / 海上保険の種類と対象 / 補償内容・保険金額・保険料・期間…ほか

掲載日:2021年05月25日

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海上保険とは、一言で言うと「貿易における貨物の損害を対象とした保険」です。

船や飛行機による貿易は、自然災害や人為的ミスによる事故が起きると、その被害額は非常に大きなものとなります。そこで必要となるのが貨物の損害を補償してくれる海上保険です。

本テキストでは「海上保険の基礎知識」と銘打って、海上保険の基礎知識として、海上保険の歴史や特徴、貿易保険との違い、補償内容や保険金額、保険料と期間など、今知っておきたい海上保険のすべてをわかりやすく解説していきます。

1. 海上保険とは?

海上保険とは貿易における貨物の損害を対象とした保険

海上保険とは、主に海上危険による貨物の損害をカバーしてくれる保険のことです。

島国である日本は、海外との貿易において海運や空運といった輸送手段を使わなければ輸出入を行うことができません。船や飛行機による貿易は、自然災害や人為的ミスによる事故が起きると、その被害額は非常に大きなものとなります。

そこで必要となるのが貨物の損害を補償してくれる海上保険です。通常の保険ではカバーしてくれない、他国との取引リスクである戦争やテロなどにも対応してくれる、貿易にとってとても心強い存在です。

海上保険は海運だけでなく空運や陸運にも対応

『海上』という名称から誤解されることもありますが、海上保険は貿易における貨物の損害をカバーする保険ですので、海運だけでなく空運や陸運による貿易にも対応しています。そのため、海上保険という名称ではなく、貨物保険といった名称を使うこともあります。

海上保険の種類とは?

貨物と運送の保険である海上保険は、貨物が輸送されるのが国内なのか、海外なのかによって分類が異なります。

貨物が輸送されるのが海外の場合は「外航貨物海上保険」、国内の場合は輸送手段によって「内航貨物海上保険」「運送保険」の2つに分けられます。

■外航貨物海上保険とは?
外航貨物海上保険とは、日本と他国との間を船や飛行機で輸送される貨物を対象とする保険のことです。

■内航貨物海上保険とは?
内航貨物海上保険は日本の国内を船で輸送される貨物に対してかけられる保険です。運送保険は、日本の国内を船以外の手段で輸送される貨物を対象としています。

本テキストでは、国際間を輸送される貨物に対してかけられる「外航貨物海上保険」を解説していきます。

2. 海上保険の歴史

海上保険が生まれた背景

海上保険の歴史には諸説あるようですが、14世紀のイタリアで生まれたとされる説が有力なようです。

それ以前に地中海における貿易で利用されていた「冒険貸借」が海上保険の前身とされています。古代ギリシャ時代の海上貿易においては、悪天候や海賊などの海上危険によって積荷を失った場合の損害は船主と荷主が負担するという習慣がすでに生まれており、保険という概念ではありませんが、損害をカバーするという考え方はもっと前からあったようです。

当時は飛行機などありませんから、貿易は海運が基本です。空運が当たり前になった今の時代でも「海上保険」という名称が使われているのは、歴史の名残を感じますね。

冒険賃借とは

冒険賃借とは、12世紀から13世紀にかけて盛んに利用されており、船主や荷主が船・貨物を担保に資金を借り入れるというもの。輸送が滞りなく完了した場合には手数料(利息)と共に借り入れた資金を返済しますが、もし輸送の際にトラブルが起き、無事に貨物が到着しなかった場合は返済しなくてもよい、という契約でした。成功報酬という形で手数料を支払うのは保険とは異なりますが、これが海上保険の前身と言われています。

13世紀に入ると、金銭の貸借によって高利を得るのがキリスト教の教えに反するという理由から利息禁止令が発令され、冒険賃借は事実上廃止となりました。

そして現在の海上保険へ

とはいえ、貿易に必須の冒険賃借がないと困る商人たちは、利息禁止令の抜け道を探してさまざまな方法を考えたようです。無償賃借に形を変えたり、売買取引として契約したり……。そんな紆余曲折を経て、14世紀に現在使われている海上保険の基本となる仕組みが作られました。

3. 海上保険と貿易保険の違いとは?

ここでは、海上保険と同じシーンで言及される「貿易保険」との違いについて解説します。

結論から言えば、海上保険は貿易における貨物の損害をカバーする保険ですが、貿易保険は海外取引におけるリスクを対象とした保険です。

貿易保険とは海上保険とは異なり「日本企業の貿易や投資のリスクを回避する保険」である

回収不能となった代金の保険や、戦争やテロに代表される非常危険によって超過した運賃などをカバーしてくれるのが貿易保険です。

貿易保険が対象としている海外取引とは輸出入や投資などのことですが、これらを行う際には戦争やテロといった多大な損害を生み出すリスクが含まれるため、貿易保険は基本的に各国の政府が提供するものとなっています。

4. 海上保険の特徴と補償内容

海上保険の特徴とは?

海上保険とは、船舶や航空機を利用した国際貿易取引の輸送中に起こる、火災や転覆、盗難と言ったさまざまなリスクをカバーしてくれる保険です。

国際間を行き来する貨物は、そのほとんどに海上保険がかけられています。海上保険が対象とする貨物は、販売用の品物だけではありません。商品サンプルや展示品など、さまざまな貨物が対象となっています。

海上保険の補償内容とは?

前述したとおり、海上保険は国際間を輸送する貨物に対してかけられる保険ですので、海上だけでなく航空機による輸送や、陸運もカバーされます。

国内輸送よりも長い時間がかかる国際輸送は、輸送中さまざまなリスクにさらされます。船舶なら沈没・座礁、航空機なら墜落・火災といった大きな事故はもちろん、船舶の雨漏りなどで貨物が濡れてしまった場合や、港や空港での積み下ろし時に貨物を落として破損させてしまった場合など、小規模な事故・トラブルも海上保険はしっかりカバーしてくれます。

ロンドン保険業者協会が定めた代表的な保険条件「協会貨物約款(ICC:Institute Cargo Clauses)」によって海上保険の内容は定められており、ICCには(A)、(B)、(C)、(AIR)の4種類あります。ICC(A)は海上におけるほぼすべての危険をカバーする、補償範囲がもっとも広いもので、(B)は人為的な原因で起こった損害は保証範囲外となります。(C)は転覆や座礁のみを補償し、(AIR)は航空機による輸送をカバーします。

通常の保険と同じく、ICCの基本条件には戦争や内乱、ストライキによる損害は含まれていませんが、特約を追加することで補償範囲となります。

5. 海上保険の契約をするのは誰? 輸入者・輸出者のどちら?

ここまで海上保険についていろいろと解説してきました。では海上保険の契約をするのは輸入した側でしょうか、輸出した側でしょうか?それを見定めるには、そもそも国際貿易条件であるインコタームズを元に判断していく必要があります。この項では、インコタームズについて解説します。

まずはインコタームズをもとにした国際貿易条件を理解することが重要

「インコタームズ(International Commercial Terms)」とは、世界共通の貿易条件の国際基準のこと。輸送の際の費用やリスクを「誰がどの範囲まで負担するか?」について明記しています。

その取り決めによって、海上保険の契約者は変わってきます。例えばFOBという貿易条件では輸入者がリスクを負い、かつ保険も加入するという取り決めになっていますので、この場合は輸入者が海上保険の契約者となります。CIFという貿易条件であれば、リスクを負うのは輸入者ですが、保険に加入するのは輸出者と決められているので、この場合は輸出者が海上保険の契約者となります。

インコタームズについての詳細は下記のコンテンツをご覧ください。

6. 海上保険の保険金額と保険料について

保険金額=船積原価と保険料と運賃を足したものに110%を掛けた額 / 保険料=保険金額に保険料率を掛けた額

1回の保険事故に対して保険会社が支払う保険金の最高限度額を「保険金額」と言います。保険金額は船積原価と保険料、運賃を足したものに110%を掛けた額となるのが一般的です。この「船積原価+保険料+運賃」はCIF価格とも呼ばれます。保険金額に保険料率を掛けたものが保険料となります。

保険金額=CIF価格(船積原価+保険料+運賃)×110%
保険料=保険金額×保険料率

保険料率には海上危険料率や戦争危険・ストライキ危険料率といったものがありますが、海上危険料率は貨物の種類や輸出先の状況、輸送時期などによって料率が異なります。戦争危険・ストライキ危険料率はイギリスの海上保険マーケットの料率を参考に決められますが、こちらも情勢によって料率は変わってきます。

7. 海上保険の保険期間について

保険会社が責任を負担してくれる期間である保険期間は、危険の種類によって異なります。

海上危険とストライキ危険の場合

<輸出>
開始時期:保険契約の際に指定した倉庫や保管場所において、積込みを目的として貨物が最初に動かされた時

終了時期:保険契約の際に指定した仕向地の倉庫や保管場所において、荷卸しが完了した時

※基本的には、積込みから荷卸しまでが保険期間となりますが、「荷降ろしが終わっても最終保管場所に運ばれず一定の期間(船舶の場合は60日、航空機の場合は30日)を経過した場合」や「保管や割当、分配のために別の倉庫などで荷卸しをした場合」「車両やコンテナで通常の輸送過程以外の保管を行った場合」は終了となります。

<輸入>
開始時期:インコタームズで定められた「被保険者が目的物に対して危険負担をした時」

終了時期:輸出の場合と同じ。

戦争危険の場合

貨物が陸上にある間は補償の対象とはなりません。

開始時期:積み込み時

終了時期:「最終荷卸港・荷卸地で荷卸しされた時」「最終荷卸港・荷卸地に航洋船舶が到着した日の午後12時から起算して15日を経過する時」のどちらかが最初に起きた時

8. 優良な海外進出サポート企業をご紹介

御社にピッタリの海外進出サポート企業をご紹介します

今回は「海上保険の基礎知識」として、海上保険の歴史や特徴、貿易保険との違い、補償内容や保険金額、保険料と期間…などについて解説しました。

個人でも簡単に輸出入ができる現代においては、昔ほどの危険はないとはいえ、輸送中の貨物はさまざまなリスクに晒されます。そのリスクによって起こる貨物の損害をカバーしてくれるのが海上保険。貿易における損害補償の概念は古代ギリシャ時代から続く、とても歴史あるものでした。

そんな海上保険ですが、契約にあたってはインコタームズや、料率を決定する取引国の情勢などについても知っておく必要があります。また、保険会社の選定なども意外と悩むところ。海上保険を検討するなら、海外事情や保険に詳しい専門家に一度相談してみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

「Digima〜出島〜」編集部

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    ❖コンサルティング(プロジェクトマネージメント・フィジビリティスタディ)
    ❖マーケティング(プロモーション含む)
    ❖グローバルエージェント(海外事業展開総合サポート)
    ❖クリエイティブ(制作業務全般)

    これまで日本企業のグローバル展開・オンライン展開の事例から得たノウハウと経験から逆算し、
    必要なサポートを何かを考えたうえでつくったサービス領域です。

    私たちが日本企業のサポートを行うサービスの根底には、
    "失敗の可能性を下げ、成功の可能性を上げること"がミッションにあります。

    ------------------------------------

    ■コンサルティング
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    ∟ グローバル展開
    ∟ オンライン展開

    − フィジビリティスタディ/実現性・市場調査
    ∟ 有識者調査
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    ∟ 自社調査/分析
    ∟ 消費者調査
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    ------------------------------------

    ■ マーケティング
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    − プロモーション
    ∟ Web
    ∟ SNS
    ∟ インフルエンサー
    ∟ 現地メディア
    ∟ 広告運用

    ------------------------------------

    ■ グローバルエージェント
    − SNS開設〜運用代行
    ∟ 海外
    ∟ 国内

    − EC出品〜運用代行
    ∟ 越境EC(自社)
    ∟ 各国ECモール

    − 販路開拓
    ∟ 販売代理店探し〜交渉〜やりとり

    − 翻訳・通訳

    − 申請・手続き業務
    ∟ FDA
    ∟ 保険

    − 法務・税務・人事・労務

    − オンライン集客代行

    ------------------------------------

    ■ クリエイティブ
    − サイト制作
    ∟ EC制作
    ∟ 多言語化サイト
    ∟ LP制作
    ∟ ほか各種サイト
    ∟ システム開発

    − コンテンツ
    ∟ スチール撮影
    ∟ 動画撮影・編集
    ∟ アニメーション制作

    ━━━━━━━━━━━━━━━━

    新規事業展開をする企業にとって言うまでもなく、失敗も成功もイメージが湧きづらいものです。
    「何をやればいい?」「何から進めればいい?」「気をつけるべきことは?」「資金はどのくらい必要?」不安や疑問は数え上げたらキリがなく、上がってくるものです。

    どのような事業推進にも”プロジェクトマネージメント"という働きはとても重要な存在だと考えていますが、特に新規事業にとっては絶対要素だと考えます。

    プロジェクトマネージメントは
    目的達成のためにゴールから逆算してプロセスを考えてリードする働きです。
    具体的には計画・進捗・作業系統化・リソース(ヒト・カネ・モノ)・時間・リスクなどの各条件を管理しながら、プロジェクト完了までチームを効率的にリードしていくことです。

    とてもシンプルに言えば、仕切り役・リーダー的存在です。
    この働きに必要な資質は以下だと考えます。

    ❖俯瞰視(Bird's-eye view)ができること
    ❖判断力・決断力(ブレない一貫性)
    ❖専門的な知識・経験
    ❖インプット力(情報収集力・傾聴力)
    ❖アウトプット力(伝達力)
    ❖ビビり力(不安だから整える、先を見て備える)

    ------------------------------------

    [俯瞰視(Bird's-eye view)ができること」
    私たちはこれまでの事例から自社リソースではかなり難しいと考えます。たとえその能力があっても、その会社での立場や愛社精神・商品/サービスへの愛情/熱意が俯瞰位置を保てず、
    主観の位置になってしまうことが原因にあります。

    [判断力・決断力(ブレない一貫性)]
    俯瞰視と同様、これまでの事例から自社リソースではかなり難しいと考えます。たとえその能力があっても、正しい判断・決断をするためには、“何か・どこか・誰かに偏らない、事実に基づいたフラットな位置”を保てる人間であることが絶対条件になります。

    [専門的な知識・経験]
    私たちはこれまでの事例からグローバル展開・オンライン展開における知識・経験を持っています。ミッションは”事業の失敗の可能性を下げ、成功の可能性を上げること”です。

    [インプット力(情報収集力・傾聴力)]
    プロジェクトに関連する情報を効率よく収集していく力、そしてチーム内の声に傾聴する力がとても大切です。
    ここで大切なのは、ただ集めるのではなく、プライオリティとセグメントを明確にして収集する情報を選択できることです。

    [アウトプット力(伝達力)]
    案件にもよりますが、多くの管理(進捗・タスク・リスク・品質・構成・コスト・リソースなど)をする中で、必要な情報を色・リズム・温度・強弱・時差・ツールで分けた伝達をしていける力が必要になります。

    [ビビり力(不安だから整える、先を見て備える)]
    “先が見えないから不安、計画が立てられない”そこがスタートです。
    このスタート地点からプロジェクトを設計・管理するために必要なセンスはまず、臆病かどうかです。
    この不安をひとつひとつ消し続ける活動がプロジェクトマネージメントの根本になります。
    自分がビビる気持ち・人がビビる気持ちに敏感に察知する力はこの分野で重宝します。


    私たちはこれら6つの資質を持つプロジェクトマネージメントという働きは、外部が担うべきことだと考えます。
    プロジェクト(計画)マネージメント(立案〜管理〜調整)はどんなことにも必要です。
    コンサル屋さんが専門用語で難しい言葉の横文字を並べる中、私たちはリアルなサポートをしていくために、必要な考え方と伝え方と、会話を重要視します。

    目標は何か。
    達成のために、いつ・だれが・なにを・どこで・どうするのか。
    目標から逆算で具体的なやるべきことを落としていくというとてもシンプルな事業推進が多くの企業にとって、”自社だけでは難しい”ことです。

    私たちは海外進出サポートという立場で携わるからこそ、事業主ではない立場で、
    貴社の事業に必要なことを考え、動かす役割として、プロジェクトマネージメントというやり方を持っています。

    スポーツで言えば選手ではなく、監督や選手の体調管理を行うコーチだと思ってください。

    事実、当社は事業主が作成する事業計画書がまだ完成していない段階から携わることが多く、
    抽象的な事業計画を具体化・実現化するサポートをしております。

    俯瞰・外部から事業推進に寄り添うことで、保てる熱・リズムが当社の存在意義になればと考えています。

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