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加速するキャッシュレス化! 中国・韓国・アジア・欧米…世界各国の「決済事情」とは?

掲載日:2019年09月05日

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本稿では、世界中で推進されている「キャッシュレス化」と各国の「キャッシュレス決済事情」について見ていきます。海外ビジネス、特に現地市場に販路を拡大していく際に、「お金の支払方法」は非常に重要なファクターとなります。現地でよく使われる決済方法に対応していないだけで、売上は激減してしまうでしょう。現在「キャッシュレス化」の波が来ている国が世界中で広がっていることを考えると、是非押さえておきたいポイントです。

さて、オリンピックを目前にし、いよいよ日本でも本格的にキャッシュレス化が進みつつありますが、海外諸国と比較すると、いまだ整備が遅れていることは否めません(各国のキャッシュレス決済比率: 韓国(96.4%)、中国(60%)、シンガポール(58.8%)、日本(19.8%) ※野村総合研究所「キャッシュレス化推進に向けた国内外の現状認識」より)。

ただ、キャッシュレス化と一言で言っても、例えば中国のようにQR決済が主流の場合、あるいは韓国のようにクレジットカードが主流の場合、さらにはスウェーデンのようにデビットカードが主流の場合と、国や地域によって、それぞれメインとなる決済方法は異なっているのが現状です。

今回はキャッシュレス化のメリット・デメリットに加えて、世界におけるキャッシュレス決済の最新事情について解説します。

1. キャッシュレス化とは?

電子決済で現金いらず

海外では、「キャッシュレス化」の対応が進んでおり、海外進出においてもキャッシュレス決済は必須のツールになりつつあります。しかしながら、「キャッシュレス化」とはどういうものかご存知ない方もいらっしゃるかもしれません。

「キャッシュレス化」とは、現金を不要とした取引が一般的になった状態を指します。例えばQRコードによるスマホ決済や交通系ICカードやその他電子マネーによる決済、更には、クレジットカードやデビットカードといったカード決済が当てはまります。

最近では、スマートフォン・タブレットの普及に伴い、それらのデバイスで決済可能なスマホ決済サービスが続々登場しています。AmazonやGoogle、Apple、楽天、LINEなどが提供している「〜〜pay」というのが、日本で有名なスマホ決済であるといえるでしょう。

2. キャッシュレス化のメリット

現金管理が不要に

キャッシュレス化によって現金を持ち歩いたり、支払いのために現金を準備したりする必要がなくなるため、お金の管理が容易になります。また、支払い履歴についても容易に把握することができるため、会計処理や家計簿の記帳が容易になります。しかし、複数のキャッシュレスサービスを使用している場合には、会計処理も複雑になる可能性があるため注意が必要です。

犯罪防止に役立つ

現金を持ち歩かないことにより、直接的な犯罪の被害を受けにくいtというメリットがあります。もちろん、ハッキングなどによるリスクはありますが、各社セキュリティには力を入れており、相対的にリスクは低いと言えるでしょう。一方で、サービス利用側のセキュリティ意識も重要です。大量の現金を財布に入れておかないことで直接的な犯罪被害のリスクを抑えるのと同じように、キャッシュレスサービスの利用側もしっかりとしたパスワードを設定するなど、しっかりとした対応をしておかねばなりません。

3. キャッシュレス化のデメリット

現金が必要な際に使用できない

キャッシュレス化のデメリットとして挙げられるのは、現金が必要になった際に使用できない点です。災害時や何かしらのトラブル時には、電子機器が使用できず、現金決済のみになる場合もあります。また、普及していない地域ではどうしても現金が必要になります。完全なキャッシュレス化にはまだまだハードルがあるでしょう。

今後、オフラインで使用できるスマホ決済や電子決済が登場するかもしれませんが、現在では、万が一に備えてキャッシュレス決済を使用するのと平行して、現金を別に用意しておくといった対応が必要になります。

店ごとに決済サービスが異なる

現在でもそうですが、お店ごとによって決済の仕方が異なります。あるお店では現金決済のみであったり、またある店では、スマホ決済でもインストールしている決済サービスが利用できなかったりと決済方法はまちまちです。

これは、決済業者や決済手法が多様化していることが要因として挙げられています。今後日本ではキャッシュレス化が進むと考えられますが、スマホ決済の中でも決済業者が多様化する可能性があり、より決済サービスが複雑化するとも考えられます。

4. 海外のキャッシュレス化の現状

韓国

野村総合研究所のレポートによると、韓国のキャッシュレス決済比率は世界で最も高く、2016年には96.4%となっています。特にクレジットカードの利用が多く、消費者や店舗にメリットが得られるような制度を政府が整備しました。

主な取り組みとしては、クレジットカード利用額の20%所得控除や宝くじの権利を付与、さらに年商240万円以上の店舗でのクレジットカード対応の義務化を行いました。これにより、韓国では、クレジットカード決済が爆発的に増加しました。

中国

中国では、QRコード決済が主流となっており、「Alipay(支付宝)」と「Wechat Pay(微信支付)」が代表的です。日本でもインバウンド対策として続々と導入が進んでいますが、中国ではすでに主流となっています。

むしろ、現金を使用している人は少数であるともいわれています。また、Eコマースでも利用が可能となっており、今後もE-コマース市場拡大により利用者は増加することは間違いありません。

シンガポール

シンガポールでは、2025年までに小切手の使用0を目指し、現金の使用機会を減少させる政策を打ち出しています。モバイル個人送金が可能な「ペイナウ」では、24時間個人送金が可能になっています。

シンガポールでも決済業者や決済方法が多様化していることから、政府は、QRコード統一規格「SGQR」を導入しました。現在、シンガポールの5人中4人が電子決済を利用したことがあることから、この規格統一により電子決済の拡大が進むと思われます。

インド

インドでは、2016年に高額紙幣の取り扱いを廃止し、キャッシュレス化を推進しています。しかしな現時点では、取引はほぼ現金決済であり、キャッシュレス化への実現はまだ時間がかかりそうです。

インド準備銀行では、そうした状況を打破するため、公共交通機関での日現金決済の導入やBtoCでのモバイル決済の普及などを挙げています。インドの地方では、ATMがない地域もあるため、このような施策が功を奏した場合、加速的にキャッシュレス化が進む可能性が大いにあります。

スウェーデン

スウェーデンでは、人手不足や冬の現金輸送が困難なこと、金融機関などでの現金の強盗が多いことから、金融機関と政府がキャッシュレス化を推進しました。取り組みとしては、小切手からデビットカードへの移行、公共交通機関での現金取扱いの停止、現金を取り扱わない銀行の設置などが挙げられます。

さらに2012年には、個人送金サービス「Swish」の提供が開始され、スウェーデン全体人口の60%以上が使用しています。街中には、「現金お断り」の店舗も増えており、ますますキャッシュレス化が進んでいます。


5. 日本のキャッシュレス化の現状と課題

キャッシュレス化が非常に遅れている日本

日本では、日本のキャッシュレス決済比率は約20%となっており、上記の6カ国と比べるとキャッシュレス化の対応が非常に遅れていると言わざるを得ません。

日本政府は、少子高齢化や労働者不足の対応策としてキャッシュレス化にようやく本腰を入れ始めました。政府が定めた「未来戦略2017」では、2027年までにキャッシュレス決済比率を19.8%から40%まで引き上げることを目標としています。経済産業省がまとめた「キャッシュレス・ビジョン」によると、日本のキャッシュレス化が進まない要因として、

・現金への信頼性の高さ
・盗難の少なさやといった現金を落としても帰ってくる「治安の良さ」
・レジの処理が正確で速く、現金取り扱いの煩雑さが少ない
・ATMの利便性の高さ

などが挙げられています。また、現金流通も年々増加傾向にあります。

最近では、民間企業の参入も相次いでいます。先日にはソフトバンクとヤフーが合弁でPayPayをリリースし、総額100億円の還元キャンペーンで話題になりました。

さらには、2020年には三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行が共同で新しい統一規格QRコード決済を開発するとしています。特にみずほ銀行は、LINE Payとの提携を強化するなど、三大メガバンクの中でもスマホ決済市場に対して積極的です。

しかしキャッシュレス化を推進するために解決しなくてならない課題もあります。現在、店舗側・消費者側の中にはセキュリティや「手数料ビジネス」への不安を感じている人もいるため、キャッシュレス化を支持する人も少ないとされています。

このような現状に対して政府は、現金と比べて「安心・安全・安定」というメリットを感じられるような環境整備、決済業者に対しては、「手数料ビジネス」からの転換可能な基盤整備をしていくと述べています。

6. 優良な海外進出サポート企業をご紹介

進出先の国・地域における主流の決済方法を確認しておくことが賢明

今回は、海外におけるキャッシュレス化の現状を中心に解説しました。日本は、キャッシュレス化の取り組みが他国と比べて遅れていることは明らかです。しかし海外市場では、モバイル決済やカード決済などの電子決済が主流となっている国・地域もあるため、海外進出を検討する際には、その国・地域で主流の決済方法について確認しておくことが賢明です。

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今回のような海外におけるキャッシュレス決済に限らず、「海外進出の戦略についてサポートしてほしい」「海外での事業計画立案のアドバイスがほしい」「海外に進出したいが何から始めていいのかわからない」…といった、多岐に渡る海外進出におけるご質問・ご相談を承っています。

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