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【2026年最新】FTAとEPAの違いを徹底解説|貿易実務者が知るべき活用戦略

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FTAとEPAの違いをわかりやすく解説。日本が締結する主要協定の概要から関税削減の活用方法、実務上の注意点まで2026年最新情報でまとめました。

海外との取引を始めるとき、あるいは拡大しようとするとき、必ず耳にするのが「FTA」と「EPA」という言葉です。どちらも国と国の間で結ばれる貿易・経済に関する協定ですが、その内容には明確な違いがあり、実務上の活用方法も異なります。関税の削減・撤廃によるコスト低減という直接的なメリットだけでなく、投資保護や知的財産の保護など、事業の安全性にも深く関わるため、海外ビジネスを行う企業担当者は基本的な仕組みをしっかり理解しておく必要があります。

日本は2026年4月時点で21の国・地域とEPA・FTAを締結・発効しており、カバーする貿易総額は全体の8割を超えています。RCEPや日EU・EPAなどの大型協定も発効済みで、活用できる局面は年々広がっています。一方で、特恵関税を受けるためには原産地証明の取得が必要であり、手続きを誤ると恩恵を受けられないケースもあります。

本記事では、FTAとEPAの定義と違いから始め、日本が締結している主要協定の概要、活用のメリット、実務上の手続き、よくあるつまずきポイントまでを体系的に解説します。輸出入に関わる実務担当者や、海外展開を検討している経営者の方にとって、具体的な行動指針となる内容を目指しています。

この記事でわかること

  • ・FTAとEPAの定義と両者の根本的な違い
  • ・日本が締結している主要EPA・FTAの概要と対象国
  • ・EPA特恵関税を受けるための原産地証明の取得手続き
  • ・FTA・EPA活用の具体的なメリットと実務上の注意点
  • ・中小企業が海外取引でEPA・FTAを活用する際のポイント

1. FTAとEPAの定義と違い

FTA(自由貿易協定)とは

FTA(Free Trade Agreement:自由貿易協定)とは、2か国または複数の国・地域の間で、関税や輸入数量制限などの貿易障壁を削減・撤廃することを主な目的とした協定です。モノの貿易を中心に、輸出入にかかるコストを下げることで、互いの経済的な結びつきを強化することを目指しています。FTAの主な内容は関税の削減・撤廃、非関税障壁の除去、貿易手続きの簡素化などです。WTO(世界貿易機関)のルールに基づいたMFN(最恵国待遇)税率よりも低い税率が締結国間で適用されるため、対象産品の輸出入コストを大幅に引き下げることができます。

EPA(経済連携協定)とは

EPA(Economic Partnership Agreement:経済連携協定)とは、FTAで定める関税削減・撤廃に加え、投資の自由化・保護、サービス貿易の自由化、人の移動(就労・ビザ)、知的財産保護、競争政策、政府調達など、経済活動全般にわたる幅広い分野での連携を定めた協定です。FTAが「貿易の自由化」に特化しているのに対して、EPAは「経済活動全体の連携・統合」を目指す点が大きな違いです。日本が締結している協定はほぼすべてEPAであり、「日本版FTA」とも言えます。EPAにはFTAの内容が含まれているため、EPA締結国との取引ではFTA相当の恩恵も同時に得られます。

両者の違いをどう捉えるか

実務上は、EPAはFTAを内包する上位概念と理解するのがわかりやすいです。関税削減・撤廃という「貿易の自由化」の部分はFTA・EPA共通ですが、EPAはさらに投資や人の移動など「貿易以外の経済連携」まで踏み込んでいます。海外に生産拠点を設立したり、外国人技術者を受け入れたりする際に適用されるルールが盛り込まれているのがEPAの特徴です。例えば日インドネシアEPAでは、インドネシア人看護師・介護士の受け入れに関する規定が含まれており、これはFTAでは対応できない分野です。また、日EU・EPAでは地理的表示(GI)の相互保護など、知的財産に関する高水準の規定も含まれています。

2. 日本が締結している主要EPA・FTAの概要

日本のEPA・FTA締結状況(2026年4月時点)

日本は2026年4月時点で21の国・地域とEPA・FTAを締結・発効させています。最初の締結はシンガポールとの日シンガポールEPA(2002年発効)で、その後ASEAN諸国、インド、欧州、太平洋地域へと拡大してきました。これらの協定が対象とする貿易総額は日本の全輸出入の8割を超えており、主要な貿易相手国のほとんどとの間に何らかの協定が存在しています。ASEAN全体との間には日ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)があり、各国との二国間EPAと組み合わせながら活用できます。

広域EPA:RCEP・CPTPP(TPP11)の特徴

近年特に注目される広域協定が、RCEP(地域的な包括的経済連携)とCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定、TPP11)です。RCEPは2022年1月に発効し、日本・中国・韓国・ASEAN10か国・オーストラリア・ニュージーランドの計15か国が参加しています。中国・韓国と初めてFTA・EPA関係を持つことになった点が大きな意義です。CPTPPは2018年12月に発効し、カナダ・メキシコ・チリ・ペルーなど環太平洋11か国が参加しています。自由化水準はRCEPよりも高く、知的財産保護や電子商取引など「ハイスタンダード」な規定が特徴です。2023年にはイギリスが加入し12か国体制となりました。

日EU・EPAと日英EPAの概要

日EU・EPA(2019年2月発効)は、日本と欧州連合(EU)27か国との間で結ばれた大型協定です。工業製品の関税は発効時にほぼ撤廃されており、農林水産品でも一部で段階的な関税削減が進んでいます。また、EU産チーズや豚肉など農産品の対日輸出拡大だけでなく、日本からEUへの自動車・電気機械の関税も大幅に下がりました。日英EPA(2021年1月発効)は英国のEU離脱(Brexit)を受け、日英間の貿易条件が日EU・EPA水準を維持できるよう迅速に締結されたものです。両協定により、欧州向け・欧州からの貿易コストは大幅に低減されています。

3. EPA・FTAを活用するメリット

関税削減・撤廃によるコスト競争力の向上

EPA・FTAの最も直接的なメリットは、関税コストの削減です。WTO協定税率(MFN税率)と比較して、EPA特恵税率は多くの産品でゼロ、もしくは大幅に低い税率が適用されます。例えば日EU・EPAでは、日本からEUへの輸出では自動車(従来10%)が7年かけてゼロになり、欧州からの輸入ではワインがゼロになりました。関税が数%違うだけで製品の最終価格に大きな差が生まれるため、価格競争力の確保に直結します。特に薄利多売のビジネスモデルや、価格感度の高い消費財を扱う企業では、EPA活用による関税コスト削減の効果が顕著に現れます。

投資保護・ビジネス環境の整備

EPAにはモノの貿易だけでなく、相手国への直接投資に関する保護規定も含まれています。収用・国有化からの保護、公正・衡平待遇の確保、投資紛争解決手続き(ISDS条項)など、進出先国での事業を守る仕組みが整備されています。これにより、政治リスクや制度変更リスクを一定程度軽減しながら海外展開を進めることができます。また、競争政策や政府調達に関するルールも盛り込まれているため、現地でのビジネス展開が公正な環境下で行いやすくなります。Digima~出島~に実際に寄せられた相談では、初めてポーランドの企業と卸取引を開始しようとした個人事業主から「どの協定が適用されて関税はどうなるのか」という問い合わせがありました。日EU・EPA発効後は欧州との取引における関税負担が大幅に下がっており、こうした新規取引のハードルが以前より低くなっています。

通関手続きの簡素化と貿易コスト全体の低減

関税以外にも、EPA・FTAには通関手続きの簡素化・迅速化に関する規定が含まれていることが多く、書類の電子化、事前教示制度の整備、AEO(認定事業者)制度の相互承認などが推進されています。物理的な通関にかかる時間と費用が削減されることで、サプライチェーン全体の効率化につながります。また、EPA・FTAによって相手国の規制や基準が整備・透明化されることも、ビジネス上のリスク低減に寄与します。初めて輸出入を行う中小企業にとっても、ルールが明確化されていることで取引の予見可能性が高まり、計画立案が容易になるというメリットがあります。

4. 特恵関税を受けるための原産地証明手続き

原産地規則とは何か

EPA・FTAの特恵関税は、協定締結国「原産」の産品にのみ適用されます。この「どの国の産品か」を判定するルールが原産地規則です。原産地規則には、「完全生産品」(一国内で完全に生産された産品)と「実質的変更基準」(複数国にわたる加工の場合、どの程度の加工を経れば当該国原産と認めるか)の2種類があります。実質的変更基準はさらに関税分類変更基準・付加価値基準・加工工程基準に分かれており、産品ごとに適用基準が異なります。グローバルなサプライチェーンを持つ製造業では、自社製品が協定の原産地規則を満たしているかどうかを事前に精査することが不可欠です。

原産地証明書の取得方法

原産地規則を満たした産品に対して、特恵関税の適用を受けるためには原産地証明書を取得する必要があります。取得方式には「第三者証明制度」と「認定輸出者による自己申告制度」の2種類があります。第三者証明制度では、商工会議所などの発行機関が産品の原産性を確認したうえで証明書を発行します。自己申告制度では、輸出者または生産者が自ら原産地を申告する方式で、日EU・EPAやCPTPPなど新しい協定で採用されています。どちらの方式が利用可能かは協定・相手国によって異なります。なお、Digima~出島~に寄せられた相談の中には、牛皮の輸出業者が自社直接取引へ移行した際に「通関手続きを自前でやることになったが、原産地証明をどう取ればよいか」と相談してきたケースもあります。代理店経由では代行してもらえていた手続きも、直接取引では自社で行う必要があるため、専門家への相談が推奨されます。

EPA活用のための社内体制づくり

EPA特恵関税を継続的に活用するためには、社内に原産地管理の仕組みを整えることが重要です。具体的には、対象産品の原産地規則の確認と文書管理、仕入先からの原産地情報収集、原産地証明書の発行申請フロー整備、そして定期的な見直し・更新の体制構築が必要です。規模の大きい企業では専担者を置いたり、貿易管理システムを導入したりするケースもあります。中小企業の場合は通関士事務所や貿易コンサルタントにアウトソースするのが現実的な選択肢です。JETRO(日本貿易振興機構)や商工会議所でもEPA活用に関する相談窓口・セミナーを提供しており、積極的に活用することを推奨します。

5. 実務上の注意点とよくあるつまずき

段階的関税削減スケジュールの確認

EPA・FTAでは、多くの産品で関税が「即時撤廃」ではなく「段階的削減」となっています。例えば発効から5年目に半減、10年目にゼロといったスケジュールが設定されている産品も多く、現時点で適用される税率は協定文のアニェックス(附属書)や外務省・財務省が提供するデータベースで確認する必要があります。「協定が発効しているから関税ゼロのはず」と思い込んでいると、実際には段階的削減の途中で関税が残っていた、というケースがあります。取引を始める前や毎年度始めに、最新の税率スケジュールを確認する習慣をつけることが重要です。

原産地証明書の不備・期限切れに注意

原産地証明書に記載ミスや不備があると、相手国の税関で特恵関税が否認され、通常のMFN税率が適用されることがあります。証明書の有効期限(多くは発行から1年)も確認が必要で、長期取引においては都度更新することを忘れないようにしてください。また、証明書の記載内容(品名・HSコード・数量・原産地規則の根拠)は輸出申告書類と一致していることが求められます。通関士や専門家に依頼する場合でも、最終確認は依頼側でも行うことを推奨します。

複数協定が並立する場合の選択

日本とASEAN各国の間には、日ASEAN包括的経済連携(AJCEP)と各国との二国間EPA(例:日タイEPA、日マレーシアEPAなど)が並立しています。同じ産品でも適用する協定によって税率が異なる場合があり、最も有利な協定を選択することが可能です。どの協定を使うかは原産地証明書に記載する必要があり、複数の協定で証明書を重複して取得するのではなく、1取引に対して1つの協定を選択します。複数の協定が選択肢にある場合は、税率・原産地規則の充足可能性・証明書取得コストを総合的に比較したうえで判断してください。

6. よくある質問(FAQ)

Q1. FTAとEPAの最大の違いは何ですか?

FTAは主に関税撤廃・削減など貿易障壁の除去を目的とした協定です。EPAはFTAの内容に加え、投資・人の移動・知的財産保護・競争政策など経済活動全般の連携まで含む、より広範な協定です。日本が締結しているのはほぼすべてEPAです。

Q2. 日本は現在いくつのEPA・FTAを締結していますか?

2026年4月時点で、日本は21の国・地域とEPA・FTAを締結・発効しています。RCEP(地域的な包括的経済連携)や日EU・EPAなど広域の協定も含まれ、日本の貿易総額の約8割超をカバーしています。

Q3. EPA・FTAを活用するとどのようなメリットがありますか?

最大のメリットは関税の削減・撤廃です。たとえば日EU・EPAにより欧州向け工業製品の多くで関税がゼロになりました。また通関手続きの簡素化、投資保護、知的財産権の相互保護なども享受できます。

Q4. EPA特恵関税を受けるには何が必要ですか?

EPA特恵関税を受けるためには「原産地証明書」の取得が必要です。第三者証明制度(商工会議所等が発行)と認定輸出者による自己申告制度の2方式があり、協定や相手国によって利用できる方式が異なります。

Q5. 原産地規則とは何ですか?なぜ重要ですか?

原産地規則とは、輸出品がどの国で「生産された」と認定されるかを決めるルールです。EPA特恵関税を受けるには、産品が協定の定める原産地規則を満たす必要があります。複数国で製造・加工が行われる場合は特に注意が必要です。

Q6. RCEPとTPP11(CPTPP)はどう違いますか?

RCEPはASEAN10か国+日中韓・豪NZの15か国が参加する広域協定で、2022年発効。CPTPPは米国を除く環太平洋11か国の協定で2018年発効。RCEPは参加国数が多く中国・韓国を含む点が特徴で、自由化水準はCPTPPのほうが高い傾向があります。

Q7. 中小企業でもEPA・FTAを活用できますか?

はい、活用できます。ただし原産地証明の取得手続きや原産地規則の確認は専門知識が必要なため、初めての場合は貿易専門家や通関士に相談することを推奨します。Digima~出島~でも貿易実務支援の専門企業を無料でご紹介しています。

Q8. EPA・FTAを活用する際の注意点はありますか?

主な注意点は3つです。①原産地規則を満たしているかの事前確認、②原産地証明書の取得手続き(発行機関・方式は協定ごとに異なる)、③協定によっては段階的関税削減のため現時点の税率確認が必要なことです。

7. サポート企業紹介

Digima~出島~には、EPA・FTA活用や貿易実務全般を専門とする支援企業が多数登録しています。原産地証明の取得サポート、通関手続きの代行、輸出入コンプライアンスの整備まで、貴社の状況に合った専門家を無料相談フォームからご紹介します。

Digima~出島~が選ばれる理由は、日本最大級の海外進出支援ネットワークを持ち、累計28,000件以上の支援実績があることです。各分野の専門家が無料でご相談をお受けしており、最適なサポートをご提案します。

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