Shopifyとは?料金・機能・メリットから始め方まで徹底解説【初心者向けECガイド】

近年、ECサイトを自社で運営する企業や個人事業主が増える中、世界中で急速に利用が広がっているのが「Shopify(ショッピファイ)」です。日本国内でも注目が高まっており、これからECを始めたい方、あるいは既存のショッピングカートからの乗り換えを検討している方の間で関心が集まっています。
とはいえ、Shopifyという名前は聞いたことがあっても、「どんなことができるのか」「どれくらい費用がかかるのか」「本当に自分に合っているのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。さらに、操作方法や導入手順がイメージしづらいという声も少なくありません。
本記事では、Shopifyの基本的な仕組みから、料金体系、主要機能、他のECサービスとの違い、そして実際の始め方までを丁寧に解説します。また、どのようなビジネスに向いているのか、導入前に注意しておきたい点なども含め、初心者の方にもわかりやすくお届けします。
「とりあえず知りたい」という方も、「導入を本格的に検討したい」という方も、Shopify活用の第一歩として、ぜひご一読ください。
▼ Shopifyとは?料金・機能・メリットから始め方まで徹底解説【初心者向けECガイド】
Shopifyとは?
Shopifyの概要と世界での利用実績
Shopify(ショッピファイ)は、世界175か国以上で数百万のオンラインストアに利用されているクラウド型ECプラットフォームです。2006年にカナダで創業されたこのサービスは、ECサイトを簡単に構築・運営できる点が評価され、特に中小規模の事業者やD2C(Direct to Consumer)ブランドを中心に急速に普及しました。Shopifyの最大の特徴は、サーバーの設定やプログラミングといった専門的な知識がなくても、誰でもオンラインショップを立ち上げられる点にあります。
Shopifyは2004年に、スノーボードをオンラインで販売したいという創業者の夢を実現するために設立されました。創業者のTobi Lutkeは、小規模の事業者がオンラインストアを構築するために役立つツールとしてShopifyを開発しました。そのため、これからECサイト販売をスタートする事業者が開始するのに必要な要素が揃っており、UIを含めとても操作しやすく設計されています。
ECサイトに必要な基本機能(商品登録・注文管理・決済・配送など)はあらかじめ備わっており、クラウド型のため常に最新状態で運用できるのも利点です。さらに、海外販売を始めやすく組み込まれているのも大きなポイントです。海外販売の部分が日本のASP型ECサービスでは弱く、日本のECサイトで販売しながら、将来的に海外販売も行いたい場合は初回からShopifyを選ぶことをお勧めいたします。App Storeを通じて様々な機能を追加できる柔軟性も高く評価されており、スタートアップから大手ブランドまで幅広い業種で導入が進んでいます。
なぜ今Shopifyが注目されているのか
Shopifyが注目を集めている理由は、単にECサイトを「簡単に作れる」というだけではありません。背景には、消費者の購買行動の多様化や、ブランドの直販化(D2C化)の進展があります。SNSとの連携やストーリー性あるブランディングが重要視されるなか、Shopifyはこれらを柔軟に支援できるプラットフォームとして最適な選択肢となっています。
また、パンデミックを契機にオンラインでの購買が定着したことに加え、越境ECの需要が高まっている点も見逃せません。Shopifyはもともと国際展開を視野に設計されており、多言語・多通貨対応や、現地の決済手段・物流との連携がしやすい構造を持っています。この“グローバル適性”が、他の国内ECプラットフォームとの差別化要因となり、注目が高まっているのです。
日本国内での普及状況と支持の理由
日本国内でも、近年Shopifyの利用企業が急増しています。その背景には、D2Cブランドの増加や、中小企業による自社ECサイト立ち上げのニーズ拡大があります。とりわけ、「自分たちのブランド価値を直接届けたい」「Amazonや楽天以外の販路を持ちたい」といった企業にとって、Shopifyは強力な選択肢です。
以前は「日本語対応が不十分」「サポートが海外仕様で不安」といった声もありましたが、現在は日本語マニュアルやパートナー企業、アプリの充実により、導入・運用のハードルは大きく下がっています。また、Shopify専業の開発会社や運用支援会社も増え、国内におけるShopifyエコシステムが着実に拡大しています。
結果として、「スタートは手軽に、運用は本格的に」という二面性を求める日本企業にとって、Shopifyは非常に魅力的なEC基盤となっているのです。
Shopifyの主な機能とできること
ECサイト運営に必要な機能がすべて揃っている
Shopifyは、オンラインショップを構築・運営するうえで必要な基本機能が最初から揃っています。商品登録や在庫管理、カートシステム、注文処理、決済手段の設定、配送方法の設定、割引コードの発行など、ECサイト運営に必要な業務をすべてオンライン上で一元管理できます。また、モバイル対応やSEO対策といった基本性能も高く、Google検索に強い設計になっているのも特徴のひとつです。
利用する側が”こんな機能があったらいいのに”という機能のほとんどがアプリの実装で可能になります。この実装の速さがShopifyを選ぶ大きな理由の1つです。以前までは、機能を追加する際には多大なコストと時間がかかっていました。
これらの機能はすべて管理画面から操作でき、直感的なインターフェースで初めての方でも扱いやすい構成です。さらに、注文ごとにステータスを自動で反映させたり、メール通知を自動送信したりするなど、効率的な業務運用を支える自動化機能も標準で備わっています。
豊富なテーマとカスタマイズ性の高さ
Shopifyには、公式で用意された数十種類以上のデザインテンプレート(テーマ)があり、簡単な操作で美しく整ったサイトを作成することが可能です。多くのテーマは業種やブランドイメージに合わせて設計されており、ファッション、食品、雑貨、BtoBなど幅広い業態に対応しています。
さらに、有料のデザインテーマには、基本とテーマとプラスで2~5種類のフォントや、カラーを変更したテーマがあらかじめセットで付いてきます。選ぶポイントとしては、まずデモストアから実際に触ってみて、操作しやすいか、デザインは販売する商品に合っているかを見ていけばよいでしょう。選ぶ際にはデザインテーマにセットでついてくる違う種類のカラーテーマを全てクリックし、見て選ぶのをおすすめします。
また、テーマはHTML/CSS/Liquid(Shopify独自のテンプレート言語)を編集することで、デザインや構成を自由にカスタマイズすることも可能です。これにより、ブランドの世界観をしっかり表現したサイトを構築できる点は、特にブランディングを重視する企業にとって大きな強みとなります。もし、コードがわからない場合でもShopifyは直感的にデザインを変更できる部分が多いので、担当者が理想のサイトに仕上げることができます。
アプリによる機能拡張と外部連携の柔軟性
Shopifyの大きな魅力のひとつが、必要に応じて機能を追加できる「アプリマーケットプレイス」の存在です。Shopify App Storeには8,000種類以上のアプリが公開されており、レビュー表示、定期購入機能、チャットサポート、SNS広告連携、在庫連携、レポート分析など、さまざまな機能をノーコードで追加できます。
さらに、Shopifyは多くの外部ツールとも連携が可能です。例えば、GoogleアナリティクスやMeta(旧Facebook)広告、Instagramショップ、Amazonとの商品連携などを通じて、集客や販路拡大を柔軟に図ることができます。この拡張性の高さこそが、他のASP型ECサービスと大きく異なる点です。
さらに、Shopifyでは独自にShopというモール型アプリがあり、Shopify Paymentを活用すると、Shopにも出店できます。世界中で数千万人以上のユーザーが利用しており、新しい商品の発見やお気に入りのブランドとつながる場所を提供しています。2025年2月に消費者が地域密着型の事業者をより簡単に見つけてサポートできる新しい機能が追加されました。
今回のアップデートにより、Shopアプリで販売されている世界中の商品を販売元の国ごとにフィルタリングして表示できるようになり、自国に拠点を置くブランドをより簡単に見つけることができます。またExploreタブが改良され、ユーザーと近い地域の商品やブランドがより多く表示されるようになり、ローカルなショッピング体験が一層充実します。
この新機能は、Shopify Paymentsに対応している全ての国で利用でき、日本も対象に含まれています。特に検索機能は、世界中の消費者が日本で販売されている商品を簡単に見つけ、購入することができるので、メイドインジャパンの地域ブランドの発見を促進します。
多言語・多通貨・越境ECにも対応
Shopifyは国際展開を前提とした設計であるため、最初から多言語・多通貨対応が可能です。管理画面で複数の言語を登録し、訪問者の地域に応じて自動で言語を切り替える設定も行えます。通貨についても、現地通貨表示や為替レートの自動変換ができ、決済手段も国ごとに最適なものを選べる仕様です。有料のテンプレートでは、多言語・多通貨対応があらかじめ付いているものも多く、デモストアから多言語・多通貨対応機能がどのようなデザインで実装されているか確認して選ぶと良いでしょう。
また、海外発送に対応するための配送アプリや、関税表示・インボイス発行機能も充実しており、越境ECを効率的に始めるための環境が整っています。これにより、たとえば「日本から北米・欧州へ商品を販売する」といった展開も、中小規模の事業者で十分に実現可能です。
Shopifyの料金体系とプランの違い
各プランの比較と選び方
Shopifyでは、事業規模や販売戦略に応じて選べる複数の料金プランが用意されています。主なプランは、「ベーシック(Basic)」「スタンダード(Shopify)」「プレミアム(Advanced)」の3種類です。
ベーシックプランは、主に個人事業主やスタートアップ向けで、最小限の機能から始められる手頃な価格帯です。スタンダードプランでは、販売レポートやスタッフアカウント数が拡張されるため、事業の成長に合わせた運用が可能になります。そして、プレミアムプランでは、より高度なレポート分析機能や送料設定、外部サービス連携の柔軟性が高まり、月商の多い中堅〜大企業向けの内容となっています。
どのプランでも、Shopifyの基本機能(商品登録・注文管理・決済など)は共通して使用できますが、店舗ごとの売上規模や運用体制に応じて、必要な機能が異なるため、段階的なステップアップを想定して選ぶとよいでしょう。まずは個人でも法人でもベーシックで小さく始めて、売上が上がってきたら、外注化も考えステップアップしていくことが多いです。以前まではベーシックプランでも、スタッフアカウントが2人まで利用可能でしたがShopifyサービスが拡大や、利用者の拡大につれて、プランに対するサービス内容も変化していくことにも注意が必要です。
月額料金と決済手数料の仕組み
Shopifyの料金体系は、月額固定費+決済手数料というシンプルなモデルです。例えば、ベーシックプランは月額33ドル(約5,000円前後)から始めることができますが、販売ごとに決済手数料が発生します。
決済手数料の割合は、使用する決済手段により異なります。Shopifyが提供する「Shopify Payments」を利用した場合、取引手数料は最も低く抑えられ、ベーシックプランで約3.4%前後が目安です。一方、外部の決済サービス(PayPalやKomojuなど)を使う場合には、追加で1〜2%の手数料が上乗せされる点に注意が必要です。
また、越境ECを行う際には為替手数料や海外カード手数料が加算されることもあるため、実際の利益率を計算する際には決済手段と対象市場に応じた手数料構成を把握しておくことが重要です。
Shopify Paymentsとその他決済サービスの違い
Shopifyで最も推奨されている決済方法が「Shopify Payments」です。これはShopifyが自社で提供している決済ゲートウェイで、VISA、Mastercard、JCB、American Expressなどの主要ブランドに対応しています。導入が簡単で、審査や設定もShopify管理画面から一貫して行えるため、初めての方にも扱いやすいのが特徴です。
また、Shopify Paymentsを使用することで、追加のトランザクション手数料が発生しないという大きなメリットがあります。対して、PayPalやその他の外部決済サービスを使う場合は、Shopify側と決済サービス側の双方に手数料がかかる場合があるため、コスト面での検討が必要です。
しかし、実際に運用してみるとわかりますが、海外販売ではPaypalの利用者も多く、Shopify PaymentsとPaypalの両方からお客様が買っていただけるように設定をすすめるのが目に見えない売上を上げる鍵です。注意が必要ですが、商品の内容によってはShopify Paymentsを使用できない場合があります。その場合は、Stripeなどの決済を利用する必要があります。
なお、日本ではKOMOJU(コモジュ)などの決済代行サービスを介することで、コンビニ決済や銀行振込など日本向けに必要な支払い方法もカバーできます。どの決済手段を採用するかは、ターゲット市場と顧客層に応じて選択することが肝要です。また、日本向けに販売される場合は、Amazon Paymentの導入も検討した方が良いと考えます。日本のAmazonは2024年5月時点で約6724万人の会員数がおり、Amazon会員の方であればスムーズに買い物が出来るようになり、購買のハードルが一気に下がり売れやすくなります。
Shopifyのメリット・デメリット
Shopifyのメリット|柔軟性・拡張性・越境ECへの強さ
Shopifyが多くの事業者に支持されている理由は、その高い柔軟性と拡張性にあります。Shopifyは、デザインの自由度が高く、テンプレートを使って簡単にスタートできる一方で、HTMLやLiquid(Shopify独自のテンプレート言語)を使った高度なカスタマイズも可能です。そのため、「まずは簡単に」「ゆくゆくは本格的に」といったステップを想定して利用できるのが大きな魅力です。
また、アプリによる機能拡張も極めて充実しており、自社のビジネスに必要な機能だけを柔軟に追加できるため、不要な機能を抱えることなく、効率的なサイト運用が可能です。特に越境ECに関しては、Shopifyが世界規模で展開していることもあり、多言語・多通貨表示、海外決済、現地物流との連携など、国際展開を前提とした設計になっている点も他のECプラットフォームにはない強みです。海外展開を考えているのであれば、迷うことなく、Shopifyの一択です。
Shopifyのデメリット|コスト面と専門知識の壁
一方で、Shopifyにはいくつかの注意点や導入時に考慮すべき課題も存在します。まず、月額料金や決済手数料が発生するため、無料で使える国内サービス(BASEやSTORESなど)と比べると、ランニングコストの面でややハードルが高いと感じられるかもしれません。特に、販売額が少ない段階では「利益よりもコストのほうが重く感じる」という声もあるため、導入初期は明確な目標と予算計画が求められます。
また、Shopifyの高いカスタマイズ性は大きな魅力ではあるものの、それゆえに「ある程度の知識」が求められる場面もあります。とくにテーマの編集や、アプリ同士の連携に関しては、HTMLやJavaScript、Liquidなどの知識が必要になることもあるため、社内にリソースがない場合は外部のShopifyパートナー企業や開発者の力を借りることが現実的です。
他のECサービスとの比較における立ち位置
国内にはBASE、STORES、カラーミーショップ、MakeShopなど、さまざまなEC構築サービスがあります。それぞれに特徴があり、初期費用無料や日本語完全対応といった点では国内サービスに軍配が上がる部分もあります。
しかし、Shopifyは「成長を前提とした設計」であり、ブランドを構築し、継続的に販売を伸ばしていきたい事業者にはより適したプラットフォームです。特に、将来的に海外展開やBtoCにとどまらない複合的な販売戦略を描いている場合には、Shopifyの拡張性と国際対応力は他サービスと比べて圧倒的に優れています。操作性、柔軟性、拡張性、長期コストでいくと、やはりShopifyに軍配が上がります。一番のポイントは、未経験のEC担当者でも、直感的な操作である程度のレベルのサイトが構築できる点です。
Shopifyはどんな人・企業に向いている?
小規模スタートからスケールを目指すブランドに最適
Shopifyは、事業規模を問わず利用できる柔軟性を持ったECプラットフォームです。特に、D2C(Direct to Consumer)モデルのブランドや、自社商品を持つ中小企業にとっては、販路の立ち上げからブランドサイトとしての展開まで一貫して対応できる点が大きな魅力となっています。
さらに、Amazonや、楽天のモールに出店している企業もShopifyで自社サイトを作成し、ブログやコンテンツを発信し、ファンになってもらうことができますので両方を運営するのがスタンダードになるでしょう。
例えば、自社製品に独自性があり、世界観を表現したい場合、Shopifyの高いデザイン自由度は理想的です。また、SNSを活用したマーケティングや、インフルエンサーとの連携による販売促進など、「単に売るだけでなく、ブランドを育てたい」と考える企業にとって、Shopifyは最適な環境といえるでしょう。
海外展開や越境ECを視野に入れる事業者にも好相性
越境ECを検討している企業にとって、Shopifyは最も適した選択肢のひとつです。多言語対応・多通貨表示、国別の税制・関税設定、現地の決済方法への対応といった機能が充実しており、国際的な販路拡大をスムーズに実現できる設計になっています。
実際、アメリカ・カナダ・オーストラリアなど英語圏をはじめ、アジア・中東・欧州など幅広い国々への展開に成功している日本企業も増えており、「グローバル市場に向けて一歩踏み出したい」という事業者にとって、Shopifyは現実的かつ戦略的なスタート地点となるでしょう。
自社主導の運用を重視する企業に向いている理由
Shopifyは、楽天市場やAmazonなどのモール型ECと異なり、自社でサイト運営・ブランディング・顧客体験をすべてコントロールできる点が最大の特徴です。顧客情報や購買データを自社で管理・活用できるため、LTV(顧客生涯価値)向上を目的としたマーケティングやCRM施策との相性も良好です。
また、Shopifyはカスタマイズ性が高いため、商品数が増えても柔軟に対応できる拡張性を備えています。「最初は数商品だけの取り扱いから始め、徐々にラインナップを拡充したい」というような成長モデルにも対応しやすく、スモールスタート〜中長期の展開を計画する企業にフィットします。
Shopifyサイトの作成方法と導入の流れ
1. 無料トライアルの登録と初期設定
Shopifyを始めるには、まず公式サイトからアカウントを作成します。初めてのユーザーは14日間の無料トライアルが利用可能で、クレジットカードの登録なしに基本操作を試せるのが特長です。アカウント作成後、ショップ名・販売エリア・商品カテゴリといった基本情報を入力することで、すぐに管理画面が利用できるようになります。他のASPを使用していて、乗り換えを考えている企業も一度トライアルで操作性を確認してみてもよいでしょう。
初期設定では、日本円を使用するかどうか、販売対象国、税設定などの基礎的な項目を見直しておくことが重要です。また、配送元住所やメール通知の送信元など、EC運営に関わる基本情報を整えることが、後々のトラブル防止につながります。
2. テーマの選定とデザインカスタマイズ
次に取り組むのがサイトのデザイン設定です。Shopifyでは「テーマ」と呼ばれるテンプレートを選択し、デザインやレイアウトを調整できます。無料テーマでもクオリティが高く、業種ごとに適したテンプレートが用意されているため、ブランドイメージに合うものを選ぶとよいでしょう。
まずは、無料のテンプレートで何が直感的に変えれるかを理解し、有料テンプレートもデモストアは無料で見れますので、自社の商品に合うデザインを選ぶのもおすすめです。
デザインのカスタマイズは、管理画面上のビジュアルエディタで直感的に行えるほか、HTML/CSS/Liquidの編集によってより自由な表現も可能です。たとえば、ヘッダーのメニュー構成やフォント・カラーの調整、スマートフォン表示の最適化なども対応でき、デザイン面の完成度を高められます。
3. 商品登録・配送・決済の設定
サイトの外観が整ったら、商品情報の登録に進みます。商品名・価格・在庫・画像・バリエーション(サイズや色など)を入力し、カテゴリやタグを設定することで、お客様が見やすい商品ページを構築できます。
Shopifyに慣れてきて、中級レベルになると、商品メタフィールドを使用しより詳細な商品ページを実装することが可能です。例)サイズチャートなど
また、配送方法の設定では、日本国内であればヤマト運輸・日本郵便などの送料体系を、自社の物流体制に合わせて反映する必要があります。越境ECの場合は、国別の送料・配送業者を設定するほか、関税やインボイス処理などの機能にも留意することが求められます。
決済方法は、Shopify Paymentsを利用すればスムーズに主要なクレジットカードが導入可能です。PayPalやコンビニ払い、銀行振込などの外部決済サービスも追加可能で、顧客の購買行動に応じた柔軟な対応が可能になります。先ほどもお伝えしましたが、日本ではAmazon Paymentの実装もお勧めです。お客様にとって、より使いやすい決済を導入することが大事になります。
4. 公開と運用開始前のチェックポイント
設定が完了したら、いよいよサイトを公開できますが、その前にいくつかの重要な点を確認することが推奨されます。たとえば、テスト注文を行って購入フローに不具合がないか、スマートフォンからの表示が最適化されているか、税計算や送料に誤りがないかといった点です。
また、公開前にはGoogleアナリティクスやMeta Pixelの設定、SEO基本設定(タイトルタグ・ディスクリプション・URL構造など)も済ませておくと、公開後の集客や分析がスムーズに進みます。こうした事前準備が、スムーズな運用スタートと継続的な改善につながります。
よくある質問(FAQ)
Q1. Shopifyは初心者でも使えますか?
A. はい、Shopifyは初心者でも比較的扱いやすい設計になっています。テンプレートを選んで、商品情報を入力するだけでもECサイトを立ち上げることが可能です。管理画面も直感的で、特別な知識がなくても基本的な操作は問題なく行えます。ただし、デザインや機能を細かくカスタマイズしたい場合は、専門知識や外部パートナーの力を借りるのが現実的です。
Q2. 月額費用のほかに発生するコストはありますか?
A. はい、月額プランのほかに、販売ごとの決済手数料(3〜4%前後)や、有料アプリ・テーマを使用する場合の追加費用が発生します。また、外部決済サービスを導入する際には、Shopify側の取引手数料(最大2%)が加算される場合もあります。想定される売上規模に応じて、総コストをあらかじめ試算しておくことが大切です。
Q3. 他のモール型EC(Amazon、楽天など)と何が違いますか?
A. Shopifyは、自社で独自のオンラインストアを運営できる「自社EC型」のプラットフォームです。Amazonや楽天のように既存の集客力はありませんが、ブランドの世界観を反映したサイト作りができ、顧客データもすべて自社で保有できます。そのため、長期的にファンを育てるビジネスモデルや、リピート販売を重視する業態に適しています。
Q4. 越境ECを始めたい場合、どのような準備が必要ですか?
A. Shopifyは越境ECに対応した機能が揃っているため、多言語・多通貨の設定や、国別の配送・税率のカスタマイズもスムーズに行えます。ただし、関税や物流、現地の法制度といった点については別途調査や専門家のアドバイスが必要です。現地パートナーの活用や、物流・決済アプリの導入を検討するとよいでしょう。
まとめ
Shopifyは、ECサイト運営に必要な機能を網羅したクラウド型プラットフォームとして、世界中で高く評価されています。その強みは、初期コストを抑えながら本格的なネットショップを構築できる手軽さに加え、デザインの自由度や機能拡張の柔軟性、さらには越境ECへの対応力にあります。個人事業主からグローバル企業まで、あらゆる規模の事業者が自社のブランド価値を表現しながら販売活動を展開できる点が、他のECサービスにはない魅力といえるでしょう。
また、日本国内でもD2Cブランドや地方産品の直販など、Shopifyを活用した新たな販売チャネルの事例が増えています。独自性を打ち出したい事業者や、長期的に顧客との関係を築いていきたい企業にとって、Shopifyは有力な選択肢です。
ただし、カスタマイズや機能追加には一定の知識やリソースが必要となるため、導入前には目的に応じた戦略とパートナー選定が重要です。自社で全てを担うのが難しい場合は、Shopifyに精通した制作会社やマーケティング支援企業との連携を検討すると、スムーズな立ち上げと運用が実現できます。
ECビジネスの成否は、ただサイトを作ることではなく、「いかに継続的に価値を届けられるか」にかかっています。Shopifyは、その基盤として非常に優れたツールです。これからECに取り組む方、さらなる売上拡大を狙う方は、ぜひ自社に合った活用方法を見つけ、ブランドの可能性を広げてみてはいかがでしょうか。
なお、弊社は10年間Shopifyを運営しており、越境ECのスペシャリストです。多くの製造メーカー様、企業様、ブランド様のShopifyを制作してきました。制作して終わりではなく、そこからがスタートです。商品が世界で売れるような施策を一緒に行いながら伴走支援を行っております。自走に向けての支援やShopify運営代行、国内 / 海外配送代行、広告運用、スポット相談など幅広くサービスをしております。是非、お気軽にご相談ください。
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