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TOTOの海外戦略 | ウォシュレットで世界を席巻したブランディング3本の矢とは?

掲載日:2019年07月16日

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「ウォシュレットトイレ」で世界でその名を知られる「TOTO」の海外事業戦略について解説します。

中国人観光客の〝爆買い商品〟として浸透した「ウォシュレット(温水洗浄便座)」でグローバルな海外展開を進めている「TOTO」。2017年3月決算の売り上げは5,738億円という過去最高額を記録。海外売上高は1,281億円と、海外への事業展開で目覚ましい結果を残しているのです。

その戦略においても、ライバル企業であるLIXILが大規模なM&A戦略をとったのに対し、TOTOは10年単位で市場を耕し、中国市場を中心に「水洗トイレ」および「ウォシュレット」の啓蒙活動を続けるという、対照的な選択をとりました。

いまや中国における高級トイレの代名詞は「TOTO」と言っても過言ではないことは広く知られています。

本テキストでは、TOTOが中国および海外にて事業展開するにあたって、具体的にどのような戦略をとったのかを分析することで、日本企業が海外進出をする際の重要なポイントを探っていきます。

1. TOTOの驚異的な海外売上比率

海外売上高は1,281億円、海外の売上高構成比率は22%(国内は74%)

中国人観光客の〝爆買い商品〟として知られる「ウォシュレット(温水洗浄便座)」で、驚異的な海外展開を進めている「TOTO」。2017年3月決算の売り上げは、5,738億円という過去最高額を記録。

日本国内に加えて、中国・アジア、アメリカ・ヨーロッパという地域で展開する「グローバル住宅事業」では、全体の5,738億円と比較して、海外売上高は1,281億円、売上高構成比率が22%(日本は74%)となっています。

さらにその海外売上高の内訳としては、TOTO海外事業の牽引役である中国が49%とトップで、アジア、アメリカがともに24%、ヨーロッパが3%となっています。

先述したように、訪日中国人が爆買いすると話題となった「ウォシュレット(温水洗浄便座)」ですが、その海外工場も、マレーシア、中国・上海に続いて、タイ工場が、2020年4月の本格始動を控えており、海外のウォシュレット出荷台数は年200万台以上を目指していると発表しています。

2. TOTOの海外事業は1977年よりスタート

国内では長期的視点からリフォーム事業に投資

TOTOの海外進出は1977年に着手したインドネシア事業からスタートしています。そして現在の海外事業の牽引役とも言えるのが中国市場であり、それは1979年より始まっています。

2014年9月4日の記者会見で喜多村社長が「新築需要に依存しない体質を狙い、リモデル(リフォーム)に取り組んできた」と述べたように、そもそもTOTOは20年以上前からリフォーム事業に取り組んできました。

リフォームという言葉にまだなじみのない時代です。温水洗浄便座「ウォシュレット」などの水回りの製品がリフォームと相性が良い点に着目し、事業拡大に取り組んできました。

こうした取り組みが功を奏し、国内売上高の7割はリフォーム事業から利益を生み出しています。バブルの時代の新築需要に依存せずに、長期的視点からリフォーム事業に投資していたTOTOの先見性は正しかったということでしょう。

3. 「商品」「販売」「サービス」TOTOが掲げたブランディング3本の矢

あらゆるメディア、口コミを通じて、ブランド力を強化

長期的視点で戦略をとっていたのは国内だけではありません。先述のようにTOTO が中国市場に進出したのは 1979年でした。TOTO が一時代を築いた温水洗浄便座『ウォシュレット』を日本 で発売したのが1980年なので、いかに早い段階から中国市場の魅力に気づいていたかが伺えます。TOTO は現在進行中の中期経営計画で、『ウォシュレット』の拡販 を大きな目標に掲げており、あらゆるメディア、口コミを通じて、ブランド力 を強化しています。

TOTOはブランド力を高めるために3つのポイントを重視しています。それは「商品」「販売」「サービス」です。

「商品」では、節水・省エネという性能面での優位性、ハイセンスなデザイン性、そして『ウォシュレット』 の知名度の追求です。中国では現地の好みに合わせて便座の操作パネルの色を金色に変更しました。これが功を奏し、今ではベンツと並ぶほどの人気ブランドで、富裕層が指名買いするほどの認知度となりました。

「販売」はTOTOが最も力を入れた部門の一つです。20年以上かけて自前の販売網を形成し製品を現地化して販売する地道な営業戦略です。ウォシュレットの備わった施設の地図を作り、実際に利用してもらい利用者を増やすという地道な戦略も取っていました。さらに、テレビCMや各種のPRを用いて高級品というイメージ定着を図りました。

「サービス」では、プレサービスやアフターサービスを徹底し、信頼性を勝ち取りました。従来、中国ではアフターサービスは重視されてきませんでした。TOTOはそこに活路を見出したのです。大都市の北京、上海、南京、厦門、広州、深圳、重慶では、営業所がアフターサービスを担当しています。北京、上海では営業所だけではさばき切れないことから、アフターメンテナンスを専門会社にも委託し、顧客からの対応に当たったのです。代理店教育を根気強く続け、顧客の問い合わせや修理依頼に迅速かつ的確に対応できる体制を築き上げてきたことが、TOTOブランド力向上に大きく貢献しました。

4. 最新のTOTOの海外事情戦略について

海外のウォシュレット出荷台数、年間200万台以上を目指す

今後はアジアの新興国で下水道のインフラ整備がさらに進んでいきます。下水道の整備が整えばTOTOの需要はさらに高まっていくでしょう。

現時点でもタイや、インドに工場を新設し販路拡大の土台を作っています。事実、2020年4月の本格始動が発表されているTOTOタイランド第3工場(仮称)の生産は年間45万台を見込んでおり、海外のウォシュレット出荷台数においては、年間200万台以上を目指しています。

2019年3月期の中国事業の営業利益が133億円という、前期と比較して27%減少したことが各メディアで取り沙汰されてはいますが、そもそも中国市場に進出した1979年から約20年以上、その収益は赤字でした。前項でしたしたように、地道な水洗トイレおよびウォシュレットの啓蒙活動によって、TOTOは自社の海外事業を現在の地位まで押し上げた実績があります。

そして、市場の収縮が危ぶまれる国内においても、その成長が見込まれています。住宅だけでなく、観光施設などのリフォームも手掛けているからです。つまりグローバル視点で見ても、リフォーム事業はいまだ成長産業と言えるのです。

5. 優良な海外進出サポート企業をご紹介

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今回は「ウォシュレットトイレ」で世界でその名を知られる「TOTO」の海外事業戦略について解説しました。

先見の明を持ち、長期的な視点から計画を立て、地道な努力を積み重ねてきたことがTOTOの海外事業での成功につながっています。安定して海外で顧客を掴むにはやはりブランド力の確立が欠かせません。商品の質だけでなく、販路の独自販路の獲得、アフターサービスの確立まで徹底したことがブランディングの成功に貢献したのです。

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この記事を書いた人

「Digima〜出島〜」編集部

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