誰でも簡単に越境ECサイトを運営できる!? 〜越境ECの新たな活用メリット教えます〜

近年、海外ビジネスにおいてよく耳にするようになったキーワード「越境EC」。Amazon.comなどに代表されるように、リアルより一足早く、すでにオンライン上では、国境を越えての電子商取引が盛んになっています。
そこに商機を見出した多くの企業が「越境EC」事業に取り組んでいますが、越境ECと一括りに言ってもそのビジネスモデルは多岐に渡ります。そもそも「何から始めていいかわからない」「実はよくわかっていない」…そんな方も多いはずです。
そこで今回は、越境ECの黎明期から業界を支えてきた第一人者・株式会社デジタルスタジオ 代表の板橋 憲生氏にインタビューを敢行。初心者でもわかる「越境ECの活用ポイント」から「今後の潮流」についてやさしく解説していただきました。
1. 日本の良いモノを海外に販売していくソリューション
誰でも手軽に導入できる「Live Commerce」
ーー まずは「株式会社デジタルスタジオ」の事業概要について教えてください。
板橋:
「ITの力で日本を世界に伝える」を理念に日本企業の海外展開をお手伝いしています。
2003年に創設、当時は主に開発を請け負っていましたが、2009年に自社サービスである「Live Commerce」を開始しました。
「Live Commerce」とは、中小企業や小規模の事業者でも手軽に導入しやすいASP型(※ASP=Application Service Provider:業務用アプリケーションの機能をネットワーク経由でユーザーに提供するサービス)の越境ECソリューションで、誰でも簡単に越境ECを持つことができるウェブアプリケーションです。
今でこそ越境ECというキーワードが浸透してきましたが、それはここ3年程度のこと。当時はかなり先進的なサービスであったと思います。こちらのサービスを軸にしながら、「Discovery Japan Mall」という越境ECモールも運営しています。

【 Live Commerce – 海外向けネットショップ構築ASP 】
ーー 具体的にどのように企業の海外進出をお手伝いしているのでしょうか?
板橋:
日本の良いモノを海外に販売していくという観点から、様々なソリューションを提供しています。
まず「Live Commerce」を活用して、越境ECサイトを構築することで、海外への販売が可能になります。月500円〜50,000円で活用でき、金額によって自社ドメインが使えたりといった差がありますが、今では1100サイトが開設されており、それらのサイトの総売上は200億円を超えました。
売上の比率は、アメリカ34%、中国23%、イギリス12%となっています。腕時計、化粧品、食品などが主要な商品ですね。
ただし、越境ECを作れば売れるというわけではありません。
売上を上げていくためには、プロモーションを行ったりオンラインチャット対応を充実させたりしなければなりません。場合によっては「Live Commerce」で作ったECサイトのカスタマイズも必要になるでしょう。
また、海外発送に関しても体制を整えなければなりません。そうしたこともサポートできるサービスメニューをご用意しています。
2. 単なる販売にとどまらない「越境ECの活用メリット」とは?
「やさしいWEB解析」を可能にした「Discovery Japan Mall」
ーー 「越境EC」での「販路拡大」をお手伝いしているということですね。
板橋:
そうですね。ただし、越境ECの活用メリットは、単なる販売にとどまらないと考えています。
弊社が「Discovery Japan Mall」を立ち上げたことにも関連してくるのですが、日本企業が自社製品の販路拡大を進めていく中で最初にぶつかる壁があります。それは「どこで何が売れるか」を知ること。実は、越境ECモールに出品することでそうした需要を簡単に探ることができます。
出品した商品の売上や、どこの国からアクセスが多いか、どういったキーワードでたどり着いたか、購入率や離脱率などを分析することで、自社の製品がどこで売れるかが分かるのです。もし大きな需要を見つけることができれば、越境ECのみならず、店舗出店といったその他の販路拡大方法も検討することができます。つまり、市場調査を行うことができるのです。
ただし、一般的な大手越境ECモールは、そうした情報を提供してくれませんし、自社ECでそうした解析を行うことはコスト面から見ても難しいでしょう。そこで、弊社の運営する「Discovery Japan Mall」で「やさしいWEB解析」と名付け、そうしたニーズ調査のサービスも提供しています。

【 Discovery Japan Mall 】
3. 今後の越境ECの潮流を決める「データフィード広告」
独立型ECサイトならではのブルーオーシャンとは?
ーー 今後の越境ECはどのように変化していくと思いますか?
板橋:
先程、越境ECの課題としてプロモーションを挙げました。
異なる言語や文化の市場に対し、プロモーションやブランディングを行うのは想像以上に難しいものです。それを解決してくれるのが大手ECモールへの出店・出品です。そうしたECモールは既に現地のユーザーを抱えており、そうしたユーザーにアプローチできるからです。
そのため、越境ECの大きな流れは、自社サイト=独立型ECサイトから、大手ECモールへの出店・出品が主流となっています。しかし、多額の出店料や、販売手数料が必要になったり、そもそも審査に通らないという課題も出てきています。
そうした流れの中で、今後は独立型ECが脚光を浴びてくると考えています。その大きな要因は「データフィード広告」の台頭です。それによって、独立型ECの最大の課題であったプロモーションの課題を解決できる可能性があります。
ーー その「データフィード広告」が、今後の越境ECの流れを左右すると?
板橋:
「データフィード広告」とは、ECサイトの商品データに基づいて、広告を配信する仕組みです。
現在、ECサイトの集客の主流は、検索エンジンからの流入です。そこにアプローチする方法としては、SEO対策やリスティング広告といった「検索キーワード」を軸としたプロモーション方法がとられます。
しかし、キーワード選定や対策などにテクニックが必要で、特に海外市場に向けては自社だけのノウハウで行うにはハードルが高く、かつ広告費も莫大になってしまいました。また、どうしても現地の大手ECサイトが強くなってしまいがちです。
そもそも物品を販売するECの特徴は、同じ商品を扱うECが多いことです。ユーザー心理としては、価格を比較しどのECで買うかを意思決定したいのですが、現在の検索連動型では、SEOや広告単価の高い「サイト」が表示され、比較に不向きです。
それを解決してくれるのが、「価格.com」のような商品ごとの比較サイトです。こちらをより大規模に、かつ自動的に行おうとしているのが「Googleショッピング」などといったデータフィード型のサービスなのです(他にもFacebookやebayなどが参入)。
ーー 最後に、今回のインタビューを読んで、越境ECに興味を持った方にアドバイスをお願いします。
板橋:
先述した各サービスではECサイトの商品データを決まったフォーマットでプラットフォームに送信するだけでプロモーションを行うことができます。これは、独立型ECにとっては光明と言えます。しかも今であれば、それこそ大手ECしか取り組めていない手法であり、まさにブルーオーシャンと言える状況なのです。
こちらを「Live Commerce」で作った独立型ECサイトで活用することで、世界へ向けたプロモーションを、難しい現地語のキーワード選定などを行わず可能となります。
もう少し詳細をお伝えしたいのですが、残念ながらスペースも限られているので、ここまでにいたします。もしさらに情報を知りたいという方、越境ECにご興味を持った方は、ぜひ下記のURLか、直接メールなどで弊社までお問い合わせを頂ければ幸いです。

プロフィール:板橋 憲生(いたばし のりお)
株式会社デジタルスタジオ 代表取締役
【 メールでのお問い合わせ 】
biz@ds-style.com
【 Live Commerce – 海外向けネットショップ構築ASP 】
http://www.live-commerce.com
【 Discovery Japan Mall 】
http://shop.discovery-japan.me
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