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【2026年最新版】資生堂の海外進出戦略に学ぶ|海外売上比率6割超を実現した4つのグローバルマーケティング戦略

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結論から言えば、資生堂が海外売上比率6割超(国内化粧品2位のコーセーの約3割と比べても圧倒的な水準)を実現できた背景には、「現地法人トップへのローカル人材の抜擢」「効果的なM&A」「大国だけでなく小国への積極展開」「日本のビジネスモデルと現地ローカライズの融合」という4つのグローバル戦略があります。1957年の台湾進出から始まった資生堂の海外事業は、約70年の歴史を経て現在約120の国・地域に広がり、2015年には海外売上比率が国内売上比率を初めて超えました。「海外進出を成功させた大企業の戦略を知りたいが、自社のような規模ではどこまで参考にできるのか」と感じる企業も少なくないかもしれません。しかし資生堂の戦略には、規模の大小を問わず参考にできる要素が多く含まれています。特に「小国への先行進出によって競合が少ないうちにブランドを浸透させる」という発想や、「現地の好みに合わせつつも自社の軸はぶらさない」というローカライズの考え方は、中小企業の海外進出戦略にも十分に応用可能です。実際、Digima~出島~の海外ビジネス無料相談窓口には毎月150〜200件ほどの相談が寄せられており、中国進出に関する相談も継続的に多く見られます。本記事では、資生堂の海外進出の歴史から、中国進出の詳細、そして4つのグローバルマーケティング戦略の具体的な内容までを解説します。海外進出戦略の立案にあたって、大企業の実例から学びたいと考えている企業のご担当者様は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

  • ・1957年の台湾進出から始まった資生堂の海外事業の歴史と、現在約120の国・地域への展開状況
  • ・海外売上比率6割超(国内競合の2倍以上)を実現した背景
  • ・資生堂の中国進出の歴史と、日本企業の中国進出ニーズの現状
  • ・現地人材の抜擢・M&A・小国展開・ローカライズという4つのグローバル戦略の具体的な内容

1. 資生堂の海外進出の歴史

資生堂の歴史

資生堂は1872年に日本初の西洋風調剤薬局として創業しました。1880年代には育毛剤や日本初の練歯磨を販売し、1897年に化粧水「オイデルミン」で化粧品業界に進出しました。化粧品の開発や、資生堂パーラーの前身である店舗内へのソーダファウンテンの設置など、早い段階から事業の幅を広げる試みを行っていました。1949年には東証一部上場を果たし、2005年にはコーポレートメッセージを「一瞬も 一生も 美しく」とし、現在に至るまで化粧品業界のトップメーカーとして走り続けています。2022年には設立150年を迎えました。

資生堂の海外事業の歴史

資生堂の海外展開は1957年の台湾進出から始まりました。現地資本による販売代理店として設立された企業は、1983年には株式会社資生堂との合弁会社となっています。その後、台湾には工場も作られ、販売だけではなく生産拠点としても稼働しました。1963年にはイタリアに代理店を設立し、1968年に完全子会社化。1965年にはアメリカに資生堂アメリカを設立し、1981年には中国での事業を開始しました。その後もさまざまな国や地域に事業展開を進め、今では世界中で資生堂の商品が親しまれるようになっています。

2. 21世紀の資生堂の海外事業|約120の国・地域への展開

現在、資生堂は約120の国や地域に事業展開しています。海外売上比率は年々伸長しており、2015年には海外売上比率が国内売上比率を超え、現在の海外売上比率は6割を超えています。化粧品売上高で国内2位のコーセーでも海外売上比率は3割程度ですから、これは化粧品業界の国内上位企業の中でも圧倒的な数字です。

近年では中国専用ブランドを打ち出すなど中国への展開に力を入れており、ベトナム、ギリシア、トルコなどにも海外子会社を設立しています。また「ローラメルシエ」や「NARS」など、メイクに強い海外の有力コスメブランドを買収したり、米国のライフスタイルブランド「Tory Burch」とライセンス契約を結んだりもしており、M&AやブランドのグローバルPR戦略などを進めることによって、世界規模のブランドポートフォリオ戦略にも力を入れています。

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3. 資生堂の中国進出について

資生堂の中国事業は1981年にスタート

資生堂の中国事業は1981年にスタートし、当初はホテル内の店舗での販売から始まりました。1991年には合弁会社を設立し、1994年には現地生産による中国専用ブランド「AUPRES(オプレ)」の販売をデパートで開始。現地において高級品ブランドとして認知度を上げることとなります。その後、この「AUPRES(オプレ)」は2000年のシドニーオリンピックと2004年のアテネオリンピックで中国選手団の唯一の公認専用化粧品に認定され、国民的ブランドとしての地位を確立しました。中国での売上はそれまでは思うように伸びなかったものの、2004年度からは2桁成長を実現し、2010年度は800億円台の規模にまで成長しました。デパートを中心に高級コスメブランドとして認知度を上げてきた資生堂ですが、近年は薬局で販売するための専用ブランドを発売するとともに、美容院などサロン事業向けのビジネスも開始。現地のソーシャルメディアやインフルエンサーを利用したマーケティングも行い、資生堂の中国展開はさらに広がりを見せています。

なぜ日本企業からの中国進出ニーズが高いのか

Digima~出島~が毎年発行する「海外進出白書」では、進出先の国・人気ランキングの結果を公開しています。その中で中国は常に日本企業からの進出ニーズが高く、2022-2023年版の海外進出白書では進出先人気ランキング2位という結果でした。Digima~出島~の海外ビジネス無料相談窓口では、毎月150〜200件ほどのお問い合わせをいただいており、サービス業の中国進出(デジタルマーケティング支援)、IT・通信業の中国進出(市場調査・戦略立案)、卸売・小売業の中国進出(食品輸出手続き・販売代理店開拓)など、様々な業種・ジャンルの相談が増加しています。資生堂のように現地ブランドを育て上げるまでには時間がかかりますが、中国市場の規模とポテンシャルの大きさが、日本企業からの進出ニーズの高さを支えていると言えるでしょう。

4. 資生堂のグローバル&マーケティング戦略|まず「海外市場調査・マーケティング」の重要性

海外進出白書(2022-2023年版)で実施したアンケートによると、規模の大きい会社ほど「海外市場調査・マーケティング」を重要視している傾向が見られました。大企業は中小企業よりも海外展開に十分な予算を一定以上確保できるため、「海外市場調査・マーケティング」に予算を投下できると考えられます。しかし最近は低予算で「海外市場調査・マーケティング」が実施できるサービスが増えているため、予算を確保しづらい中小企業でも活用する機会が増えています。「海外市場調査・マーケティング」は海外展開において非常に重要なプロセスであり、デスクリサーチや現地視察などの手法がありますので、可能な限り実施することをおすすめします。

資生堂のグローバル戦略として、以下の4つが特に注目すべきポイントとして挙げられます。

5. 資生堂の4つのグローバル戦略を徹底解説

戦略1:現地法人トップに現地市場を知り尽くしたローカル人材を抜擢

2013年度には146億円の赤字を出すなど低迷していた資生堂の経営を変えたのが、2014年に社長に就任した魚谷雅彦氏です。経営層が行うマーケティングである「アッパーマーケティング」にこだわった魚谷社長の手腕により、2016年度には業績が急回復しました。魚谷社長は2015年、シンガポールに地域本社を設立。これはアジアパシフィック地域におけるマーケティングを強化する狙いがありました。日本、中国、アジア、米州、欧州、トラベルリテールの6つのセクションにおいてマネジメント体制が整ったことによって、6地域本社体制が本格的に稼働することとなりました。地域本社体制には、マーケットにより近いところで迅速な意思決定と実行を可能とする狙いがあります。現地法人のトップには現地事業に習熟した人材を抜擢し、ブランド管理についてもそれぞれの国・地域が責任を持つようにしたことで、社員一人ひとりのオーナーシップの育成にもつながりました。

戦略2:海外にすでに根強いファンを持つブランドのM&A

資生堂のグローバル戦略2つ目は、効果的なM&Aです。「ローラメルシエ」や「NARS」の買収、「Tory Burch」とのライセンス契約を締結しているのは前述したとおりですが、資生堂はその他にもミネラルファンデーションのパイオニア「ベアミネラル」が有名な「ベア エッセンシャル」を買収したり、イタリアの有名ブランド「ドルチェ&ガッバーナ」とライセンス契約を締結したりもしています。「ベアミネラル」は粉状のミネラルファンデーションですが、女性社長が自らテレビショッピングなどで商品の良さを語るダイレクトマーケティングで有名になったブランドです。肌に負担が少なく、スキンケアのようなファンデーションとして人気を呼び、アメリカでファンデーション売上No.1となりました。ベアミネラルが持つ販売チャネルと資生堂の流通販売インフラを相互に活用することで相乗効果が生まれます。また、スキンケアを得意とする資生堂に対しベアミネラルはメイクブランドという補い合える関係にあり、「NARS」や「ローラメルシエ」も同様にメイクに強いブランドです。海外にすでに根強いファンを持つブランドを買収することで、さまざまな国や地域の市場にアプローチできる主力ブランドを得ることができるのも、M&Aの大きなメリットと言えるでしょう。

戦略3:大国だけでなく小国への積極展開

資生堂のグローバル戦略3つ目は、小国展開です。資生堂は海外の大国だけでなく、小国にも積極的に事業展開しています。2010年には国内化粧品メーカーとして初めてモンゴルへ進出。代理店を通じ、首都のショッピングセンターで高級化粧品の販売を始めました。それより前の2009年にはエジプトやラオス、モロッコ、アゼルバイジャンにも進出しており、2012年にはトルコやチュニジアにも進出しています。国内の競合が手を付けていない小規模な市場にいち早く参入することで、その分現地へのブランドの浸透も早くなります。国内市場の成長が頭打ち状態であることから、国内依存から脱却し海外進出を積極的に行っていく戦略が読み取れます。

戦略4:日本のビジネスモデルと現地ローカライズの融合

資生堂のグローバル戦略4つ目は、日本のビジネスモデルと現地のビジネスをうまく融合させたグローバル展開です。前述したとおり資生堂は地域本社体制をとり、現地市場に詳しい人材をトップに据えた経営を行っています。現地に合わせた製品展開をすることを海外進出にあたっての基本理念としており、ローカライズに徹底的にこだわっています。例えばシャンプー1つとっても、現地のユーザーの香りや使用感の好みだけでなく、国によって異なる水の硬度についても考える必要があります。とはいえ、すべて現地に迎合するというわけではなく、「スキンケア重視」「おもてなし(の心)」という軸はぶらさず差別化をはかっています。日本の品質や技術、日本文化などを取り入れて、日本のビジネスモデルと現地のビジネスをうまく融合させたグローバル展開を行っている点が、資生堂の海外戦略の核心と言えるでしょう。

6. 資生堂の戦略から中小企業が学べること

資生堂は大企業ですが、その戦略のエッセンスは中小企業にも応用可能です。特に「競合が少ない小国・ニッチ市場への先行進出」は、資金力で大企業に劣る中小企業にとってむしろ有効な戦略になり得ます。実際に海外進出で苦労したり撤退に至った企業の事例からも学べることは多く、ユニクロ・ソニー・キリン・丸紅の撤退理由を分析した記事では、資生堂のような成功パターンとは対照的な失敗要因が整理されています。また、元・資生堂ニュージーランド社の代表による、売上を倍増させる3つの法則を紹介した記事では、資生堂グループの現地法人経営に実際に携わった立場からの実践的な知見が語られており、あわせて参考にすることをおすすめします。

7. よくある質問(FAQ)

Q. 資生堂の海外売上比率はどれくらいですか?

2015年に海外売上比率が国内売上比率を初めて超え、現在は6割を超えています。国内化粧品売上高2位のコーセーの海外売上比率が3割程度であることと比較すると、圧倒的に高い水準です。

Q. 資生堂はいつから海外進出を始めましたか?

1957年の台湾進出が最初です。その後1963年にイタリア、1965年にアメリカ、1981年に中国へと事業を拡大し、現在は約120の国や地域で事業を展開しています。

Q. 資生堂の中国進出はいつ、どのように始まりましたか?

1981年にホテル内の店舗での販売から始まりました。1991年に合弁会社を設立し、1994年には中国専用ブランド「AUPRES(オプレ)」を発売。2000年・2004年のオリンピックで中国選手団の公認化粧品となり、国民的ブランドとしての地位を確立しました。

Q. 資生堂のグローバル戦略で特に注目すべきポイントは何ですか?

「現地法人トップへのローカル人材の抜擢」「効果的なM&A」「小国への積極展開」「日本のビジネスモデルと現地ローカライズの融合」の4つが挙げられます。特に小国への先行進出は、資金力に限りがある中小企業にも応用しやすい戦略です。

Q. 日本企業から見て中国進出のニーズは今も高いですか?

Digima~出島~の海外進出白書(2022-2023年版)でも、中国は進出先人気ランキング2位という結果でした。毎月150〜200件寄せられる無料相談窓口でも、サービス業・IT・卸売小売業など様々な業種からの中国進出相談が継続的に寄せられています。

Q. 資生堂のM&A戦略にはどのようなメリットがありますか?

海外で既に根強いファンを持つブランドを買収することで、自社だけでは獲得が難しい市場・顧客層に短期間でアプローチできる点が大きなメリットです。既存ブランドの販売チャネルと自社の流通インフラを相互活用することで相乗効果も生まれます。

Q. 中小企業が資生堂の戦略から学べることは何ですか?

資金力で大企業に劣る中小企業でも、「競合が少ない小国・ニッチ市場への先行進出」や「現地の好みに合わせつつ自社の軸はぶらさないローカライズ」という発想は十分に応用可能です。まずは自社の強みが活きるニッチな市場を見極めることが第一歩になります。

8. 優良な海外進出サポート企業をご紹介

国内の化粧品業界では揺るがぬトップメーカーである資生堂ですが、海外進出も積極的に行っており、現在の海外売上比率は6割を超えています。海外進出にあたってのマーケティングは、現地のことをしっかり調べることから始まります。自社で調査が難しい場合は、プロに任せてみるのも一つの手です。

『Digima〜出島〜』には、厳正な審査を通過した優良な海外進出サポート企業が多数登録しています。当然、複数の企業の比較検討も可能です。「海外で事業展開をするにあたって現地のマーケティングについて知りたい」「海外進出の戦略についてサポートしてほしい」「海外での事業計画立案のアドバイスがほしい」「海外に進出したいが何から始めていいのかわからない」…といった、多岐に渡る海外進出に関するご質問・ご相談を承っています。

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