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海外ビジネスに役立つ【MBA】取得のメリットと取得方法

掲載日:2018年07月31日

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本稿では、海外ビジネスに従事する社会人を対象に、MBAの基礎知識を始め、MBAを取得するメリット、MBAを取得する方法のノウハウ、さらには海外MBAと国内MBAを取得する際の費用感と流れといった、MBAについてこれだけは知っておきたいポイントを詳しく解説します。

まず、MBA取得のメリットを解説する前に、知っておいていただきたいのが、MBAとは資格ではなく学位であるということ。世界各国のビジネススクールで学んだ上で、ある一定の単位を取得することで授与されるビジネス学位のみが「MBA」と呼ばれています。いわば海外ビジネスで大いに役立つ、国際標準の経営知識を修得した証でもあるのです。

ビジネスパラダイム

1. MBAを取得するための基礎知識

MBAとは?

MBAとは、Master of Business Administrationを略した言葉で、ビジネススクールの修士号であり、日本では経営学修士と呼ばれています。

1900年代の始めに、アメリカのダートマス大学などの複数の大学にて修士課程が始まり、続く1908年にハーバード大学が、「MBA課程」という名称のプログラムをスタートさせたのが、その始まりとされています。

MBAプログラムを提供しているビジネス系大学院は、経営者や経営に関わるビジネスパーソンを短期間で育成することを目的とし、一般的にビジネススクールと呼ばれています。

MBA取得の現状

MBAの本場とされるアメリカでは、年間7〜10万人がMBAを取得しているとされており、大手企業CEOの4割以上がMBAホルダーであるという報告もあります。

アメリカを始めとする欧米企業においては、MBAホルダーは経営全般に関する知識を持った人材であると認識され、昇進や幹部候補生の採用においても、MBAホルダーであるか否かが、大きな判断基準のひとつとなっているのです。

日本においても、外資系企業との再編に付随する人材流動のグローバル化を受けて、MBAの持つ価値が年を重ねるごとに増しています。

さらに、経営を中心とした体系的かつ実践的なビジネススキルが学べるMBAは、日本のみならず、中国やインドといったグローバル市場における新興国においても、その取得の意義が重要視されているというのが現状です。

MBAの種類

一般的なMBAとは、大学を卒業した後に企業に所属して4〜5年ほど経過したビジネスパーソンを対象に開講されるプログラムを指しますが、その学ぶ方法や受講期間及び受講者によって、さまざまな関連学位が存在します。ここでは、おもなMBA4種類をご紹介します。

■ MBA
受講対象者の実務経験を2〜5年以上を対象としているのが大きな特徴です。人的資源管理、財務会計、マーケティング、統計学や経済学といった、経営に必要な知識と技術を体系的に学びます。

■ EMBA(Executive MBA)
受講対象者の実務経験が10 年以上(そのうち5年以上のマネージャー経験が必要)とされるプログラムとなっています。受講者の平均年齢も40代を対象としており、ミドル層の管理職を対象としたマネージメントプログラムとなっているのが特徴です。

■ MSc(Master of Science)
MBAよりも実務経験が少ない受講者を対象とした、実務ではなく、受講後に博士課程などに進学する事が考慮されている、いわゆるアカデミック色の濃いプログラムが特徴です。 具体的には、会計学や税法学といった、ある特定領域のスペシャリストであることを示す学位となっています。

■ Specialized MBA
従来のMBAプログラムのような体系的に経営を学ぶのではなく、ある特定のビジネスシーンや、地域および産業といった科目にフォーカスしたプログラムとなっています。

2. MBA取得のメリット

MBAで学ぶこと

先述のように、MBAとは、経営に必要とされる能力や知識を育成する為のプログラムとなっています。

具体的には、組織の大事な経営資源であるヒトという「人的資源管理」、カネを取り扱う「財務会計」、モノやサービスを管理する「オペレーション・マーケティング」、さらには21世紀において何よりも大事な「情報」という、経営に密接に関わる4つのテーマを体系的に学びます。さらに、経済を深く理解するための「マクロ・ミクロ経済学」が加わることで、基本的なMBAプログラムが構成されています。

MBA取得のメリット

ここからはMBAを取得することで得られるメリットについて解説します。

■経営全体を俯瞰して捉えられる「ジェネラリスト」になれる
経営に必須の知識を体系的かつ効率的に収得できるのがMBAプログラムの特徴です。マーケティング、ファイナンス、経済学、ビジネスプラン、アカウンティング、経営戦略、人事戦略といった数々の重要事項を学ぶことで、経営に関わる課題について、体系的かつロジカルなソリューションを導き出せるようになります。

■多様な業種間の「世界的な人的ネットワークの構築」ができる
国内外を問わず、MBAプログラムを開設しているビジネススクールには、世界のビジネスシーンで活躍する、経験豊富かつ多業種に渡るビジネスパーソンが集結しています。そのような高いモチベーションを持った人々との交流は、あなたの言動に必ずポジティブな効果をもたらすことでしょう。

さらに同じ学生として出会った仲間との絆は、共に協力し合える、将来的なビジネスネットワークへと発展していくはずです。

■「グローバルなビジネスパーソンとしての活躍の場」が拡がる
国際標準のビジネス知識と、課題解決能力、さらにはグローバルな人的ネットワークをも構築しているビジネスパーソンであれば、通常の人材では関われないビジネスの現場で活躍する機会に恵まれます。

組織に所属した際も、年収が増加することはもちろん、将来的な企業経営においても、より重要なポストを得る可能性が大きく高まります。

■「英語力が向上」する
海外のビジネススクールにてMBAを取得した場合、当然ながら英語力の飛躍的なアップが望めます。そもそも英語によるディカッションやネゴシエーション、さらには英語によるビジネス文書の作成能力といったスキルを得ることなしに、MBAを取得することは難しいのです。

3. MBAを取得する方法

MBAを取得するための4つの方法

MBAを取得するには、大きく分けて次の4つの方法があります。

海外MBA留学は費用もかかり、キャリアのブランクも懸念されますが、英語力の育成やグローバルネットワークの構築には最適です。

国内で学ぶスタイルだと、英語習得には向きませんが、パートタイムであれば仕事を辞める必要もなく、学校で学んだことがダイレクトに現在の業務に活かせるメリットがあります。

オンラインでのMBA取得の場合は、時間的および物理的な制約も少なく、よりフレキシブルな受講が可能になります。

■1. 海外フルタイムMBA
期間:1〜2年
言語:おもに英語
受講スタイル:海外でMBAを取得。仕事は辞めるか休職など

■2. 国内フルタイムMBA
期間:1〜2年
言語:おもに日本語
受講スタイル:国内でMBAを取得。仕事は辞めるか休職など
費用:約2,000万円程度(学費+生活費 / 2年制)

■3. 国内パートタイムMBA
期間:最短1〜2年
言語:おもに日本語
受講スタイル:国内で土日や夜間に通学してMBAを取得。仕事は続けられる
費用:約200〜450万円程度(学費のみ / 2年制)

■4. オンライン(通信教育)MBA
期間:最短1〜2年
言語:おもに日本語
受講スタイル:インターネットなどを通じた自宅学習でMBAを取得。仕事は続けられる
費用:約250〜400万円程度(学費のみ / 2年制)

4. 海外MBAと国内MBAを取得する際の流れ

■海外MBAを取得する場合

○STEP1(入学2年前〜)
・GMAT(入学適性テスト)・TOEFLの受験準備
 難易度が高い為、早めに学習を開始

○STEP2(入学1年前〜)
・GMAT(入学適性テスト)・TOEFLに合格
 志望校が課している合格ラインをパス

○STEP3(入学1年前〜)
・志望校の必要書類を準備・提出 GMAT(入学適性テスト)・TOEFLのスコア、推薦状、英文エッセイなど

○STEP4(入学1年前〜)
・合否の発表・渡航の準備
 書類提出から約3ヵ月後に発表されるケースが多い

■国内MBAを取得する場合

○STEP1(入学3週間前)
・志望校に出願
 推薦状や成績証明書、エッセイなどを提出

○STEP2(入学2週間前)
・書類選考 / 面接選考
 書類提出から約3ヵ月後に発表されるケースが多い

○STEP3
・合否の発表 / 入学手続き

5. MBAホルダーを採用する企業側のメリット

国際標準の経営知識とスキルを習得したMBAホルダーのニーズとは?

最後は、MBAホルダーであるビジネスパーソンを採用及び雇用する、“企業側のメリット”を解説します。

そもそも、欧米企業と比較した場合、日本企業がMBAホルダーを採用するケースはあまり多くない…というのが、従来の見解でした。その要因は多岐に渡りますが、大きな理由として、長きに渡って終身雇用制度が浸透していたこと、さらには大手企業の多くが、中途の即戦力よりも新卒採用を重視する傾向が高かったことが挙げられます。

しかしご存じの通り時代は変わりました。中小企業を中心に終身雇用制度は崩壊し始めており、同一賃金同一労働に注目が集まる中、雇用の流動化は更に加速し、雇用はもちろんのこと、ビジネスの全てにおいてグローバル化が進んでいます。

そのような絶えず変化し続けるビジネス環境においてこそ、国際標準の経営知識とスキルを習得したMBAホルダーは本来の力を発揮します。

次世代型リーダーの育成は、あらゆる企業にとって重要な課題となっていますが、自ら経営者としての視点を持つMBAホルダーを採用することは、その課題の解決を意味します。

正解のないビジネスの現場では、次々と立ちはだかる問題に、その時々の最適解を導き出していく必要がありますが、MBAホルダーは、的確かつスピーディーに目の前の課題を収集および分析することで、問題解決の本質に迫る意志決定を自ら進んで行くからです。

幹部候補生を育成すべく、多岐に渡る研修を用意することも大切ですが、経営全般に対して専門的な知識を習得できるMBA取得のためのビジネススクールに、自社の社員を派遣することには未知数の可能性があります。

人事担当者の方は、ぜひMBA取得制度の導入を検討してみてはいかがでしょうか。もちろん企業としては、単純にMBA取得を勧めるだけでなく、優秀な人材が活躍できるフィールドと、その能力を活かせる人事システムや業務を用意することも大切であることは言うまでもありません。

ビジネスパラダイム

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