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銀聯(ユニオンペイ)支付宝(アリペイ):その違いは決済方法の強み

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「銀聯(UnionPay / ユニオンペイ)」と「支付宝(Alipay / アリペイ)」の基本的な概要について、さらには両サービスの違い、それらを導入した際のメリットなどについて解説します。

キャッシュレス化が進む中国。現在、その中枢を担っているのは、「銀聯(UnionPay / ユニオンペイ)」と「支付宝(Alipay / アリペイ)」の二大巨頭です。

銀聯(ユニオンペイ=ぎんれい)は、国際ブランドのカードとして世界的にシェアを伸ばしています。支付宝(アリペイ)は、すでに中国国内では最大の第三者決済方法であり、さらに国際的な知名度も急速に上がっています。

拡大を続ける中国市場にアクセスしていくためには、両者の特徴とその違いを理解することが必須事項です。さっそく「銀聯(UnionPay)」と「支付宝(Alipay)」の両サービスについて解説していきます。

Photo by Richard Bao on Flickr

1.「銀聯(UnionPay / ユニオンペイ)」カードとは?

発行枚数は60億枚以上、世界1位の銀聯(ぎんれん)カード

「銀聯(UnionPay)ユニオンペイ」の本来の名称は「中国銀聯(ぎんれん)」。英語圏における名称はチャイナ・ユニオンペイ(China UnionPay)ですが、一般的には中国(China)の部分を省略して「銀聯(ぎんれい)」もしくは「UnionPay」とだけ表記されることが多いです。

結論から言ってしまえば、銀聯(UnionPay / ユニオンペイ)カードとは、国際5ブランド(VISA、MASTER、JCB、AMERICAN EXPRESS、DINERS CLUB)に続く第6の国際ブランドとしての地位を確立しつつあります。

現在、銀聯カードは、世界168ヵ国に2,300万の加盟店があります。国際ブランドとして有名なVISAやMastercardは、200ヵ国・地域で約5,000万の加盟店があると言われていますが、VISAやMastercardと比較すると、規模は小さいですが国際カード(クレジット・デビット・プリペイド等の総称)のシェアとしては、二者に次いで3位となっています。しかし、発行数で見ると、銀聯カードが60億枚以上発行されているという統計もあり、発行枚数は世界一であると言われています。

2002年に中国政府主導で設立された中国銀聯は、各地域や各金融機関で異なっていた決済システムの基準を統一するために、決済ネットワークを確立させました。現在では、カード決済の他、ネットショップやe-コマースで商品購入時に利用できるオンライン決済も行っています。

中国では多くの人がデビットカードとして使っている

中国では、クレジットカードの利用者は非常に少なく、中国人の9割がデビット機能が付いた銀聯カードを持っていると言われています。これは、中国ではいまだにクレジットカードのシステムが中国で確立していない、国内に高価紙幣が流通していないという要因が挙げられます。

そもそも中国では、最高額面が100元(約1,700円)であり、高額商品を買う場合財布がかさばってしまうため、デビット式の銀聯カードが普及したと考えられています。

日本ではどのように使われている?

日本を含め海外ではデビット機能だけではなく、クレジットカード機能が付いた銀聯カードが発行できます。

したがって、中国と海外では、発行カードの形態が異なっています。現在日本では、67万の加盟店、7万機以上のATMがあり、中国人観光客の増加、東京オリンピックに向け、今後も加盟店は増える傾向にあります。おもにビックカメラのような大手家電量販店や大手百貨店、ローソンなどのコンビニで使用できます。

現状、日本で銀聯カードは、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、中国銀行東京支店、中国工商銀行東京支店で発行できます。三井住友銀行では、ANAのマイルが貯まる「ANA銀聯カード」も発行しています。

2. 「支付宝(Alipay / アリペイ)」とは?

「支付宝(Alipay / アリペイ)」とは世界最大の第三者決済

「支付宝(Alipay / アリペイ)」とは、タオバオをはじめとしたネットショップサイトで利用される、全世界のユーザー数が10億人を超えた(※2019年1月時点)とされる世界最大の第三者決済です。

中国の消費者にもっともよく使われているモバイルペイメントアプリであり、中国からのインバウンド客の獲得はもちろん、中国向けの越境ECに欠かせない決済手段と言えます。

「支付宝(Alipay)」は、主にスマートフォンで決済ができるシステムです。Alipayに登録している銀行口座から店に設置されたQRコードをアプリから読み取るだけで決済可能となっています。

QRコードを読み取るという違いはあれど、Apple payのような決済システムと言えるでしょう。そのような利便性によるユーザー数の増加に伴い、2012年の取引額は、約8兆円であったのに対し、2016年には約190兆円と4年で20倍以上も取引額が増加。また、1日の取引額も約3,400億円となっており、先述のように全世界で10億人以上のユーザーーが使用しているとされています。

中国消費者の日常生活に欠かせない「支付宝(Alipay / アリペイ)」

「支付宝(Alipay)」は、中国最大級のEC「淘宝网(タオバオワン)」や「天猫(T-mall)」を運営している阿里巴巴集団(アリババグループ)が、EC決済用としてシステム化したのが始まりです。

「支付宝(Alipay)」は、単にアプリ決済ができるだけではなく、保険などの金融機関を軸として様々なサービスをユーザーに提供しています。

その例のひとつとして、個人信用力を点数化するサービスがあります。高い信用を持つユーザーには様々な手続きが簡略化されたり、保証金が免除されるなどの特典があります。

また、加盟店はクーポンやセールの情報をアップすることができるので、加盟店側としては、オンライン集客システムとしても重宝されています。

さらに、ウォレットの残金は買い物だけでなく、資産運用にまわすこともできるため、いつでも払い出しが可能なファンドとしても使用できます。

また消費者の日常生活に密着したサービスとして、携帯電話料金のチャージ、シェアバイクの利用、タクシー配車、地下鉄乗車、家賃や学費といった高額の支払いまで、消費者の様々なライフスタイルシーンで利用することが可能なのです。

現在、中国国内では、800万の加盟店、海外では10万以上の加盟店があります。日本では、4万以上の加盟店があるとされています。全世界のユーザー数が10億人を超える、まさに世界有数のオンライン決済サービスとしての地位を確立しています。

3.「銀聯(UnionPay / ユニオンペイ)」カードと「支付宝(Alipay / アリペイ)」の違い

このセクションでは、「銀聯(UnionPay / ユニオンペイ)カード」と「支付宝(Alipay / アリペイ)」の違いについて解説します。

「支付宝(Alipay / アリペイ)」はモバイル決済用が主流

先述したように「支付宝(Alipay / アリペイ)」は、やはりモバイル・Web決済に強みがあります。中国国内のモバイル決済シェアでは約5割を占めており、国内では市場を独占しています。

「淘宝网(タオバオワン)」のようなE-コマース(電子商取引)や実店舗でも利用することができ、機能としてはスマホでQRコードをかざすだけで銀行口座から直接支払われるため、デビットカードのような機能を有しています。

最近では、中国最大のSNS「Wechat(微信 / ウィーチャット)」を運営しているテンセントが2013年から「Wechat pay(微信支付)」を開始し、急激にそのシェアを伸ばしていますが、まだAlipayの牙城は崩すには至っていません。


「銀聯(UnionPay)カード」は実店舗決済が主流

「銀聯(UnionPay / ユニオンペイ)」カードの強みは、実店舗でのカード決済にあります。

国際ブランドととして頭角を現している銀聯は、中国人旅行客が全世界的に増加している傾向からそのブランドをより強めていくと思われます。数年後には、発行枚数100億枚を突破するかもしれません。銀聯でもモバイル決済を行っていますが、AlipayやWechat payと比べると低く、10%のシェアを獲得しています。

4. 両サービスの積極的な導入はインバウンド戦略には必須

国際的なサービスとして成長した「銀聯(UnionPay)」「支付宝(Alipay」

両者とも、中国国内だけでなく国際的にもシェアを伸ばしつつあります。「銀聯(UnionPay / ユニオンペイ)」カードは、中国人の9割が持っていると推定されています。「支付宝(Alipay / アリペイ)」は、中国で約5億人が利用しています。

「銀聯(UnionPay)カード」は、導入店は約67万店舗と日本でも都市部を中心に普及しつつありますが、「支付宝(Alipay / アリペイ)」は、約5万店舗ほど導入されています。

ご存じのように、日本では現在インバウンド観光客が増加中ですし、今後2020年の東京オリンピックの開催を控えています。

中国人観光客を始め、世界からの旅行者が増加することは必至です。従来のVISAやMastercardのような国際ブランドだけでなく銀聯カード対応可能の店舗、そして中国人の主流の決済サービスとなりつつある「支付宝(Alipay / アリペイ)」決済対応可能の店舗を増やすことによって、観光・旅行のようなインバウンド事業が拡大していくことは言うまでもないでしょう。

これからさらに拡大していくであろう巨大な中国およびインバウンド市場に対応するには、「支付宝(Alipay)」や「銀聯(UnionPay)カード」の積極的な導入を選択肢のひとつとして心に留めておくことをおすすめします。


5. 優良な海外進出サポート企業をご紹介

御社にピッタリの中国進出サポート企業をご紹介します

今回は「銀聯(UnionPay / ユニオンペイ)」カードと「支付宝(Alipay / アリペイ)」の基本的な概要について、さらには両サービスを導入した際のメリットについて解説しました。

「Digima〜出島〜」には、厳選な審査を通過した優良な中国進出およびインバウンド事業のサポート企業が多数登録しています。当然、複数の企業の比較検討も可能です。

「インバウンド戦略について相談したい」「中国での海外事業計画立案のアドバイスがほしい」「外国人観光客を自社に集客したい」…といった、多岐に渡る中国進出およびインバウンド事業に関するご質問・ご相談を承っています。

ご連絡をいただければ、海外進出専門コンシェルジュが、御社にピッタリの中国進出およびインバウンド事業のサポート企業をご紹介いたします。まずはお気軽にご相談ください。

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(参考文献)
・UnionPay International
http://www.unionpayintl.com/en/mediaCenter/newsCenter/companyNews/3458.shtml
・サルでもわかるクレジットカード徹底比較!「クレジットカードのシェアを公開!」
https://creditcard-rescue.com/column/card-share/
・中国Webマーケティングラボ「中国の3大決済方法?! 銀聨(Union Pay)・支付宝(Alipay/アリペイ)・微信支付(WeChat Pay)」
https://lxr.co.jp/blog/1044/
・中国銀聯カード比較「日本国内の銀聯加盟店」
https://china-ginren.com/domestic-store/
・eccLab 「【中国】2016年AlipayとWechat payの取引額は約320兆円」
https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/39852
・カード情報ポータルサイト 「「Alipay」の日本での加盟店舗数が4万店突破(アント フィナンシャル ジャパン)」
https://www.paymentnavi.com/paymentnews/71435.html

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