日本企業の海外進出成功率は31.4%? 〜『海外進出白書(2016-2017年版)』より〜
本稿では、日系企業2,400社の進出動向分析データ「海外進出白書」より、海外ビジネスの専門家である「海外進出サポート企業」150社を対象にした【海外進出における成功と失敗】についてのアンケート調査を発表します。
海外進出を検討している日系企業にとって、もっとも気になるテーマのひとである「成功と失敗」。今回のアンケート調査は、数々の進出企業を支援してきた海外ビジネスのプロならではの肌感覚とイメージから、その「成功と失敗」というテーマを定義しました。果たしてその結果は…!?
[調査対象者]:日本企業の海外進出を支援する事業者
[サンプル数]:150
[回答方式]:インターネットによる自主調査
[調査時期]:2017年 5 月1日~6月 15日
1. 日本企業の海外進出成功率は…!?
日本企業の進出成功率は飛躍的に高まっている
結論から申し上げますと、「日本企業の海外進出成功率」について、およそ6割の進出サポート企業が、その成功率は〝40%未満〟だと回答しています。
各サポート企業の回答の平均としては、「31.14%」という結果になり、これは7割近くの日系企業が海外進出に失敗しているという感覚となるようです。
ただ、「70%〜80%の成功率」と回答もボリュームゾーンになっており、そうしたイメージを持ったサポート企業に個別にヒアリングをしたところ、下記のような声がありました。
・「数年前に比べ、日本企業の進出成功率は飛躍的に高まっていると感じている。現にベトナムでは日本人経営のレストランやIT企業が増えている。現地在住者も増えている」
そもそもこうした進出成功率は国や業種によって大きな差が出てくるため、回答のばらつきが生じていると考えられます。高い成功率を回答した企業は「新興国」「外食産業」といったキーワードを多く挙げていました。そのため、それらの業種や国への進出プロジェクトの成功率が高いということが推測できます。
2. 日本企業の進出失敗の要因とは…!?
もっとも多かった回答は「現地パートナーとの問題」
それでは、7割近くにものぼる失敗の要因とは一体何でしょうか? こちらもアンケート調査を実施しました。それが以下の結果となっています。
結果としては、半数の企業が「現地パートナーとの問題」を要因として進出に失敗しているという回答でした。現地パートナーの言っていることが変わる、会社の経営権を乗っ取られた、などトラブルの例は枚挙に暇がありません。
そのためにも契約関連の書類は、きっちりと専門家のサポートを受けた上で、準備をしておきたいところでしょう。
結局のところ、信頼できるパートナーを見つけるということが、最も近道であることは間違いありません。ただし、そのパートナーの選定に慎重になりすぎると失敗要因にも挙げられている「スピードの遅さ」に繋がりかねません。
つまり、信頼できるパートナーを早く見つけることができれば、それだけで進出成功の確度を上げられるとも言い換えられます。
そのための方策としては、既に実績の出ている進出企業やサポート企業に紹介してもらうというのが有効です。そのほかにも上記に挙げられている回答を参考に、自社の対策を検討することをオススメします。
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