LinkedInを使った海外営業のやり方|リード獲得から成約まで徹底解説
海外営業の進め方は、ここ数年で大きく変化しています。従来は展示会や代理店を通じて顧客と出会うケースが多く見られましたが、現在では多くの企業担当者がオンラインで情報収集を行い、取引先候補を比較検討するようになりました。そのため、営業担当者が接点を持つ前に、すでに候補企業が絞り込まれていることも珍しくありません。
こうした環境の中で注目されているのが、ビジネスSNSであるLinkedInを活用した海外営業です。本記事では、LinkedInを使った海外営業の進め方について、リード獲得から関係構築、メッセージの送り方、商談につなげるポイントまで実務視点で整理します。
▼ LinkedInを使った海外営業のやり方|リード獲得から成約まで徹底解説
LinkedInを使った海外営業とは?
LinkedInが効く商材・効かない商材
LinkedInを使った海外営業は、すべての商材に万能というわけではありません。特に成果が出やすいのは、BtoB商材で、検討期間が比較的長く、複数人が意思決定に関与するケースです。製造業向けの部材、業務システム、専門サービスなどは、この条件に当てはまりやすいと言えます。
LinkedInは「関係構築」を前提としたプラットフォームであり、信頼を積み上げる余地がある商材ほど強みを発揮します。
自社商材がLinkedIn活用営業に向いているかを見極めることが、LinkedIn海外営業の第一歩になります。
成約までの流れとは?
LinkedInを使った海外営業は、いきなり商談を打診するものではありません。基本的な流れは、「企業を見つける → 担当者を特定する → 接点を作る → メッセージを送る → 商談につなげる」という段階的なものです。
特に重要なのは、DMを送る前に相手との“文脈”を作ること。フォローや投稿へのリアクション、コメントなどを通じて名前を認識してもらうことで、その後のメッセージが読まれやすくなります。
いきなり売り込みのメッセージを送ってしまうと、反応が得られない原因になりがちなので十分注意しましょう。
最初に決めること
狙う国・業界・役職を決める
海外営業でLinkedInを使う場合、最も多い失敗は「ターゲットが広すぎる」ことです。国・地域、業界、企業規模、役職を絞らないまま活動を始めると、検索もメッセージもすべてが曖昧になります。
LinkedInは精度の高い検索ができる反面、前提条件が曖昧だと強みを活かせません。
まずは「どの国の、どの業界で、どの立場の人と出会いたいのか」を整理することが欠かせません。
誰に何を売るかを一言にする
海外営業では、自社の説明を丁寧にするよりも、相手の課題に焦点を当てた一言が重要になります。「誰に、どんな価値を提供できるのか」を一文で言える状態にしておくと、プロフィールやメッセージの軸がブレません。
技術担当なのか、調達なのか、品質なのかによって、相手の職種に応じて響く言葉は大きく変わります。
LinkedIn上のやり取りでは、最初の一言がその後の関係性を大きく左右するので、言葉を吟味しましょう。
英語運用の現実ラインを明確にする
英語に対して完璧を目指す必要はありません。LinkedInの海外営業で求められるのは、正確さよりも「短く、分かりやすく、相手に合わせた表現」です。
特に初回のメッセージでは、複雑な説明よりも、会話の入口を作ることが優先されます。
自社の英語対応レベルを冷静に把握し、無理のない運用ラインを決めておくことが、継続的な活動につながります。
まずはプロフィールを整える
実績・事例・肩書きを入れ信用を作る
LinkedInのプロフィールは、海外営業における「名刺代わり」ではなく「信頼の土台」です。相手はメッセージを読む前に、ほぼ確実にプロフィールを確認します
その際に重要なのは、肩書きや役割だけでなく、「どのような支援をしてきたのか」「誰に向けた経験なのか」が伝わることです。
具体的な実績や事例があると、相手は安心してやり取りを続けやすくなります。
職務や業界に紐づけて情報を整理しましょう。
検索に引っかかる英語キーワードを入れる
LinkedInは検索されることではじめて機会が生まれます。そのため、プロフィールには業界名、職種名、機能名などの英語キーワードを適切に含める必要があります。
ただし、キーワードを詰め込みすぎると読みづらくなり、逆効果になることも…。
自然な文章の中に、相手が検索しそうな言葉を散りばめ、「誰に見つかりたいか」を基準に、キーワードを見直してみるとよいでしょう。
見込み企業を探す方法
国/地域・業界・企業規模で絞り込み検索をする
見込み企業を探す際は、人物検索よりも先に企業検索から始める方が効率的です。企業単位でターゲットを固めることで、後から複数の担当者を見つけやすくなります。
国や業界、企業規模で条件を設定し、候補となる企業群を洗い出すことで、営業活動の軸を明確にしましょう。
競合・類似企業から芋づる式に探す
既存顧客や競合企業と似た事業を行う会社は、課題構造も近いケースが多くあります。
こうした企業を起点にリストを広げていくことで、精度の高いリストを短時間で作ることができます
ただし、単に業種が近いという理由だけで広げてしまうと、自社商材と課題構造が異なる企業も混ざりやすくなります。なぜその企業がターゲットになり得るのかを、事業内容や顧客層の共通点から説明できる状態で拡張していくことが重要です。
投稿やニュースから“動いてる企業”を拾う
LinkedInでは、企業や担当者の動きが可視化されています。投稿、ニュース、組織変更などの情報は、自然に連絡を取るきっかけになります。
特に何らかの変化があった企業は、関心や課題が顕在化している可能性があります。
こうした“動き”を理由にした接点づくりは、売り込み感を抑えたアプローチとして有効です。
担当者を見つける方法
決裁者・実務者を分けて探す
海外のBtoB取引では、決裁者だけでなく実務担当者の影響も大きい傾向があります。どちらか一方だけに絞ったアプローチでは、社内で話が進まないケースも少なくありません。
そのため、意思決定に関与しそうな複数の役割を想定し、並行して探すことが重要になります。
一社につき複数名を視野に入れることで、営業の成功確率は高まります。
英語での役職名のパターンを押さえる
英語の役職名は、企業や地域によって表記が異なります。日本語から直訳した役職名だけでは、検索漏れが起きやすくなります。
同じ役割でも複数の呼び方があることを前提に、いくつかのパターンを押さえて検索条件に含めることが大切です。
このひと手間が、リストの質を大きく左右します。
つながりを作れるルートを探す
いきなりDMを送るのではなく、共通点を探すことが重要です。共通の知人、同じ業界イベント、投稿への反応など、小さな接点があるだけでメッセージの受け取られ方は変わります。
LinkedInは人間関係の文脈を重視するSNSです。無理に距離を縮めようとせず、自然なルートを探す姿勢が求められます。
売り込まずに接点を作る
フォロー→リアクション→コメントの順で近づく
売り込みをしない接点づくりの基本は、フォローから始めることです。その後、投稿へのリアクションやコメントを通じて、徐々に認識してもらいます。
コメントは単なる称賛ではなく、相手の内容を踏まえた一言を添えると効果的です。
こうした積み重ねが、DMを送る際の心理的ハードルを下げます。
DM前に“会話の種”を作っておく
DMは突然始めるものではなく、これまでのやり取りの延長として送るのが理想です。相手の投稿内容や最近のニュースなどを踏まえることで、自然な会話につながります。
「なぜ連絡したのか」が明確なメッセージは、無視されにくくなります。
会話の種がない状態で営業色の強いメッセージを送るのは避けたいところです。
投稿で信頼を積む
自分自身の投稿も、海外営業では重要な役割を果たします。商品説明ではなく、業界の視点や学び、課題整理などを発信することで、専門性が伝わります。
投稿は、直接やり取りしていない“見えない関係者”にも届く可能性があります。
継続的な発信が、長期的な信頼形成につながります。
英語DMの型
初回メッセージの型
初回メッセージは短く、相手に合わせた内容にすることが基本です。連絡した理由、相手への関心、簡単な問いかけを含めると、返信しやすくなります。
自己紹介や会社説明は最小限に留め、相手の課題に寄せた一文を意識します。
長文にならないよう注意が必要です。
Subject: Nice to meet you, [Recipient's Name]
Message:
Hello, my name is [Your Name]. I came across your [relevant information/post] on LinkedIn and was very impressed. Your insights on [product/service] really stood out to me.
I believe there could be an opportunity for us to discuss how [your value/service] can help address [the recipient's industry/challenges].
I would love to connect and explore this further at your convenience. Looking forward to hearing from you.
Best regards,
[Your Name]
追いメッセージの型
追いメッセージは催促ではなく、価値提供を意識します。関連する情報や視点を追加することで、会話を前に進めることができます。
単に「見ましたか?」と聞くよりも、相手にとって意味のある内容を添える方が効果的です。
頻度やタイミングにも配慮が必要になります。
Subject: Follow-up: [Initial Message Topic]
Message:
Hello, [Your Name] here. I wanted to follow up on the message I sent regarding [initial message topic], as I haven't received a response yet.
In the meantime, I wanted to share [new relevant information or a suggestion] that might be helpful for you.
I understand you're busy, but I would appreciate it if you could take a moment to review. Thank you in advance.
Best regards,
[Your Name]
商談打診の型
商談を打診する際は、相手が負担に感じにくい形を心がけます。短時間であること、話すテーマが明確であること、選択肢があることがポイントです。
断りやすい余白を残すことで、相手も安心して返信できます。
強引さは逆効果になるため注意が必要です
Subject: Proposal for a Brief Meeting: [Topic/Content]
Message:
Hello, [Your Name] here. I wanted to follow up on the message I sent regarding [initial message topic] to see if you had a chance to review it.
If you're interested, I’d be happy to discuss [specific topic or proposal] in a short meeting. It will only take about [30 minutes]. Please let me know your availability.
If it's not of interest, feel free to disregard this message, and I completely understand.
Best regards,
[Your Name]
海外営業に使えるSales Navigatorとは?
無料LinkedInとの違い
Sales Navigatorは、無料版LinkedInと比べて検索条件や管理機能が大幅に強化されています。特に、詳細な検索フィルターやリスト管理、アラート機能は海外営業で力を発揮します。
単なる検索ツールではなく、継続的な営業活動を支える基盤として位置づけると理解しやすいでしょう。
Sales Navigator活用が向いている企業
Sales Navigatorは、ターゲットが明確で、継続的に海外営業を行う企業に向いています。複数の担当者や企業を同時に追う必要がある場合、特に効果を感じやすくなります。
一方で、単発案件や短期的な利用では、十分な効果を得にくい場合もあります。
Sales Navigatorでできること
リード検索で担当者を絞り込む
高度な検索条件を使うことで、理想に近い担当者を効率的に見つけることができます。役職や業界だけでなく、動きのある人物を優先する視点も重要です。
数を集めるよりも、質を重視したリスト作成が成果につながります。
企業検索で狙い会社を固める
企業単位でリストを作ることで、営業活動を“点”ではなく“面”で捉えられるようになります。
担当者の異動や組織変更にも対応しやすくなり、長期的な関係構築が可能になります。
リード/企業リストに保存して管理する
保存したリストは、目的別に分けて管理することが重要です。温度感や業界別など、運用しやすい軸で整理すると、後のアクションが明確になります。
リストは作って終わりではなく、定期的な見直しが欠かせません。
保存した検索とアラートで変化を拾う
アラート機能を使うことで、企業や担当者の変化を逃さず把握できます。こうした変化は、連絡を取る自然な理由になります。
LinkedIn Sales Navigatorの価値を最大化するには、この機能を活用する意識が必要です。
InMailでつながりがない相手に送る
InMailは、つながりがない相手にも直接メッセージを送れる手段です。件名を短くし、相手に関係のある内容に絞ることで反応率が高まります。
使える回数に制限があるため、優先度の高い相手に絞って使うことが重要です。
まとめ
LinkedInを活用した海外営業は、単なるリスト集めやメッセージ送信では成果につながりません。ターゲット設計、プロフィール整備、接点づくり、段階的なコミュニケーションを通じて、信頼関係を構築していくプロセスが重要になります。
特に、誰に何を提供できるのかを明確にしたうえで活動することで、検索精度やメッセージの反応率は大きく変わります。売り込みを急がず、相手の状況に合わせて関係を深めていく姿勢こそが、LinkedIn海外営業の成果を左右します。
さらに、Sales Navigatorを活用することで、見込み企業や担当者を効率的に管理し、変化のタイミングを捉えたアプローチが可能になります。ツールを使いこなすこと以上に、営業プロセス全体を設計する視点を持つことが、継続的な顧客獲得につながると言えるでしょう。
海外営業をこれから強化していく企業にとって、LinkedInとSales Navigatorは単なる補助ツールではなく、戦略の中核として活用できる存在です。
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