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海外OEMで生産委託すると「生産コストの削減」ができる理由

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OEMとは「Original Equipment Manufacturing(Manufacturer)」の頭文字をとった言葉で、直訳すると「オリジナル製品の製造業者」で、〝委託を受けて他社のオリジナル製品を生産すること〟を意味するワードです。

海外ビジネスにおいても、自社の製品や部品の生産を、総合的にコストが低い海外企業に委託することで〝生産コストの削減〟という大きなメリットを得られることから、多くの日系企業が海外進出においてOEM生産を採用しています。

本テキストでは「海外OEMで生産委託すると〝生産コストの削減〟ができる理由」と銘打って、OEMの意味、OEMのメリット・デメリット、ODM・PB(プライベート)ライセンス契約・EMSとの違い、さらにはOEMの商品事例として、自動車・アパレル・家電・携帯電話・化粧品におけるOEM生産の実例についてもわかりやすく解説していきます。

Photo by Science in HD on Unsplash

1. OEMとは「他社ブランドの製品を製造する」こと

OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の頭文字を取った言葉

OEMとは、「Original Equipment Manufacturer」「Original Equipment Manufacturing」の頭文字を取った言葉で、委託者である他社ブランドの製品を製造すること、また他社ブランドの製品を製造する企業を指します。

日本でもそのまま「オーイーエム」と呼ばれることが一般的です。

OEMの歴史

OEMはもともと、下請け製造の一種として生み出されたものです。コスト競争に勝てなくなくなった企業が生産工程を放棄して受託者となったり、また、市場の変化に対応できなくなった企業が他社の生産設備を借りることになったり……そういったケースがOEMの発端でした。

生産を放棄することは、メーカーにとっては苦しい決断です。当初はネガティブな印象も少なくなかったと思われるOEMですが、現在では、多様化したOEMがさらなる発展を遂げ、当たり前の仕組みとして市場に受け入れられるようになりました。

OEMが販売戦略として用いられたケースもあります。1980年代前半、ソニーは3.5インチのフロッピーディスクドライブの普及のためにOEMを利用。フロッピーディスクドライブを社外のコンピューター機器メーカーにも使ってもらうため、OEM供給に乗り出して、仲間を増やすという戦略でした。

造語である用語「OEM」はもともと受託者自体のことを表す用語でしたが、製造者、委託製造者、販売者、消費者……。それぞれの立場から解釈や用法が変化していったようです。

2. OEMの種類はおもに2種類

多様化するOEMの形態

このセクションでは「OEMの種類」と銘打って、多様化を続けるOEMの形態について解説します。

まず大前提として、OEMにはおもに2つの種類があります。

① 受託者が企画した製品を提案。相手先のブランド名で製造する
② 委託者が受託者に対して自社ブランド製品の製造を委託する

下記よりそれぞれのOEMをわかりやすく解説していきます。

OEM ①:受託者が企画した製品を提案。相手先のブランド名で製造する

受託者が商品を企画し、「御社のブランド名で販売してみませんか?」と提案するケースです。相手先は自社で商品を開発する手間やコストを省くことができますし、受託者側は、有名ブランドの販売力を得ることができます。

OEM ②:委託者が受託者に対して自社ブランド製品の製造を委託する

このケースでは委託者が製品の仕様を決め、受託者が製造します。そのため、完成した製品の管理権と所有権は委託者のものとなります。委託者は受託者に仕様書や原料、資材などを提供すると同時に、技術指導まで行うこともあります。

3. OEMと「ライセンス契約」「ODM」「PB(プライベートブランド)」「EMS」との違い

OEM自体も多様化していますが、OEMに似たものとして下記の3つがあります。

■ライセンス契約
■ODM
■PB(プライベートブランド)

下記より、OEMと「ライセンス契約」「ODM」「PB(プライベートブランド)」との違いについて解説します。

■「ライセンス契約」とOEMの違い

ライセンス契約とは、一言で言うと「知的財産の使用や利用を許諾すること」です。 ライセンス許諾者をライセンサー、ライセンス受諾者をライセンシーと言いますが、ライセンサーの開発した技術・設計などのノウハウに対してライセンス料を支払い、ライセンシーはライセンサーの製品を製造、販売します。

ライセンサーはデザインやノウハウをライセンシーに提供し、ライセンシーはそれに基づいて、ブランドイメージに沿った商品を製造、販売する必要があります。 基本的には排他的独占契約を結んだ企業だけが商標を使用できるので、価格競争を避けることができるというメリットがあります。

OEMは開発、製造する企業と販売する企業が異なっており、製品自体は販売元のブランドとして販売されるのがライセンス契約との大きな違いでしょうか。

■「ODM」とOEMの違い

ODMは「Original Design Manufacturing」を略したもの。委託者のブランドで製品を設計・生産するのがODMです。OEMは委託者のブランドで製品を生産すること、または生産する企業のこと。少し紛らわしいですね。

OEMでは、受託者は製造のみ行います。OEMの場合は委託者が製品の詳細設計や組み立て図面などを受託者へ支給し、技術指導を行うこともありますが、ODMの場合は、製品の設計から製品開発にいたるまで、すべて受託者が行います。OEMの進化版と言ってもいいでしょう。

■「PB(プライベートブランド)」とOEMの違い

PBとは、「プライベートブランド(private brand)」のこと。最近ではコンビニで多く見かけることもあり、言葉の認知度も高いのではないでしょうか。小売店・卸売業者が企画販売するブランドのことを言い、メーカーは基本的に製造だけを担当します。

OEMとほぼ内容は変わらず、家電や食品、日用品、自動車メーカーなどさまざまな業種で利用されているOEMに対して、小売店・卸売などの流通業者のOEMがPBと呼ばれることが多い、と理解しておくといいでしょう。実質的には同じです。

■「EMS」とOEMの違い

EMSとは「Electronics Manufacturing Service」の略で、電子機器の製造を受託するサービス、あるいはそれを請け負うメーカーのことです。 対するOEMはOriginal Equipment Manufacturingの略で、発注元が設計を行って、生産だけを受託する生産形態です。EMSは製造だけではなく、設計・部品調達・配送といった流通過程も担当します。

4. OEMのメリット・デメリット

このセクションではOEMのメリットとデメリットについて見てきましょう。まずはメリットから。

OEMのメリット

OEMのおもなメリットを、受託者側・委託者側の双方の視点から確認しておきましょう。

■受託者側のメリット
●一定の生産量を確保できるため、仕事の量が安定する
●生産余力を活用でき、技術水準の向上を見込める
●有名ブランドなど、他社の力を借りて売上高を伸ばすことができる

■委託者側のメリット
●生産能力の不足を補うことができる
●生産にかかわるコストをおさえることができる
●小ロットの製品供給を受けることができるため、生産コスト削減につながる
●自社で生産するよりも低価格で仕入れることができる
●新商品の開発や販売など、生産以外の業務に集中できる
●製造部門をもたない業種でも、自社ブランド品を作ることができる

OEMのデメリット

続いてはデメリットになります。メリットの多いOEMですが、もちろんいいことばかりではありません。自社ですべてを行わないため、互いに収益率が下がるというデメリットも。OEMを取り入れる際にはデメリットについてもしっかり確認しておくことが必要です。

■受託者側のデメリット
●他社のブランド力に頼るため、自社ブランドがなかなか浸透しない可能性がある
●収益率が低くなる

■委託者側のデメリット
●提供した製造技術や生産ノウハウを受託者が習得することで、受託者が競合となる危険性がある
●受託者が類似製品を開発する危険性がある
●他社に任せっぱなしにすることで、自社の技術力が低下する可能性がある
●収益率が低くなる

5. OEM生産の商品例 / 自動車・家電・携帯電話・化粧品・アパレル

このセクションはOEM生産の事例について見ていきましょう。OEMは様々な業界で取り入られています。下記より代表的な商品・サービスごとに実例をご紹介します。

「自動車」のOEM生産

国産メーカーのほとんどが、何らかの形でOEM車を販売しているほど、OEMが浸透しているのが自動車業界です。その理由の一つが、「開発費用を抑えて商品の種類を増やすことができるから」でしょう。

マツダはもともと自社で軽自動車の開発・生産を行っていましたが、合理化などを理由に撤退。しかし、完全に撤退してしまうと顧客をのがしてしまうため、OEMで軽自動車を生産し、販売だけを続けることに。現在、マツダの軽自動車はスズキが生産しています。

また、自動車業界のOEMには、貿易摩擦の解消を目的に輸入されたGMのシボレーキャバリエのようなケースもあります。

「家電」のOEM生産

スタイリッシュなデザインが人気のデザイン家電ブランド・amadana。こちらの扇風機はツインバードがOEM生産を行っています。ダイキンのガスヒートポンプエアコン室外機はアイシンからのOEM生産です。

OEM供給によって部品のコストをおさえて生産された製品が安価に販売され、「ジェネリック家電」として話題になったことも。

「携帯電話」のOEM生産

よく知られたところでは、AppleによるiPhoneの製造は他社に依頼しており、その代表的なOEM企業としては台湾の「フォックスコン(Foxconn)」があります。

フォックスコン社は世界最大級のOEM系の電子機器メーカーとして知られており、Apple以外にも多くの企業のOEM生産を請け負っています。

「化粧品」のOEM生産

化粧品業界にもOEMを行っている企業は多数あります。カネボウとポーラはそれぞれ「カネボウコスミリオン」「株式会社エクスプレステージ 」という社名でOEM事業を行っています。

化粧品業界のOEMは少数ロットの製造から大量生産まで対応可能であることが多く、規模の小さな会社でも高機能化粧品を企画・販売が可能です。

「アパレル」のOEM生産

洋服のタグには「made in ◯◯」と記載がありますが、「made in japan」の表記はあまり見かけません…。

そもそもアパレル商品はOEM商品が非常に多く、ほとんどが海外で生産されています。服を海外で生産すると、かなりコストをおさえることができるので、10年間で35億枚超の服が輸入されている…というデータもあるほどです。

6. 優良な海外進出サポート企業をご紹介

御社にピッタリの海外進出サポート企業をご紹介します

今回は「OEM生産の基礎知識」として、OEMの意味、多様化するOEMの種類、ODMやPBとの違い、OEMのメリット&デメリット、OME生産の事例などについて解説しました。

さまざまな業界で利用されているOEM。ただの下請け生産ではなく、最近ではODMのようにOEMが進化したパターンも見られます。かなり一般的になったOEMではありますが、実際に始めるとなると受託者・委託者の選定など、なかなか大変なことも多いため、まずは専門家に相談してみるのが近道と言えます。

「Digima〜出島〜」には、厳選な審査を通過した、様々な支援を行う優良な海外進出サポート企業が多数登録しています。

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