【特集】「海外進出のための事業計画書」の書き方を項目別に詳しく解説
海外進出のための事業計画書の書き方・作り方について、項目別に詳しく解説します。
海外市場への進出は複雑なプロセスを伴い、事業の成功を収めるためには綿密な計画が不可欠です。そこで重要となるのが、明確で実行可能な海外進出のための事業計画書の作成です。
本稿では、海外進出のための事業計画書を項目順にわかりやすく解説。海外進出の動機と市場選定の理由から始まり、具体的な短期・長期目標の設定、市場および競合分析、戦略立案、財務計画、そして実行計画に至るまで、一連の重要項目を包括的に記載します。
事業計画書はただの文書以上の価値を持ちます。それは、組織内の意思決定プロセスをサポートするだけでなく、投資家や銀行、そして潜在的なビジネスパートナーといった外部関係者に対しての自社事業の目標と実現可能性を示すための強力なコミュニケーションツールでもあるのです。
本稿がアナタの海外事業計画書の作成における一助となれば幸いです。
▼【特集】「海外進出のための事業計画書」の書き方を項目別に詳しく解説
- 1. 海外進出の事業計画書に書くべきこと
- ① 導入部分:海外ビジネス展開のビジョンと使命を記載
- ② 背景部分: 海外展開の動機と市場選定の理由を記載
- ③ 目的部分: 測定可能な短期・長期目標の記載
- ④ 市場分析部分: 対象市場の深掘りと顧客ニーズの記載
- ⑤ 競合分析部分: 市場におけるポジショニングと差別化の記載
- ⑥ 戦略立案部分: 海外市場進出のための戦略を記載
- ⑦ 財務計画部分: 予算と収益の計画を記載
- ⑧ 実行計画部分: 目標達成への道筋を記載
- ⑨ リスク管理部分: 事前のリスク選別と適切な対応策を記載
アナタの海外ビジネスを成功させるために
1. 海外進出の事業計画書に書くべきこと
まずは海外進出の事業計画書に書くべきおもな項目と記載内容について解説します。
海外ビジネスにおける事業計画書とは
そもそも事業計画書とは、企業が海外市場に進出する際のロードマップであり、その目標、戦略、行動計画、リスク管理等を体系的に記載した文書です。
この計画書は、社内の意思決定者だけでなく、投資家、金融機関、パートナー企業など、外部のステークホルダーに対しても、事業の有効性と実行可能性を伝える重要なツールとなります。事業計画書の作成は、海外展開の成功に向けた具体的な第一歩と言えるでしょう。
海外進出の事業計画書に書くべきおもな項目と記載内容
そんな海外進出のための事業計画書に書くべきおもな項目と記載内容は以下の9項目となります。
② 背景部分: 海外展開を考える動機と市場選定の理由を記載
③ 目的部分: 測定可能な短期・長期目標の記載
④ 市場分析部分: 対象市場の深掘りと顧客ニーズの記載
⑤ 競合分析部分: 市場におけるポジショニングと差別化の記載
⑥ 戦略立案部分: 海外市場進出のための戦略を記載
⑦ 財務計画部分: 予算と収益の計画を記載
⑧ 実行計画部分: 目標達成への道筋を記載
⑨ リスク管理部分: 事前のリスク選別と適切な対応策を記載
次項より①〜⑨のセクション別に解説していきます。
① 導入部分:海外ビジネス展開のビジョンと目的を記載
海外市場への進出は、ただ単に新たな市場に製品やサービスを提供すること以上の意味を持ちます。それは、あなたの事業が世界のステージでどのような価値を提供し、どのように影響を与えることができるかというビジョンの実現に他なりません。海外ビジネスを成功に導くためには、このビジョンと使命を明確に定義し、それを事業計画の土台として据えることが不可欠です。
海外ビジネスのビジョンと使命の提示
ビジョンと使命は、あなたの事業の指針となるものです。ビジョンは、将来的に事業が達成したい理想の状態を描くものであり、使命はそのビジョンを実現するために事業がどのような役割を果たすかを定義します。海外市場におけるあなたのビジョンは、単に製品やサービスを売ることではなく、その市場における顧客の生活をどのように豊かにするか、または業界にどのような革新をもたらすかに焦点を当てるべきです。
例えば、持続可能な製品を提供することによって環境問題に対処すること、または最新のテクノロジーを活用して未開拓市場に新しいソリューションを提供することなどが、ビジョンの一部となり得ます。このビジョンは、あなたの事業が海外でどのような影響を目指しているのかを投資家やパートナー、顧客に伝える重要な要素です。
海外事業における目的の明確化
海外市場に進出する目的を明確にすることは、事業計画を立てる上で重要です。この目的は、具体的で測定可能、かつ達成可能なものである必要があります。例えば、「アジア市場において2年以内にX製品の市場シェアを10%獲得する」といった具体的な目標を設定することで、事業計画の方向性が明確になります。
目的を設定する際には、なぜその市場に進出するのか、その市場が持つ潜在的な需要は何か、そしてどのようにしてその需要を満たすのかという点を簡潔に述べることが重要です。このプロセスを通じて、事業計画全体の焦点を絞り、チーム全体が共通の目標に向かって努力することができます。
海外市場への進出は大きな挑戦ですが、明確なビジョンと具体的な目的を持つことで、その挑戦を乗り越え、成功へと導くことが可能になります。あなたの事業が世界のどこにいても価値を提供し、影響を与えることができるように、この導入部分を事業計画書の強固な土台としてください。
② 背景部分: 海外展開の動機と市場選定の理由を記載
海外市場への進出を検討する際、その動機と対象市場の選定理由は事業計画書の重要な構成要素です。これらの要素は、計画の根拠となり、投資家やステークホルダーに対して、なぜ今が最適なタイミングなのか、そしてなぜ特定の市場が選ばれたのかを明確に伝えます。
海外展開の動機
海外展開を考える動機は多岐にわたりますが、通常は市場のニーズやビジネスの機会を基にしています。この段階で、具体的なデータやトレンド分析を用いて、以下のような点を明らかにします。
■ 市場の成長性
対象とする海外市場が持続的な成長を遂げているか、または将来的に大きな成長が見込めるかの分析
■ 競争環境
競合他社の状況や市場における隙間(ニッチ)市場の存在を評価します
■ 顧客の需要
製品やサービスに対する現地の需要が既に存在するか、または創出可能かの検証
これらの分析を通じて、なぜこのタイミングで海外展開を考えているのかについて、論理的かつ説得力のある根拠を示すことができます。
③ 目的部分: 測定可能な短期・長期目標の記載
成功を収める海外ビジネス戦略では、具体的かつ測定可能な目標の設定が不可欠です。これらの目標は、事業の進行状況を評価し、必要に応じて戦略を調整する基盤となります。目的セクションでは、短期目標と長期目標を明確に設定し、これらがビジネス全体の戦略とどのように結びついているかを示します。
短期目標の設定
短期目標は、通常1年以内に達成を目指す具体的な目標です。これには、市場調査の完了、現地でのビジネスパートナーの確保、初期の顧客基盤の構築などが含まれます。短期目標は、以下のように定められるべきです。
■ 明確な数値目標
例えば、最初の年に達成すべき販売目標や、特定の顧客セグメントへの販売比率など
■ 具体的なアクションプラン
目標達成のための具体的なステップや活動計画
■ 期限設定
各目標の達成期限を明示し、進捗を追跡しやすくします
長期目標の設定
長期目標は、3年から5年、あるいはそれ以上の期間を見据えた戦略的な目標です。これらは、ブランドの確立、市場シェアの獲得、収益性の持続的な向上など、より大規模なビジョンに関連しています。長期目標の設定には、以下が必要です。
■ 成長と拡大の目標
確実な市場シェアの獲得や、特定の成長率の達成など
■ 持続可能性とイノベーション
長期的な競争優位を確立するためのイノベーションや持続可能性への取り組み
■ビジョンの実現
事業の究極的なビジョンや目指すべき姿を具現化する目標
短期目標と長期目標の設定を通じて、事業計画書には明確な方向性と進行路線が示されます。これらの目標は、ビジネス全体の戦略に結びつき、組織全体が一丸となって推進力を持って前進するための指針となります。測定可能な目標を設けることで、進捗を具体的に追跡し、必要に応じて戦略を調整しながら、成功に向けた確かな一歩を踏み出すことができます。
④ 市場分析部分: 対象市場の深掘りと顧客ニーズの記載
海外ビジネスの成功は、深い市場理解に根ざしています。市場分析セクションでは、対象となる国や地域の文化、社会、経済状況を詳細に分析し、顧客ニーズを明確に把握することが求められます。この分析を通じて、あなたの製品やサービスがどのように市場の要求に応え、差別化を図れるかを示すことが重要です。
市場の概況
市場の概況分析では、対象国の人口統計、経済成長率、消費者行動のトレンド、文化的な特徴などを包括的に調査します。ここでは、以下のポイントに注目します。
■ 文化的要因
言語、宗教、社会的慣習など、製品やサービスの受容に影響を及ぼす可能性のある文化的要素
■ 経済状況
対象市場の経済力、購買力、通貨の安定性など経済全体の状況
■ 法規制と政策
ビジネス運営に影響を与える可能性のある法律、規制、政策
ニーズ分析
ニーズ分析では、顧客の具体的な要望や問題点を特定し、あなたの製品やサービスがどのようにしてこれらを満たすかを検討します。この段階では、顧客セグメントごとにニーズを分析し、製品やサービスの適合性を評価します。
■ 顧客セグメント
対象となる顧客群を特定し、年齢、性別、収入、ライフスタイルなどに基づいてセグメント化します
■ ニーズ分析
各セグメントの顧客が抱える固有のニーズや問題点を明らかにします
■ソリューションの提案
あなたの製品やサービスがこれらのニーズをどのように満たすか、具体的なソリューションを提案します
市場分析の目的は、あなたのビジネスが直面する市場環境を全面的に理解し、顧客ニーズに合致した製品やサービスを提供することで、競争優位を築くことです。
深い市場理解に基づく戦略的なアプローチは、海外市場での成功の鍵となります。このセクションを通じて、対象市場におけるビジネスの潜在的な機会と課題を明らかにし、それに対する具体的な戦略を立てる基盤を築きます。
⑤ 競合分析部分: 市場におけるポジショニングと差別化の記載
海外ビジネス展開に際して競合分析は不可欠です。このセクションでは、市場内での競合他社の位置づけを理解し、自社のビジネスがいかにしてユニークな価値を提供できるかを明確にします。競合の強みと弱点を分析することで、市場での自社の立ち位置を確立し、差別化戦略を練ることが可能になります。
競合のポジショニング
市場には多くのプレイヤーが存在し、それぞれが特定のニーズを満たすための独自のアプローチを持っています。競合のポジショニングを理解するためには、以下の点に注目します。
■ 市場での立ち位置
競合他社がターゲットとしている顧客層、提供している製品やサービスの種類、価格帯
■ 強みと弱点
競合他社の製品やサービスが顧客にとって魅力的な理由、そして顧客ニーズを満たせていない部分
これらの分析を通じて、競合他社と比較した際の自社製品の優位性や、市場での潜在的な隙間を特定します。
差別化戦略
競合分析の結果を踏まえ、自社のビジネスが市場内でどのように差別化を図れるかを考えます。差別化戦略では、以下の要素が重要になります。
■ ユニークな価値提案
自社の製品やサービスが競合とどう違うのか、その独自性を強調します。これは、技術的な革新、コストパフォーマンス、顧客サービスの質、ブランドイメージなど、多岐にわたることがあります
■ 市場ニーズの未充足部分
競合の提供する製品やサービスがカバーしていない市場のニーズを特定し、それを満たすための戦略を展開します
競合分析と差別化戦略の目的は、市場内で自社の製品やサービスがどのように顧客にとって魅力的な選択肢となるかを明らかにし、競合に対して優位に立つ方法を模索することです。
市場で成功を収めるためには、競合との違いを明確にし、顧客にとっての価値を最大化することが重要です。このセクションを通じて、あなたのビジネスが競争の激しい市場環境で如何にして際立つかのビジョンを構築します。
⑥ 戦略立案部分: 海外市場進出のための戦略を記載
海外市場への進出を計画する際、明確な戦略立案は事業の成功に不可欠です。この段階では、市場に進出するための具体的な方法を決定し、製品、価格、プロモーション、流通の4Pにわたる戦略を練り上げます。
現地市場への参入方法
市場進出の方法は、目指す市場の特性や自社のリソース、事業目標によって異なります。以下は、現地市場への参入方法です。
■ 直接進出
自社で現地法人を設立し、直接ビジネスを展開。完全なコントロールが可能ですが、高いリスクと投資が伴います
■ 提携
現地企業との提携や合弁事業を通じて市場に進出。リスクを分散し、現地の知識やネットワークを活用できます
■ フランチャイズ
現地企業に自社のビジネスモデルを提供し、ブランド名で展開。初期投資を抑えつつブランドの国際的な拡張が可能です。
■ 輸出
直接または代理店を通じて製品を輸出。最も一般的で、リスクが低い方法の1つです
戦略例:4P戦略
現地市場への参入方法を定めた後に具体的な戦略を策定します。ここでは4P戦略を例に解説します。
4P戦略では、製品(Product)、価格(Price)、プロモーション(Promotion)、流通(Place)の4つの要素を戦略的に計画します。
■ 製品(Product)
対象市場のニーズに合わせて製品をカスタマイズする必要があるか、新製品開発が必要かを検討します。文化的適合性や法規制の遵守も考慮に入れます
■ 価格(Price)
競合との比較、現地の購買力、コスト構造を踏まえた価格戦略を策定。価格設定は市場のポジショニングに大きく影響します
■ 流通(Place)
製品を消費者に届けるための最適な流通チャネルを選択。直営店、卸売り、オンライン販売など、市場特性に合わせた流通戦略が重要です
戦略立案のプロセスは、市場調査と分析に基づき、自社の強みを生かし、市場ニーズに応える形で展開されるべきです。現地市場への参入方法の選定から具体的な戦略まで、一貫性を持たせることが、海外市場での成功への鍵となります。この段階を通じて、ビジネスモデルを現地市場に適合させ、競争優位を築き上げるための基盤を築きます。
⑦ 財務計画部分: 予算と収益の計画を記載
海外市場への進出にあたり、財務計画は事業計画の中核をなす部分です。このセクションでは、事業の成功を支えるために必要な初期投資、運営コスト、そして予想される収益について、具体的な数字をもとに計画を立てます。
また、収益モデルを詳細に検討し、どのようにしてビジネスから収益を得るかを明確にします。
予算計画
予算計画では、以下の要素を詳細に分析し、具体的な数字で計画を立てます。
■ 初期投資費用
市場調査、製品開発、マーケティング、法的費用、設備投資など、市場進出の初期段階で必要となる費用の総額
■ 運営コスト
人件費、賃貸料、生産コスト、物流コスト、マーケティングコストなど、日々の運営に必要な経費
■ 予想収益
製品やサービスの販売から得られる収益の予測。市場分析に基づき、販売量、価格設定、成長率などを考慮します
この計画は、事業がどの程度の資金を必要とし、いつ利益を生み出し始めるのかを理解するための基盤となります。
収益モデル
収益モデルの策定では、ビジネスがどのようにして収益を生み出すかについて詳細に説明します。これには、製品やサービスの販売方法、価格設定戦略、収益の主な源泉などが含まれます。
■ 販売モデル
直接販売、オンライン販売、代理店を通じた販売など、製品やサービスを顧客に届ける方法
■ 価格設定
コストベースの価格設定、価値ベースの価格設定、競合比較に基づく価格設定など、市場と顧客のニーズに合わせた価格戦略
■ 追加収益源
製品のアフターサービス、サブスクリプションモデル、ライセンス料、広告収入など、主要な収益源以外からの収益の可能性
財務計画の作成にあたっては、リアリスティックな予測と慎重なコスト管理が求められます。市場の変動や予期せぬ出費に対応できるよう、柔軟性を持たせた予算計画と収益モデルの策定が重要です。このセクションを通じて、投資家やステークホルダーに対して、事業の財務的な実行可能性と長期的な収益性を明示し、信頼を獲得します。
⑧ 実行計画部分: 目標達成への道筋を記載
事業計画書の実行計画セクションでは、目標を達成するための具体的なステップとそれらを遂行するためのタイムライン、リソース配分を明確にします。この計画は、プロジェクトの成功に必要な行動計画を体系的に示し、各フェーズでの進捗管理を可能にします。
ロードマップ
ロードマップでは、事業目標の達成に向けて必要な主要な活動やマイルストーンを時系列に沿って配置します。これにより、プロジェクトの進行状況を明確に追跡し、各ステップの完了に向けた期限を設定することができます。
■ 初期段階
市場調査、製品開発、パイロットテストなど、市場進出前の準備活動
■ 市場進出
ランチイベント、マーケティングキャンペーンの実施、初期の顧客獲得戦略
■拡大フェーズ
製品ラインの拡張、追加市場への進出、販売網の強化
■成熟期
ビジネスの持続可能性の確保、収益性の最大化、市場でのリーダーシップの確立
各ステップは、具体的な期限と達成すべき目標を伴います。これにより、計画の実行可能性を高め、期限内に目標を達成するための動機付けを提供します。
リソース配分
成功への道のりは、適切なリソースの確保と効率的な配分によって大きく左右されます。実行計画では、プロジェクトの各フェーズで必要となる人的資源、資金、およびその他のリソースの配分を計画します。
■ 人的資源
各フェーズで必要となるスキルセットを持つ人材の確保と、役割と責任の明確化
■ 資金
初期投資、運営コスト、マーケティング活動など、各活動に必要な資金の配分
■ その他のリソース
技術インフラ、物流、パートナーシップなど、事業運営に必要なその他のリソース
効果的なリソース配分により、リソースの浪費を防ぎ、各活動を最適な状態で実行することが可能になります。また、計画に沿ってリソースを配分することで、事業の成長を支え、目標達成を加速させることができます。
実行計画は、ビジョンを現実のものとするための具体的な行動指針を提供します。ロードマップとリソース配分の計画を通じて、事業計画の成功に向けた確固たる基盤を築くことができます。
⑨ リスク管理部分: 事前のリスク選別と適切な対応策を記載
海外ビジネス展開におけるリスク管理は、計画の成功を左右する重要な要素です。未知の市場に進出することは、予期せぬ課題やリスクに直面する可能性を意味します。
事業計画書におけるリスク管理セクションでは、これらのリスクを事前に識別し、適切な対応策を策定することが求められます。
リスクの識別と理解
海外市場における主要なリスクは、以下のように多岐にわたります。
■ 政治的リスク
政策の変更、政治的不安定性が事業に及ぼす影響
■ 為替リスク
為替レートの変動が収益性に与える影響
■ 文化的障壁
言語の違い、ビジネス慣習の差異など、文化的な理解不足から生じる誤解やコミュニケーションの障害
■ 法的・規制上のリスク
目的国の法律や規制の変更、知的財産権の保護などの課題
■ 市場リスク
競合の激化、顧客のニーズの変化など、市場動向の予測誤り
これらのリスクを明確に識別し、それらが事業運営に及ぼす可能性のある影響を理解することが、有効なリスク管理の第一歩です。
リスクへの対応策
各リスクに対する対応策を策定することで、リスクの影響を最小限に抑えることが可能です。
■ 政治的リスク
政治的安定性が高い地域での事業展開を優先する、地元政府との良好な関係を構築する
■ 為替リスク
為替ヘッジ戦略を利用する、現地通貨での取引を増やす
■ 文化的障壁
現地文化への理解を深めるための研修を実施する、現地のパートナーと協力する
■ 法的・規制上のリスク
専門家のアドバイスを求める、現地での法律や規制の変更に常に注意を払う
■ 市場リスク
市場調査を定期的に行い、事業戦略を柔軟に調整する
リスク管理計画には、予期せぬ事態が発生した場合の緊急対応策も含めることが重要です。これにより、リスクが現実のものとなった際にも迅速かつ効果的に対応することができます。
リスク管理は、事業計画の一部として絶えず更新されるべきものです。市場の変化や新たな情報が得られた場合には、リスク評価を見直し、必要に応じて対応策を調整する柔軟性が求められます。適切なリスク管理により、海外ビジネスの不確実性を減らし、成功への道を確実なものにすることができます。
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