外国人採用で使える補助金・助成金ガイド|種類・金額・申請手順を解説
外国人採用を検討するとき、多くの企業が直面するのが「コスト」の問題です。求人広告費・ビザ申請費用・日本語研修費など、初期費用は国内採用より高くなりがちですが、国や自治体の補助金・助成金を活用すれば大幅に軽減できます。
本記事では、外国人採用時に活用できる主要な補助金・助成金の種類と対象条件、申請の流れと注意点を実務担当者向けにわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- ・外国人採用で使える主な補助金・助成金の種類と支給額の目安
- ・申請タイミング・必要書類・よくある落とし穴
- ・複数制度を最大限に活用するためのコツ
▼目次
1. 外国人採用で使える補助金・助成金の種類
キャリアアップ助成金(正社員化コース・処遇改善コース)
キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の正社員転換や処遇改善を支援する厚生労働省の制度です。雇用保険加入の非正規外国人労働者も対象になります。
正社員化コースは有期雇用から正社員に転換した場合に1人最大80万円、処遇改善コースは賃金規定改定・賞与・退職金制度の新設などに応じて支給されます。在留資格の種類は問われませんが、就労が認められている在留資格が前提です。
人材確保等支援助成金
人材確保等支援助成金には「外国人労働者就労環境整備助成コース」があり、就業規則の多言語化・相談窓口設置など外国人が安心して働ける環境整備の費用を対象経費の2/3(上限80万円)助成します。
整備計画を策定・実施後に申請し、雇用管理評価機関による評価を経て支給される仕組みです。計画策定から支給まで時間がかかるため、採用計画と並行して早めに準備を始めることが重要です。
地方自治体の独自補助金・助成金
都道府県・市区町村が独自に設けている補助金も見逃せません。外国人雇用促進奨励金・日本語研修費補助・住居確保支援・多言語対応支援など、自治体によってさまざまな制度があります。
予算枠が少なく年度途中で受付終了になるケースもあるため、本社所在地の産業振興課や労働局のウェブサイトを早めに確認することをおすすめします。
2. 補助金・助成金の対象条件と金額の目安
対象となる企業・雇用形態の要件
企業側の主な要件は、雇用保険適用事業所であること・不正受給の前科がないこと・雇用管理要件を満たしていることです。外国人側は就労が認められている在留資格を持ち、週20時間以上の雇用保険被保険者として雇用されることが基本要件です。
永住者・定住者・日本人の配偶者等が対象になりやすく、技能実習生・特定技能は制度ごとに扱いが異なります。申請前に在留資格と各制度の要件が合致しているかを必ず確認してください。
主要制度の補助額・上限一覧
各制度の支給額の目安を以下の表にまとめました。支給額は企業規模(中小企業・大企業)や雇用形態・要件によって変動します。また、制度の内容は毎年度見直しが行われるため、申請前に必ず最新情報を確認してください。
| 制度名 | 主なコース・区分 | 支給額の目安(中小企業) | 申請窓口 |
|---|---|---|---|
| キャリアアップ助成金 | 正社員化コース | 1人あたり最大80万円 | 都道府県労働局・ハローワーク |
| キャリアアップ助成金 | 処遇改善コース(賃金規定等改定) | 1人あたり最大5〜10万円(引上げ率による) | 都道府県労働局・ハローワーク |
| 人材確保等支援助成金 | 外国人労働者就労環境整備助成コース | 1制度導入につき20万円・上限80万円 | 都道府県労働局 |
| 地方自治体独自制度 | 各都道府県・市区町村による | 数万円〜数十万円(制度による) | 各自治体の産業振興課等 |
※上記は2026年時点の目安です。支給額・要件は年度ごとに変更される場合があります。必ず各制度の最新の公表資料または管轄窓口でご確認ください。
3. 申請の流れと注意点
申請タイミング(採用前・後で変わる)
最も重要なのが「申請タイミング」です。人材確保等支援助成金は整備計画の策定・提出から開始し、評価期間を経て支給されます。キャリアアップ助成金の正社員化コースは6ヶ月以上の雇用後に申請する制度です。
制度ごとに申請フローが異なるため、採用計画の段階から各制度のタイムラインを把握しておくことが重要です。
必要書類と準備のポイント
共通して求められる主な書類は、雇用契約書(労働時間・賃金・雇用期間を明記)・出勤簿・賃金台帳・在留カードのコピー・支給申請書・登記簿謄本などです。
日常的な勤務管理の記録を適切に保持することが準備の鍵です。出勤簿や賃金台帳が整備されていないと申請書類の作成自体が困難になります。外国人採用が決まったタイミングから書類管理を確認しておきましょう。
よくある落とし穴・不備
助成金申請で多い失敗として以下が挙げられます。
①申請期限の超過:「雇用日から○日以内」の期限を1日でも過ぎると受理されません。
②雇用契約書の記載不足:賃金・労働時間・雇用期間・就業場所の記載が必須です。
③在留資格の確認不足:就労が認められていない在留資格で採用すると対象外になります。在留カードの表裏を必ず確認してください。
申請前に管轄のハローワークや社会保険労務士に相談することを強くおすすめします。
4. 補助金を最大限に活用するためのコツ
複数制度の併用可否を確認する
要件を満たせば複数制度を組み合わせることが可能です。
ただし同一の経費・同一雇用者への重複受給は原則不可です。計画段階から社会保険労務士に整理を依頼し、受給計画を立てておくことが最も効率的です。
社労士・行政書士への相談タイミング
最適な相談タイミングは「採用活動を開始する前」です。採用後では申請できない制度もあるため、求人を出す前にどの制度が使えるかを整理しておくことが重要です。
社労士への依頼は数万円〜10万円程度かかりますが、受給総額を考えれば十分に元が取れます。費用をかけたくない場合は、「産業雇用安定センター」や「よろず支援拠点」の無料相談窓口も活用してみてください。
5. まとめ
外国人採用にかかるコストは決して少なくありませんが、国や自治体の補助金・助成金を活用することで、企業の負担を大幅に軽減することが可能です。本記事で紹介した内容を以下の表で整理します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 主な制度 | キャリアアップ助成金・人材確保等支援助成金・自治体独自制度 |
| 申請タイミング | 多くの制度は採用前の申出が必要。採用活動開始前に確認を |
| 主な注意点 | 在留資格の確認・書類整備・申請期限の厳守・ハローワーク経由の要件確認 |
| 効率化のコツ | 複数制度の併用を計画段階から検討。社労士への早期相談が有効 |
補助金・助成金は申請すれば必ずもらえるものではなく、要件を満たした上で適切な手続きを踏む必要があります。まずは採用を検討している外国人の在留資格と希望する雇用形態を整理し、利用可能な制度を絞り込むところから始めましょう。社会保険労務士や専門機関の無料相談窓口をうまく活用しながら、計画的に進めることが採用コスト削減の近道です。
6. 優良な海外進出サポート企業をご紹介
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外国人採用に関する補助金・助成金の活用は、採用計画の初期段階から専門家に相談することが成功の鍵です。「開国エンジン〜縁人〜」では、外国人採用・グローバル人材活用を支援する専門企業を多数ご紹介しています。補助金申請のサポートから採用戦略の立案まで、貴社のニーズに合った最適なパートナーをご紹介することが可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。
参考文献
・厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内」(2026年)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html
・厚生労働省「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」(2026年)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/gaikokujin.html
・中小企業庁「ミラサポplus」
https://mirasapo-plus.go.jp/
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