アフリカビジネスの基本情報|どうなるアフリカ経済? 15億人に迫るアフリカの人口と各国のGDPランキング

アフリカは高い人口増加率と将来の発展への期待から、成長市場として注目を集めています。しかし、日本企業にとって、アフリカ市場はアジアや欧米とは異なり、情報収集や市場イメージの構築が難しいのが現状です。アフリカ市場に関する情報は少なく、進出企業も比較的少ないことから、どこから着手すべきか悩む企業も少なくありません。
本稿では、アフリカビジネス展開に必要な基礎情報を提供し、アフリカ市場の概要把握に役立つ情報をお届けします。
皆さまがアフリカ市場の超概要を把握し、進出の検討や計画にお役立ていただけるよう有益な情報をお伝えいたします。
▼ アフリカビジネスの基本情報|どうなるアフリカ経済? 15億人に迫るアフリカの人口と各国のGDPランキング
1. 一般的に用いられるアフリカの地域区分
アフリカの地域を特定する際、「サブサハラアフリカ」と「それ以外」という区分がよく用いられます。「サブサハラ」は「サハラ砂漠の下」という意味で、サハラ砂漠よりも南の国々を指します。北アフリカは乾燥地帯が中心であり、ヨーロッパや中東の影響を受けて比較的経済が発展しています。一方、サブサハラアフリカは熱帯雨林やサバンナなど多様な自然環境が広がり、経済規模は比較的小さいものの、高い経済成長率と人口増加率を誇り、今後の成長が期待されています。
しかし、この分類ではサブサハラアフリカの48の国を一つに纏めてしまう事から、地域ごとの実態にアプローチするにあたっては限界があります。
そのため、アフリカ開発銀行や国際機関などの統計・調査では、一般的に北アフリカ、東アフリカ、西アフリカ、中部アフリカ、南部アフリカの5つの地域に分類されます。
アフリカ開発銀行によるとそれぞれの国は以下のように分類されます。
【アフリカ開発銀行のデータをもとにJCCP Mが作成】
この区分は、言語、文化、経済圏と完全に一致するわけではありませんが、近隣諸国をまとめて捉えることで、地域ごとの特色を把握するのに役立ち、アフリカ全体のマクロな視点からより詳細な検討を行うための有効な手段となります。
2. 30年間増え続けるアフリカの人口
アフリカは成長力と潜在力に満ちた「ラストフロンティア」と言われ、第二次世界大戦以後、消費財、自動車、食品・飲料、金融など様々な分野で著名なグローバル企業がアフリカに進出してきました。このように世界からアフリカが注目されている最も大きな要因の一つは、拡大し続ける人口にあります。
下の図は2023年から2050年までのアフリカ、中国、インドの人口を比較したグラフです。アフリカ全体の人口は2023年時点で中国とインドの人口を上回り、15億人に迫る勢いです。中国は2023年以降人口減少が予測され、インドも2050年頃まで増加するものの伸びは鈍化する一方、アフリカの人口は著しい増加傾向にあります。
【国連の人口統計データおよび世界銀行の人口予測データよりJCCP Mが作成】
現在同規模の人口を抱えるこれら3地域ですが、20~30年後には大きな差が生じます。この人口動態の差は、年齢別の人口構成を見るとより明確になります。
【国連World Population Prospects 2024よりJCCP Mが作成 単位:100万人】
上の図は各地域の人口構成がわかる人口ピラミッドです。
これによると、アフリカの人口構成は見事な富士山型となっており、最も人口が多いボリュームゾーンは0歳~4歳です。一方、中国ではボリュームゾーンが30歳~34歳や50~54歳で、子供の割合が少ないことが明確に読み取れます。またインドではボリュームゾーンが20歳~24歳と比較的若年層であるものの、出生数は減少傾向にあることがわかります。
また、下のグラフでは2000年から2050年までの生産年齢人口の推移を示しています。少子高齢化が進む中国は生産年齢人口が急激に減少し、インドでも生産年齢人口の高止まりが見える中、アフリカでは2050年まで右肩上がりで増加すると予測されています。
【国連World Population Prospects 2024よりJCCP Mが作成】
これらのグラフは、中国やインドと異なり、アフリカでは人口ボーナス期が続き、人口増加に基づく個人消費の拡大と豊富な労働力による経済への好影響が期待できることを示しています。
かつて中国は安価な労働力を背景に「世界の工場」と呼ばれ、同様の理由でインドでも欧米や日本のグローバル企業が工場を建設する事例が見られました。人口増加による内需拡大がこれまでGDPの大きな成長に貢献しました。しかし、前述の人口動態から長期的な視点で見ると、世界の消費と生産の中心が相対的にアフリカへシフトしていくことは明らかと言えるでしょう。
3. 世界各国と比較するアフリカのGDP
下のグラフは、アフリカのGDPと中国、日本、インドのGDPを比較したグラフです。2023年にアフリカのGDPは日本の69%、インドの82%である2.9兆ドルに達しています。
【世界銀行 World Development Indicators GDP (Current US$)よりJCCP Mが作成】
このグラフでは主要国とのGDPを比較していますが、アフリカ各国の一人当たりGDPからもアフリカ市場の潜在力が見て取れます。
【世界銀行 World Development Indicators GDP per capita(Current US$)よりJCCP Mが作成】
上のグラフではアフリカの一人当たりGDPの上位25ヶ国を並べています。インドの一人当たりGDPは2,484ドルですが、アフリカでは18カ国が一人当たりGDPでインドを上回っています。これらの国には資源国も含まれるため、必ずしも国民の平均的な経済力を示すわけではありませんが、経済のレベルが比較的高い国が出てきていることをを示すものと言えるでしょう。その他、日本企業の進出が多いベトナムやインドネシアも、2023年時点の一人当たりGDPは約4,000~5,000ドルで、アフリカのチュニジアやナミビアと同程度となっています。
4. 中長期的に高まるアフリカ市場のプレゼンス
多くの日本人がアフリカのほとんどの国は発展途上国であるとイメージしているかもしれません。アフリカは日本から遠く、日本企業が進出している数も限られていますが、他の国々に劣らない経済を有する国も少なくありません。
日本では今後人口と経済の縮小が懸念されています。販路拡大のために海外進出を検討する際には、アフリカを候補の一つとして検討することをお勧めします。
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実績:
東アジア(中国、韓国、台湾、香港等)
東南アジア(マレーシア、インドネシア、ベトナム、タイ等)
南アジア(インド、パキスタン、バングラディッシュ等)
北米(USA、メキシコ、カナダ)、南米(ブラジル、チリ等)
中東(トルコ、サウジアラビア等)
ヨーロッパ(イタリア、ドイツ、フランス、スペイン等)
アフリカ(南アフリカ、ケニア、エジプト、エチオピア、ナイジェリア等) -
株式会社東京コンサルティングファーム
【26ヵ国39拠点】各国日本人駐在員が現地にてサポートいたします。
弊社は、会計事務所を母体とした26ヵ国39拠点に展開するグローバルコンサルティングファームです。
2007年に日本の会計事務所として初めてインドに進出し、翌年ASEAN一帯、中南米等にも進出しました。歴が長く、実績・ノウハウも豊富にございます。
海外進出から海外子会社管理、クロスボーダーM&A、事業戦略再構築など国際ビジネスをトータルにサポートしています。
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