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訪日外国人向け広告で気をつけるべき規制と注意点|多言語表記・SNS・免税POPの落とし穴

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訪日外国人向けの広告・プロモーションに適用される日本の法規制を解説。景品表示法・薬機法の基本から、多言語POP・免税店広告・インフルエンサー施策のステマ規制まで、インバウンド特有の注意点と実務チェックリストを紹介します。

2025年の訪日外国人数は4,268万人、旅行消費額は9兆4,559億円と過去最高を記録しました。インバウンド需要の拡大にともない、訪日客向けの広告やプロモーションに力を入れる企業が増えています。しかし、外国語で作成した広告であっても、日本国内で掲出・配信する以上は景品表示法や薬機法といった日本の法規制が適用されます。

多言語POPの誇大表現、免税店の価格表示、外国人インフルエンサーへのPR依頼など、インバウンド広告には特有の「落とし穴」が存在します。知らずに違反すれば、課徴金や措置命令だけでなくSNSでの炎上によるブランド毀損にもつながりかねません。

本記事では、訪日外国人向け広告で押さえるべき法規制の基本から、シーン別の注意点、実務で使えるチェックリストまでを解説します。

この記事でわかること

  • ・訪日外国人向け広告に適用される景品表示法・薬機法・ステマ規制の基本ルール
  • ・多言語POP・免税店広告・インフルエンサー施策など、インバウンド特有の5つの注意シーン
  • ・違反リスクを防ぐための実務チェックリストと外部相談先

1. 訪日外国人向け広告にも日本の法律が適用される

景品表示法の基本(優良誤認・有利誤認の禁止)

景品表示法(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法)は、消費者を誤認させる広告表示を規制する法律です。規制の対象は大きく2つあります。1つは「優良誤認」で、実際よりも著しく優れた品質や性能があるかのように見せる表示です。たとえば科学的根拠なく「日本一の品質」「最高級」と表記するケースが該当します。もう1つは「有利誤認」で、価格や取引条件が実際よりも有利であるかのように見せる表示です。二重価格表示や期間限定セールの不正な表記がこれにあたります。重要なのは、この法律が外国語表記の広告にも等しく適用される点です。英語や中国語で書かれたPOPやチラシであっても、日本国内で消費者の目に触れる以上は規制の対象となります。景品表示法は外国企業にも適用され、越境ECを含めた日本向け広告すべてが対象です。「外国語だから大丈夫」という思い込みが最も危険な落とし穴といえます。

薬機法の広告規制(化粧品・健康食品・医薬品)

薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)は、医薬品・化粧品・健康食品に関する広告表現を厳しく規制しています。訪日外国人に人気のドラッグストアや化粧品店では特に注意が必要です。化粧品では「シミが消える」「アンチエイジング効果」など、医薬品的な効能をうたう表現が禁止されています。健康食品も「血圧を下げる」「糖尿病に効く」のような表現は薬機法違反です。これらは日本語に限らず、外国語の店頭POPやECサイトの商品説明にも適用されます。免税店やドラッグストアでは訪日客向けに外国語の商品説明を掲示することが多いですが、翻訳の過程で日本語よりも強い表現になってしまうケースが散見されます。特に中国語圏や英語圏では効能を強調する広告文化があるため、現地の感覚で翻訳すると日本の基準を超えてしまいがちです。翻訳時に薬機法の基準を意識し、使用可能な表現の範囲を事前に共有しておくことが欠かせません。

2. インバウンド広告で特に注意すべき5つのシーン

多言語POP・メニュー表記での誇大表現

飲食店や小売店で訪日客向けに掲示する多言語POP・メニューは、誇大表現のリスクが最も身近なシーンです。日本語では控えめな表現でも、英語や中国語に翻訳する際に「Best」「No.1」「Premium Quality」など強い表現に変換されることがあります。こうした表現に合理的な根拠がなければ優良誤認にあたります。飲食店のメニューでも注意が必要です。「和牛」と表記しながら実際は輸入牛肉を使っていたり、「天然」と書いて養殖食材を提供したりすれば産地偽装となります。翻訳の「ニュアンスのズレ」は現場では気づきにくいため、仕組みで防ぐ必要があります。対策としては、翻訳を外部に依頼する場合でも、元の日本語表現と照合して誇張がないか確認する工程を設けることが重要です。社内で「使ってはいけないNGワードリスト」を多言語版で作成し、現場スタッフや翻訳者に配布しておくと判断がブレにくくなります。

免税店の広告・価格表示のルール

免税店では「Tax Free」の表示が強力な集客ツールになりますが、価格表示には細かいルールがあります。免税価格と通常価格を併記する場合は、免税を受けるための条件(購入金額の下限・パスポート提示・消耗品の梱包ルールなど)を明確に記載する必要があります。条件を示さず免税後の価格だけを大きく表示すると、景品表示法の有利誤認とみなされるおそれがあります。また「全品免税」と掲げながら実際は一部商品が対象外であるケースも違反にあたります。店頭の多言語POPやSNS投稿でも同様の注意が求められます。免税制度は法改正が頻繁に行われるため、最新のルールを観光庁や国税庁のサイトで定期的に確認し、表示内容をアップデートする運用体制を整えておきましょう。表示物の更新日を記録に残しておくことも、万一の際の対応に役立ちます。

外国人インフルエンサー施策とステマ規制(2023年10月施行)

2023年10月1日、景品表示法の不当表示に「ステルスマーケティング(ステマ)」が追加されました。事業者が広告であることを隠して第三者に宣伝させる行為が規制対象です。この規制は投稿者の国籍を問いません。海外在住の外国人インフルエンサーに日本国内の商品やサービスのPR投稿を依頼する場合も、日本の消費者に向けた広告であればステマ規制が適用されます。具体的には、投稿に「PR」「広告」「Sponsored」などの表記を明示する必要があります。ハッシュタグの中に埋もれさせたり、ストーリーズの末尾に小さく記載したりする方法では「明示」と認められない可能性があります。インフルエンサー契約書にPR表記の義務を明記し、投稿前に表記内容と掲載位置を確認するフローを組み込むことが不可欠です。海外のインフルエンサーは自国の広告規制には詳しくても日本のルールを知らないことが多いため、依頼時に日本の規制内容を具体的に説明しておきましょう。

SNS広告・Web広告での表現規制

SNS広告やリスティング広告で訪日客にアプローチする際にも、景品表示法と薬機法の規制は同様に適用されます。InstagramやFacebookの広告で「期間限定50%OFF」と表示するなら、通常価格での販売実績が一定期間以上必要です。実績のない架空の通常価格からの割引表示は有利誤認にあたります。Google広告でも同様に、広告文やランディングページの表現が規制対象です。さらにSNS広告ではターゲティング機能を使って外国人ユーザーに配信するケースが増えていますが、配信先が日本国内であれば日本法が適用されます。Web広告は紙媒体と違い即座に修正できる一方、配信ログが残るため違反の証拠も残りやすい点を意識しておく必要があります。広告クリエイティブの制作時には、社内法務や外部専門家のチェックを経てから入稿するフローを確立しておくことが重要です。

外国語パンフレット・カタログの注意点

展示会や観光案内所で配布する外国語パンフレットやカタログも広告物として規制の対象になります。紙媒体は一度印刷すると修正が難しいため、制作段階での法務チェックが特に重要です。よくある問題は、日本語版にはない表現が外国語版で追加されるケースです。翻訳者やデザイナーが「訴求力を高めよう」と独自に表現を強めてしまうことがあります。また、外国語版だけ古い情報のまま更新されずに配布され続けるリスクもあります。価格改定やサービス内容の変更があった場合は、外国語版も同時に更新する運用ルールを設けましょう。制作フローとして「日本語原稿→翻訳→ネイティブチェック→法務チェック→印刷」の工程を定め、各段階で承認を記録に残すことが有効です。在庫管理も忘れてはならず、古いバージョンのパンフレットが倉庫に残ったまま配布されないよう、版の管理番号を印刷物に入れておくと安心です。

3. 違反した場合のリスクと罰則

措置命令・課徴金(売上の3%)の概要

景品表示法に違反した場合、消費者庁から措置命令が下されます。措置命令は違反行為の差し止めと再発防止策の実施を求めるもので、命令を受けた事実は消費者庁のWebサイトで企業名とともに公表されます。取引先や顧客の目に触れれば、信頼関係に直接影響を及ぼします。さらに、優良誤認・有利誤認の場合は課徴金制度の対象となり、違反対象の商品・サービスの売上額の3%が課されます。売上規模が大きいほど金額も膨らみ、経営に少なくない打撃を与えます。薬機法違反の場合は行政指導に加えて刑事罰(懲役・罰金)の可能性もあり、より重い制裁を受けるリスクがあります。消費者庁は近年インバウンド関連の広告監視を強化しており、「外国語だから見逃されるだろう」「訪日客向けだからチェックされないだろう」という認識はもはや通用しません。

SNS炎上・ブランド毀損のレピュテーションリスク

法的な罰則に加えて見落とせないのが、SNS炎上によるレピュテーションリスク(評判の毀損)です。訪日外国人はSNSでの情報発信に積極的であり、不当な広告表示や誤解を招くプロモーションは瞬時に拡散されます。外国人観光客が不正確な広告に対して投稿した批判が母国語圏で拡散されると、日本国内だけでなく海外市場でのブランドイメージにも傷がつきます。Cross-border Consumer Center Japan(CCJ)が海外事業者との連携を強化しているように、国境を越えた消費者保護の動きも加速しています。一度毀損されたブランドイメージの回復には長い時間とコストがかかるため、法令違反を未然に防ぐ体制づくりが最も効率的なリスク管理です。

4. 広告コンプライアンスを守るための実務チェックリスト

社内チェック体制の構築(翻訳時のダブルチェック・法務確認フロー)

広告コンプライアンスを守るために最も大切なのは、属人的な注意ではなく仕組みとして機能するチェック体制を構築することです。まず、外国語広告の制作フローに「法務チェック」の工程を組み込みましょう。翻訳後の表現が原文と乖離していないか、NGワードが含まれていないかをダブルチェックする体制が必要です。具体的には「日本語原稿作成→翻訳→ネイティブ校正→法務または管理者チェック→公開」の4段階フローが有効です。また、景品表示法・薬機法・ステマ規制のポイントをまとめた社内ガイドラインを作成し、現場スタッフや外部の翻訳会社にも共有しておくと、制作段階での違反リスクを大幅に減らせます。チェックリストは定期的に法改正に合わせて更新しましょう。

外部専門家の活用と相談先(消費者庁・JETRO・業界団体)

社内だけで法規制のすべてをカバーするのは現実的ではありません。外部の専門家や公的機関を積極的に活用しましょう。消費者庁は景品表示法に関するガイドラインや事例集を公開しており、判断に迷うケースの参考になります。JETROは海外展開・インバウンドに関する法務相談窓口を設けており、無料で専門家に相談できるサービスもあります。業種によっては業界団体が自主規制のガイドラインを設けていることもあるため、所属団体の情報も確認しておきましょう。広告表現に関する法務を専門とする弁護士や、薬機法に精通した広告審査の専門家に顧問を依頼するのも有効な手段です。初期コストはかかりますが、違反による課徴金やブランド毀損のリスクと比較すれば合理的な投資といえます。

5. よくある質問(FAQ)

Q. 訪日外国人向けの広告にも日本の法律は適用されますか?

はい、日本国内で掲出・配信される広告は、外国語表記であっても景品表示法や薬機法など日本の法律が適用されます。外国企業が越境ECで日本向けに広告を出す場合も同様です。

Q. 外国人インフルエンサーにPR投稿を依頼する場合、ステマ規制の対象になりますか?

対象になります。2023年10月施行のステマ規制は投稿者の国籍を問いません。日本国内向けの広告であればPR表記の明示が必要です。

Q. 多言語POPで「日本一」「最高品質」と表記しても問題ありませんか?

客観的な根拠がなければ景品表示法の優良誤認にあたる可能性があります。「No.1」「Best in Japan」なども同様で、合理的な裏付けデータが必要です。

Q. 免税店の価格表示で注意すべき点は何ですか?

免税価格と通常価格を併記する場合は免税条件の明記が必要です。条件を示さず免税価格だけを強調すると有利誤認にあたるおそれがあります。

Q. 景品表示法に違反した場合の罰則はどの程度ですか?

消費者庁から措置命令が出され、違反対象の売上の3%にあたる課徴金が課される場合があります。命令内容は公表されるため企業の信用にも影響します。

6. まとめ

訪日外国人数4,268万人、旅行消費額9兆4,559億円という巨大市場を取り込むために、多言語での広告・プロモーションは欠かせない施策です。しかし、外国語で作成した広告であっても景品表示法・薬機法・ステマ規制など日本の法規制がすべて適用されます。多言語POPの誇大表現、免税店の不適切な価格表示、外国人インフルエンサーへのPR表記の欠如など、インバウンド広告には特有のリスクが潜んでいます。違反すれば課徴金や措置命令だけでなく、SNS炎上によるブランド毀損という深刻なダメージを受けかねません。翻訳時のダブルチェック体制と法務確認フローを整え、外部専門家も活用しながら、安心して攻めのプロモーションを展開していきましょう。

7. 優良な海外進出サポート企業をご紹介

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