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海外進出の流れとステップを徹底解説|成功企業が実践する5つのフェーズと進捗管理の重要性

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日本企業の間で、海外市場への展開を視野に入れる動きがますます活発化しています。人口減少や内需の縮小といった国内環境の変化に加え、新興国を中心とした成長市場の存在が、ビジネスの可能性を大きく広げているためです。しかし、実際に海外進出を成功させるには、思いつきや勢いだけでは不十分です。必要なのは、「正しいステップを理解し、計画的にプロジェクトを進めていくこと」です。

本記事では、海外進出を検討する企業に向けて、情報収集から実行・定着・成長まで、5つの主要フェーズに分けてプロセスを解説します。また、特に見落とされがちな「進捗管理」や「事後の振り返り」についても重視し、計画倒れで終わらない実践的なアプローチをご紹介します。

これから海外進出を本格的に検討したい、または既に動き始めているが手順に不安があるという方にとって、本記事が明確な指針となれば幸いです。

第1章:全体ステップを把握する|海外進出は5つのフェーズで考える

なぜ「ステップ型思考」が失敗を減らすのか

海外進出は、一足飛びに成功を収められるものではありません。異なる文化、法制度、商習慣の中で事業を展開するには、予想外の壁に直面することが多く、事前の想定だけでは対応しきれないケースも少なくありません。そこで重要になるのが「ステップ型思考」です。つまり、海外展開をいくつかの明確なフェーズに分けて、それぞれの段階ごとに目的とタスクを整理し、段階的に取り組むアプローチです。ステップ型の進め方を採用することで、状況に応じた判断と柔軟な対応が可能になり、現地でのトラブルや無駄な投資のリスクを最小限に抑えることができます。また、社内の関係者間でもプロジェクトの全体像と現在地をITツールを活用してリアルタイムに共有し、推進力のあるプロジェクト管理が実現しやすくなるというメリットもあります。

進出を5つのフェーズに分ける理由

多くの企業が陥りやすいのが、「情報収集と法人設立までは進めたものの、その先で行き詰まる」というケースです。こうした状況を避けるには、海外進出をあらかじめ5つのフェーズに分けて考えることが有効です。具体的には、①調査・仮説立案、②計画策定と社内合意、③現地体制構築とローンチ、④検証と改善、⑤定着と拡張という流れです。これらはそれぞれ独立した活動ではなく、全体として連続性があり、一つのフェーズで得られた知見や結果が次のステップに反映されていきます。計画だけで終わらず、進出後の改善・定着までを見据えたプロセス設計が、海外展開の持続的成功には不可欠です。このように段階的な設計を行うことで、必要なリソースやスケジュールの見通しも立てやすくなり、現実的なプロジェクト運営が可能となります。

企業規模や業種を問わず使える普遍的な進出フレーム

この5フェーズの枠組みは、製造業、サービス業、IT、飲食など、業種を問わず幅広いビジネスに適用可能です。また、大企業に限らず、スタートアップや中堅企業でも活用しやすいのが特徴です。なぜなら、海外進出の本質的な課題──すなわち「どこで、なにを、どう展開するのか」という問いに対して、組織規模に関係なく共通する意思決定と準備が必要になるからです。もちろん、実際のオペレーションや資金力に違いはありますが、成功している企業はいずれもこのような段階的な思考で海外進出を計画・実行しています。つまり、このフレームワークは汎用性が高く、海外事業の“骨組み”として、誰にとっても有効な思考ツールと言えるのです。

第2章:フェーズ①「調査・仮説立案」|まずは現地を知ることから

進出先国の選定と絞り込みの基準

海外進出の第一歩は、どの国・地域を対象とするかの選定です。多くの企業が「成長市場」や「日本食ブーム」などの魅力的なキーワードに惹かれて進出国を決めてしまいがちですが、成功する企業は慎重な絞り込みを行っています。具体的には、ターゲットとなる消費者層の有無、業界の競争環境、規制の有無、文化的な親和性、コスト構造、言語や商習慣の違いなど、複数の観点から進出国の比較検討を行います。また、自社の強みや中長期の成長戦略との相性を照らし合わせることも不可欠です。進出の容易さだけで判断せず、自社がその地域で「勝てる見込みがあるのか」を軸に国を選ぶことが、戦略的な進出の起点となります。

現地市場調査の重要性と調査方法(視察、リサーチ、ヒアリングなど)

進出国を絞り込んだ後は、現地の実情を具体的に把握するためには、定性的な情報に加え、デジタルデータに基づいた定量的な市場調査が不可欠です。一般的な統計やレポートでは見えない情報が多く存在するため、実際に現地を視察し、顧客や競合、流通チャネルの様子を直接確認することが有効です。さらに、現地の商工会議所や業界団体、既に進出している日系企業へのヒアリングも、非常に実践的な情報源となります。市場調査の目的は、自社のビジネスが現地で本当に受け入れられるのか、どのような障壁が存在するのかを見極めることです。仮に進出を断念する結果になったとしても、それは早期段階での適切な判断であり、リスク回避につながる重要なプロセスと言えるでしょう。

仮説ベースでビジネスモデルを描き始める

市場調査の結果をもとに、現地での事業モデルの仮設設計を行います。ここでは「誰に、何を、どのように提供するか」を明確にすることが求められます。たとえば、日本で実績のある商品・サービスが現地でも通用するとは限りません。価格設定、提供方法、言語・文化への対応など、現地特有の条件を加味してビジネスモデルをローカライズする必要があります。この段階では完璧な計画でなくて構いませんが、収益性のシミュレーションや初期コストの見積もりなど、数字に基づいた仮説設計を行うことが重要です。また、仮説の検証は次のフェーズ以降で何度も繰り返されます。したがって、この段階で立てた仮説は、あくまで“たたき台”として柔軟に見直せる設計にしておくことが、後々の展開をスムーズにします。

第3章:フェーズ②「計画策定と内部合意」|社内の準備が成功を左右する

戦略・KPI・ロードマップの策定

海外進出は、戦略なくして成功はありえません。調査フェーズで得られた情報や仮説に基づき、どの市場にどのような価値を届け、どのくらいの期間で成果を出すのかといった全体像を明文化する必要があります。特に重要なのは、目指すべき成果を数値で定義したKPI(重要業績評価指標)と、それを達成するためのロードマップを作成することです。これにより、社内外の関係者が同じゴールを共有しやすくなり、行動に一貫性が生まれます。また、初年度の売上や顧客獲得数だけでなく、3年先、5年先を見据えた長期的な視点も必要です。短期と中長期のバランスをとったKPI設計が、戦略の実効性を高めるカギとなるでしょう。

社内関係者(経営層・営業・管理部門)との合意形成

戦略を策定したら、次に重要になるのが社内での合意形成です。海外進出は、単なる新規事業ではなく、会社全体の経営資源を再配分する大きな意思決定であるため、経営層のコミットメントが不可欠です。また、営業部門やマーケティング部門だけでなく、総務や人事、経理といったバックオフィスの理解と協力も必要になります。特に海外との取引では、契約書管理、税務対応、海外給与計算などの実務面で多くの負担が生じます。初期の段階で各部門との連携を円滑に進めるには、情報共有の仕組みが重要です。「なぜこの国に進出するのか」「何が期待されているのか」を明確に共有することが、計画の実行力を高める要因になります。社内説明資料の整備や説明会の実施も効果的です。

出資体制や体制構築の下準備

戦略やKPIが固まり、社内の合意も得られたら、次は具体的な体制設計に進みます。たとえば、現地法人を設立するのか、パートナー企業と合弁会社を設立するのか、日本本社の支店として運営するのか、といった出資スキームの検討が必要です。それぞれの選択肢には、税務、法律、資金回収の観点で一長一短があるため、目的や将来像に照らして慎重に選ぶ必要があります。また、どのような人員構成でスタートするか、駐在員を派遣するか、それとも現地採用を主軸にするかといった「組織設計」もここで検討されます。これらの要素は、進出後の柔軟性やリスク対応力に直結するため、計画フェーズでの十分な準備が問われます。

第4章:フェーズ③「現地体制構築・ローンチ」|現地での動きを開始する

法人設立、パートナー選定、採用活動などの実務的ステップ

計画フェーズを終えた後、いよいよ現地での実行段階に移ります。この段階で必要となるのは、法人登記やライセンス取得といった各種手続き、業務提携先や販売パートナーの確保、現地人材の採用など、実務面の整備です。国によっては法人設立に数ヶ月を要することもあるため、スケジュールと手続きの見通しを事前に立てておくことが不可欠です。また、税務や労務の観点での遵法性も非常に重要です。信頼できる現地の法律事務所や会計事務所と連携しながら、トラブルを未然に防ぐ設計が求められます。さらに、現地での事業成功に直結するのが“人材”です。現地市場に精通し、文化的にもマッチする人材の確保・育成こそが、ローンチ成功の鍵を握ります。

テスト販売やイベント実施による市場適応の検証

準備が整った後、いきなりフルスケールでの展開に踏み切るのではなく、まずは“スモールスタート”での市場反応の検証が望まれます。たとえば、ポップアップ出店や展示会への出展、期間限定のテスト販売などは、コストを抑えつつ、顧客の反応や購買行動を直接観察できる有効な方法です。こうしたアプローチにより、現地ユーザーが何を求め、どこに違和感を感じるのかを見極めることができます。また、現地でのPRイベントやSNSを活用した認知施策も、ブランドの立ち上げに効果を発揮します。このフェーズは“本格展開の前哨戦”と位置づけ、仮説と現実のギャップを把握する貴重な機会として活用すべきです。

ローカル文化・商習慣への対応力の確保

海外進出において最大の難関のひとつが、ローカル文化や商習慣との違いです。どれだけ優れた商品やサービスであっても、現地の価値観やビジネス慣行に合わなければ受け入れられません。たとえば、意思決定のスピードやビジネスマナー、契約交渉のスタイルなど、日本と大きく異なる点は多岐にわたります。このような違いに柔軟に対応できるよう、現地スタッフの意見を積極的に取り入れたり、文化理解を深める研修を実施したりすることが求められます。現地市場に適したUI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス)や、現地の商習慣に合わせた決済システム・ECサイトの導入も欠かせません。また、リスク管理の観点からも、現地特有の制度・規制への理解が不可欠です。表面的な適応にとどまらず、「現地の一員」として機能する組織を築くことが、進出の成功率を大きく左右します。

第5章:フェーズ④「検証と改善」→⑤「定着・拡張」|計画から“実行の連続”へ

フィードバックを取り入れた改善サイクルの確立

実際に海外市場でビジネスを展開し始めると、計画時には見えなかった課題や新たな気づきが浮き彫りになります。そのため、単に立てた計画を遂行するのではなく、得られたフィードバックをデータとして蓄積・分析し、柔軟に修正を重ねる『データドリブンな改善サイクル』を確立することが非常に重要です。たとえば、顧客の反応、競合の動き、パートナーとの連携状況などを定期的にモニタリングし、小さなPDCAを短いサイクルで回していくことが求められます。改善の積み重ねによって、より現地に適した事業モデルに進化させることができ、初期段階での失敗も将来的な成功への糧となるのです。

継続的なKPIモニタリングと戦略再設計

フェーズ④からフェーズ⑤に移行する際、注目すべきは「KPIの持続的な管理」と「戦略の再設計」です。ローンチ後に策定したKPIが現実の市場環境に即しているかを定期的に見直し、必要に応じて数値目標や評価指標を調整していく必要があります。また、初期の戦略はあくまで仮説ベースであるため、実績や外部環境の変化に応じて、重点地域やターゲット顧客層の見直し、プロダクトやサービスの改良など、戦略レベルでの調整を行う柔軟性も欠かせません。成功企業は、こうした「見直し」に前向きに取り組むことで、リスクを最小化しながら現地での地盤を築いていきます。

市場定着と、新たな展開(エリア拡張・事業多角化)へのステップアップ

改善を重ねながら現地市場に定着していく中で、次に目指すのが“拡張”フェーズです。たとえば、既存の成功モデルを他の都市や国に横展開したり、周辺事業への多角化を図ることで、新たな成長機会を創出できます。この段階においては、現地の拠点が単なる営業拠点から“経営拠点”へと進化し、独立採算やローカル主導の意思決定が求められるケースも増えてきます。拡張フェーズに進むためには、これまでの運営体制や人材育成、財務基盤の強化が不可欠です。「拡大ありき」ではなく、まずは足元の事業の安定化と収益性確保を前提に、中長期的な展開計画を練ることが、持続可能な海外事業構築の要となります。

まとめ:海外進出は“立てた計画を進め切る力”が問われる

海外進出には多くの魅力があり、企業成長の大きなチャンスとなることは間違いありません。しかし、成功する企業とそうでない企業の違いは、「計画の巧拙」よりも「実行と管理をどこまでやり切れるか」にかかっています。実際、多くの企業が計画フェーズで満足してしまい、現地での立ち上げや運営の段階でトラブルや遅延を抱えてしまうケースが少なくありません。

重要なのは、立てた戦略を実行に移し、それを継続的にモニタリング・改善していく体制を構築することです。市場環境や顧客ニーズは日々変化しており、それに応じて柔軟に対応する姿勢が求められます。また、社内外の関係者との連携や、文化・制度への理解と適応も、継続的な成功を支える要素となります。

つまり、海外進出を“持続可能な成長戦略”とするためには、「計画を立てる力」以上に「計画をやり切る力」が問われます。計画通りに進まない場面に直面したとき、どれだけ早く軌道修正できるか。どれだけ関係者を巻き込み、進捗を管理できるか。こうした視点で、自社の海外プロジェクトを設計し直すことが、成功への最短ルートとなるでしょう。

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