中国の外資規制(ネガティブリスト)の基礎知識 / 「中国外商投資法」の日本企業への影響は?…ほか
「中国の外資規制」の基礎知識を解説します。近年、市場開放の名の下に、中国の外資規制の緩和が進んでいます。
本テキストでは「中国外資規制の基礎知識」と銘打って、中国ビジネスにおける外資規制・規制緩和、2021年1月に施行された「中国外商投資法」の日本企業への影響、中国の新たなネガティブリスト「外商投資参入特別管理措置(2020年7月施行)」…といった中国の外資規制の基本についてわかりやすく解説していきます。
その国の経済政策と深い関わりのある外資規制を知っておかないと、海外事業が停止に追い込まれる可能性も否定できません。本テキストでは、これだけは知っておきたい外資規制の基本をわかりやすく解説していきます。
世界各国は経済的に協調すべきとの考えから、自由貿易が促進されてきた世界経済。グローバル化が進んだ現代、さらに貿易は自由なものになるかと思いきや、各国で外資規制の動きが高まっています。
イギリスの「CEBR(経済ビジネスリサーチセンター)」によると、2028年までに中国はアメリカを超え、世界最大の経済大国になると報告されています。すでにアジア経済と世界経済に大きな影響を与えている中国。以前は厳しかった外資規制も近年は緩和傾向にあり、外国人や外国企業も参入しやすくなっています。
とは言え、経済政策や安全保障の目的で存在する外資規制。世界情勢によっては今後また厳格化する可能性も考えられます。
世界経済においてもっとも重要といっても過言ではない「中国の外資規制」について理解を深めましょう。
▼中国の外資規制(ネガティブリスト)の基礎知識 / 「中国外商投資法」の日本企業への影響は?…ほか
- 1. 外資規制とは?
- 2. なぜ外資規制が必要なのか?
- 3. なぜ中国ビジネスにおいて外資規制・規制緩和に着目すべきなのか?
- 4. 「中国外商投資法」(2020年1月施行)の日本企業への影響は?
- 5. 中国の外資規制(ネガティブリスト)
▼アナタの海外ビジネスを成功させるために
1. 外資規制とは?
外資規制とは「国内企業の外国企業の投資に対する規制」のこと
外資規制とは一言でいうと「外国企業が国内企業に対して行う投資に関する規制」のことです。
外資規制は、外国人や外国企業といった外国資本が行う国内企業への投資を規制するものであり、日本においては「外国為替及び外国貿易法(通称:外為法)」によって規定されています。
世界各国、どの国においても安全保障や経済政策のための重要な規制である外資規制。取引を行う国の外資規制について知っておかないと、事業に大きな影響を及ぼす可能性もあるため、知識を深めておくことが必要です。
2. なぜ外資規制が必要なのか?
外資規制が必要な理由とは?
外資規制は、自国の資源や資産などを他国に奪われないために必要な規制です。
自由貿易が促進され、グローバル化が進んだ現代において、先進国は対外取引を原則自由としています。これを原則ではなく完全に自由にしてしまうと、どうなるでしょうか? お金さえあれば何でも買えるということになり、他国の重要な資源や資産が、悪意を持つ者に奪われてしまうということにもなりかねません。
AIの急速な発展、ビッグデータの活用などによって産業構造が大きく変わっている現代は、第4次産業革命時代とも言われています。中国の台頭によってアメリカと中国の覇権争いが激しさを増し、インドは中国をターゲットとした外資規制の強化を行うなど、各国は自国の安全と経済を守るために外資規制の見直しを進めています。
とはいえ、自由貿易によって発展してきた世界経済。外資規制を必要以上に厳しくしてしまえば、国際競争についていけなくなってしまいます。「外資規制」は自国の安全と経済を守ることのできる範囲で健全な対外取引を行うために必要不可欠な規制と言えます。
3. なぜ中国ビジネスにおいて外資規制・規制緩和に着目すべきなのか?
ここまで読んでいただければ、外資規制についてご理解いただけたと思います。
ここからは本テキストのメインテーマである、中国の外資規制について解説していきます。
もともと、外資に対しては受け入れるが厳しくコントロールするというスタンスを取っていた中国ですが、近年は規制緩和が進められていました。最近ではネガティブリスト規制への転換を進めるようになり、その動きに注目が集まっています。
このセクションでは、中国ビジネスにおいて重要なネガティブリストとは何か…について詳しく解説していきます。
ネガティブリストとは?
そもそもネガティブリストとはなんでしょうか? 一般的に海外ビジネスにおける「ネガティブリスト」とは、他国との貿易や投資において、禁止・制限する対象をリスト化したものを言います。ネガティブリストの対義語はポジティブリストですが、こちらは許可する対象をリスト化したものです。
中国では一般的に、ネガティブリストとは「外商投資参入特別管理措置」と「自由貿易試験区外商投資参入特別管理措置」であると理解されています。
ネガティブリストとは「リストに掲載されている以外の業種・投資であればOK」ととらえることも可
そんなナガティブリストですが、ここでは海外ビジネス、特に中国ビジネスにおけるネガティブリストについての考え方について述べていきます。
日本ではネガティブという言葉を否定的にとらえる傾向が強く、政策や制度において、「これだけはOK」といったポジティブリストを重視するケースが多くあります。
これは日本のみならず、いわゆる〝大陸法〟を適用しているヨーロッパ各国や日本に見られます。
それに対して、アメリカやイギリスやオーストラリアといった、いわゆる〝英米法〟を適用している国々では、「これだけはNG」というネガティブリストを重視する傾向があります。
これをそのまま貿易に当てはめることは無理があるかもしれませんが、貿易におけるネガティブリストにはさまざまな禁止事項が記載されていますが、それを見て「これも、これもやってはいけないのか……」と否定的に捉えていては、せっかくのチャンスを逃してしまいます。
特に政府が市場開放を進めている中国ビジネスにおいては、なおのことです。
中国ビジネスにおいては、ネガティブリストに掲載されていない業種・投資こそチャンスがあるととらえてみてはいかがでしょうか?
当然ですが、多くの物事は表裏一体で成り立っています。ネガティブリストには投資のチャンスが隠れているという認識は、中国ビジネスにおいて非常に重要です。
4. 「中国外商投資法」(2020年1月施行)の 日本企業への影響は?
中国ビジネスにおけるネガティブリストの重要性がおわかりいただけたら、次は2020年1月に施行された「中国外商投資法」について解説します。
「中国外商投資法」とは中国での外国投資活動に適用される新たな基本法
2019年3月、全国人民代表大会において可決された「中国外商投資法(外商投資法、中華人民共和国外商投資法とも)」は、2020年1月から施行された、中国における外国資本による中国国内の投資に関する基本法です。中国への投資を考えるのであれば必ずおさえておかなければならない法です。
「中国外商投資法」は42条からなる法令であり、外国投資活動の促進や投資の保護・管理について定められています。この法の施行により、それまで使われていた外資三法「外資独資企業法」「中外合弁企業法」「中外合作経営企業法」が廃止されました。
そのため、特別法である外資三法によって中国の内資企業とは異なるルールで規制されていた外資独資企業や中外合弁企業、中外合作企業についても中国の内資企業と同じルールで規制されるようになりました。
「中国外商投資法」の適用範囲は、外国人、外国企業やその他組織が中国国内で直接的・間接的に行う投資活動であり、「外資企業や新規プロジェクトの設立」「中国国内企業の株式・持分といった権益の取得」「法律、行政法規もしくは国務院の規定するその他投資」がその投資活動とされています。
日本企業への影響は?
「中国外商投資法」以前に中国企業と外国企業の共同出資企業に対して適用されていた「中外合作経営企業法」は、中外合弁企業には株主総会が存在しないなど、特殊な体制が特徴の法令でした。
これが廃止になったことにより、これまで存在しなかった株主総会を作る必要があるなど、組織構成にさまざまな影響が生じることとなります。組織形態の変更には猶予期間があり、中国外商投資法の施行日である2020年1月1日から5年間とされていますので、2025年までにこれを行わなければなりません。
5. 中国の外資規制(ネガティブリスト)
中国における規制緩和の動向
近年、中国において外資規制は緩和の方向にあり、従来は事前認可が必要だった外資企業の設立や変更が届出制に変更となりました。銀行や証券会社など金融への出資規制が廃止され、参入障壁も下げられることとなりました。外資への市場の開放が進んでいます。
2020年7月、中国の新たなネガティブリスト「外商投資参入特別管理措置(2020年版)」が施行
従来の「外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)」は、外資による投資分野ごとの取扱いを規定した「外商投資産業指導目録」において、外資参入を制限・禁止する業種のリストとして存在していたものでしたが、2018年版の「外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)」は「外商投資産業指導目録」とは別のリストとして独立することとなりました。
その後、2020年7月23日に施行(6月23日公布)された2020年版「外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)」には、外資参入を制限・禁止されている最新のプロジェクトや業種が掲載されています。
具体的な業種詳細は下記のJETROのサイトに詳しく記載されていますので、ぜひご参照ください。
「中国 外資に関する規制 制限業種・禁止業種」JETRO
中国での外資の出資比率について
先述の「中国外商投資法」が施行される以前は、合弁企業は外国投資者の出資比率が25%以上となっていました。法人資格を取得した合作企業の外国投資者の出資比率は登録資本金の25%以上と定められており、外国投資者の出資比率が25%を下回る場合は審査認可と登記が必要とされていました。
しかし、2020年1月に施行された「中国外商投資法」によって、上記の外国投資者の出資比率が登録資本金の25%以上という制限がなくなりました。
※参照:
「中国|外資に関する規制」JETRO
中国での外国企業の土地所有の可否
中国において、外国企業の土地使用権は認められていますが、土地を所有することは認められていません
中国での資本金に関する規制
従来の会社法では有限責任公司の登録資本金の最低限度額が定められていましたが、2013年12月の法改正で最低限度額の規制は廃止となっています。登録資本金の最低限度額の規制はなくなりましたが、登録資本金の減資には政府機関の認可が必要となります。
中国でのその他規制
業種によって出資比率の制限や、地域による制限が規定されています。外商投資プロジェクトの設立地区や業務経営範囲に地域制限が設けられている業種はサービス業が多いようです。
その他、中国においては外貨の借入れ・支払いについても規定があり、「外貨管理条例」「外貨の決済、売却、支払管理規定」などにより制限、管理されます。
6. 優良な海外進出サポート企業をご紹介
御社にピッタリの中国進出サポート企業をご紹介します
今回は「中国の外資規制」として、外資規制そのものの基礎知識から、中国ビジネスにおける外資規制・規制緩和、2020年1月に施行された「中国外商投資法」の日本企業への影響…などについて解説しました。
中国に参入・投資を考えるなら、中国の外資規制だけでなく、経済政策などについても造詣を深める必要があるでしょう。ただ、常に最新情報にアンテナを張っておくのは意外と大変なこと。現地の事情や最新ニュースに詳しい専門家に相談するのがもっとも効率的です。
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(参照文献)
・「中国|外資に関する規制」JETRO
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海外販路拡大、提携先・代理店のリストアップ、合弁パートナー探しを単発でもお請けします。
各国の現地拠点・駐在員のネットワークに加え、拠点のない国も提携専門家経由で対応。「まず1〜2社、現地候補と面談したい」というスポットご相談から承ります。
・スモールスタート対応(月額8万円〜のGEO/EOR)
まずは現地法人を作らずに人だけ採用したい、テストマーケティングからはじめたいというお客様向けに、月額8万円〜の雇用代行(GEO/EOR)をご用意。海外進出の最初の一歩を、低リスク・低コストで踏み出していただけます。
・海外進出支援(法人設立〜撤退まで)
進出相談・現地視察アテンドから、登記・各種ライセンス取得、株主税務番号(PAN等)取得、銀行口座開設、進出後の継続サポート、撤退・閉鎖まで一気通貫で対応します。
・クロスボーダーM&A(海外M&A)
海外企業の買収・売却によるスピード進出・スピード撤退をご支援。ターゲット選定、買収戦略立案、デューデリジェンス、バリュエーション、契約、ポストM&Aまでワンストップで対応します。
・国際税務・監査・労務
各国の税務・会計、移転価格、子会社監査、人事労務制度設計、駐在員税務、グローバル税務戦略まで、会計事務所を母体とした専門家ネットワークで網羅します。 -
アクシアマーケティング株式会社
「どの国が自社に適しているのか、客観的データで判断したい」そんなお悩みにお答えします
海外市場の中でも、調査・分析に特化したサービスを提供しております。
たとえば、市場の調査・分析に関しては、外部環境の影響を推測するPEST分析や、ビジネスモデルの仮説検証などを「正確かつ包括的」に実施しております。なぜその情報が必要なのか、クライアントのご相談背景まですり合わせをすることを徹底していることが強みとなっています。
競合の調査・分析については、対象企業の強みや弱みを把握するためのSWOT分析、マーケットシェアや競合企業の分析などを行い、「その企業がなぜ成功・失敗したのか」を徹底的に掘り下げます。
また、得られたデータや分析から、具体的な戦略と実行可能な施策提案まで行っております。貴社の「適切な経営判断」のために、合理的かつ包括的な支援を心がけています。
ありがたいことに、これまでたくさんの企業様を支援させていただきましたが、相談いただくほどんどの企業様が、
「どの国・地域に参入すべきかわからない」
「進出に踏み切れる客観的データがない」
「海外進出がはじめてだから落とし穴が多そうで困っている」
などいったお悩みを抱えています。こういったお悩みの企業のご担当者は、ぜひ一度、アクシアマーケティングにご連絡ください。
東南アジアや中国、韓国、インドをはじめ、北米や欧州といった幅広い国・地域での調査実績があり、調査・分析に特化している弊社が、貴社の海外事業の成功に向けて、伴走支援させていただきます。
【主要サービスメニュー】
市場調査
競合分析
アライアンス支援
【よくご相談いただく内容】
「どの国・地域に参入すべきかわからない」
「進出に踏み切れる客観的データがない」
「海外進出がはじめてだから落とし穴が多そうで困っている」
「市場規模や成長性を正確に把握できていない」
「公開情報が少ないニッチな市場を細かい粒度で分析したい」
「現地の消費者ニーズや嗜好が理解できない」
「競合他社の動向や市場内でのポジショニング戦略が定まらない」
「法規制、税制、輸入関税などの複雑な規制を把握するのが難しい」
「効果的なマーケティング戦略や販売チャネルを見つけ出せない」
「現地でのビジネスパートナー探しや信頼できるサプライヤーの選定が困難」
「その地域特有の慣習、文化を把握できていない」
など
①市場調査
進出を考えている市場をマクロ的視点、ミクロ的視点から調査・分析いたします。
潜在ニーズやトレンド、製品・サービスの適合性など、多岐にわたる範囲に対応しております。
「どういった情報があれば、適切な事業判断が下せるのか」といった姿勢を徹底しており、適切な情報を漏れなく提供することができます。
市場調査では、有識者へのヒアリングなど多くのサービスを展開しておりますが、貴社にとって適切な調査・分析をご提案させていただきます。
「バイアスがかかった状態で判断してしまっていそう」といったお悩みを抱えるご担当者の方は、壁打ちからでも対応できますので、まずはご相談ください。
②競合調査
「競合がなぜ成功・失敗したのかわからない」といったご相談をよくいただきます。
弊社の競合調査では、競合の戦略を徹底的に解剖し、貴社のマーケティング戦略の支援まで実施します。
サービス内容としては、業界の第一線を走る方への一次取材などをご提供しております。
また、他社が関わる分野の調査ということもあり、匿名性や守秘義務も徹底遵守しています。そのため、クライアントからも大変好評をいただいております。
③アライアンス支援
双方に適切なパートナーシップ構築であることをポリシーとしています。
数多くの企業と提携を結んでいる弊社が、貴社の適切なパートナーをご提案させていただきます。
海外進出をご検討されている企業さまに多くご依頼を受けているサービスの1つです。
「はじめての国・地域」だからこそ、事業を成功させるには、協業することは重要な要素となってきます。
自信をもって、提携企業様をご提案させていただきますので、ぜひ一度ご相談ください。
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海外進出相談数
28,000件
突破

































