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米国特許出願の基礎知識 | アメリカで特許を取得するための出願方法の種類と流れ

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米国特許出願の基礎知識というテーマで、アメリカで特許を取得するための出願方法とその種類、さらににはそれぞれの出願方法の流れについても解説します。

結論から言うと、アメリカへ特許を出願する方法は、『直接各国に出現する方法(パリ条約ルート』と『国際出願を経由して各国(約150ヵ国)に出願する方法(PCTルート)』の2種類になります。

そもそも特許権の効力は、特許を取得した国の領域においてのみ有効となっています。よって、アメリカはもちろん、海外などの外国で特許権を取得する際には、権利を取得したい国ごとに特許権を取得する必要があります。

今回はアメリカで特許を取得するための出願方法とその種類について解説します。

1. なぜ海外で特許を取得する必要があるのか?

特許権は国ごとに存在しているので進出国それぞれで特許を取得する必要がある

アメリカ(米国)への特許出願について知る前に、まずは外国へ特許を出願する際の基本的な方法について確認しておきましょう。

そもそも特許権の効力は〝特許を取得した国の領域〟においてのみ有効となっています。言い換えれば、特許権とは、その国ごとに別々に存在しているのです。これを「特許独立の原則」と呼びます。したがって、アメリカを含む海外などの外国で特許権を取得する際には、権利を取得したい国ごとに特許権を取得する必要があります。

そのような、自国の特許法に基づいて取得された特許権の効力が認められる範囲が自国領域内に限られることを「属地主義」といいます。

つまり、日本で特許権を取得した場合、日本での製造・販売、日本から外国への輸出や、外国から日本への輸入などに対しての効力は認められますが、外国での製造・販売に対しての効力は認められません。

したがって、先述のように、日本企業が海外に進出する場合、外国での特許出願についても検討する必要があります。さらに、アメリカを含む海外などの外国で特許権を取得する際には、権利を取得したい国ごとに特許権を取得する必要があるのです。もちろんアメリカも例外ではありません。

全世界で有効な特許は存在しない

前項で述べたように、「特許独立の原則」および「属地主義」が存在することから、世界のほぼ全ての国において、知的財産権や産業財産権などの特許は、その国ごとの原則に支配されており、その国ごとに特許成立のための法律などが存在します。

結論から言えば、現時点で〝世界中全ての国で有効な特許〟は存在しません。

繰り返しになりますが、海外で特許権を得るためには、海外各国の特許庁に特許の出願・申請を行う必要があるのです。

次項からは、そのような「海外で特許を取得するための出願方法とその種類」について解説していきます。

2. 海外で特許を取得する出願方法とその種類

海外に特許を出願するには2つのルートがある

海外で特許を取得するための出願方法はいくつか存在しますが、代表的なものとしては2つの出願方法があります。

それらの名称は…

『 直接各国に出現する方法(パリ条約ルート)』
『 国際出願を経由して各国(約150ヵ国)に出願する方法」(PCTルート)』


…の2つになります。

以下ざっくりとそれぞれの出願方法を要約すると…

■「パリ条約ルート」
「パリ条約ルート」とは日本での出願から1年以内にパリ条約による優先権を主張することで、権利を取得したい国に出願する方法。

■「PCTルート」」
「PCTルート」とは、PCT(= Patent Cooperation Treaty)と呼ばれる特許協力条約に基づいて、1つのPCT国際出願をしてから、期限内(通常は優先日から30ヵ月以内)に権利を取得したい国にその手続きを移行する出願方法。

…になります。

これら2つの出願方法は、その出願プロセスも費用も異なります。もちろんどちらが優れているとかではなく、各ルートのメリットおよびデメリットを理解した上で、自社の特許取得にふさわしい出願方法を選択する必要があります。

次のセクション以降からは、上記2つの出願方法の概要およびメリット&デメリットについて、それぞれ見ていきましょう。

3. 『直接各国に出現する方法(パリ条約ルート)』の概要と出願の流れ

パリ条約に基づいた出願方法が「パリ条約ルート」

「パリ条約ルート」による出願とは、〝パリ条約〟に基づいて、権利を取得したい国に出願する方法です。

パリ条約とは、1883年に締結された、アメリカおよびヨーロッパの主要国を始め、中国や韓国などの約170ヵ国が加盟する知的財産権に関する国際条約です。日本から外国への特許申請手続きの多くで、このパリ条約の〝優先権制度〟および、特許協力条約による国際出願制度が適用されています。

パリ条約に付随する「優先権制度」とは?

ちなみに優先権制度とは、自国の特許出願日から1年経過するまでの期間を優先期間とし、その期間内に外国に出願すると、その国の審査において、自国の出願日と同日に出願したのと同じ扱いを受けることができる制度です。

具体的には、日本で特許を出願した後に、1年間の間は、パリ条約に加盟している国に出願すれば、日本と同じ扱いで特許出願ができるということです。

「パリ条約ルート」とは、そのパリ条約とそれに付随する優先権を主張して、権利を主張したい国に出願をする出願ルートになります。

基本的には、出願したい(優先権を主張したい)それぞれの国の言語で、それぞれの国の法律で定められた形式によって出願書類などを作成して申請する必要があります。

パリ条約ルートの出願の流れ

以下が「パリ条約ルート」による出願の流れになります。

海外_パリルート

4. 『国際出願を経由して各国(約150ヵ国)に出願する方法(PCTルート)』の概要

特許協力条約(PCT)に従って行う国際出願がPCTルート

PCTとは特許協力条約(PCT = Patent Cooperation Treaty )を指し、PCTに従って行う出願を「国際出願」といいます。

具体的には、最初に日本の特許庁へ1つの言語で1つの国際出願をするだけで、権利取得を希望する複数の国(PCT加盟国=指定国に限る。ちなみに台湾は加盟していない)に、日本出願と同時に出願したのと同じ効果を得ることができます。

※台湾はPCTに加盟していないがWTO(世界貿易機関:World Trade Organization)に加盟している。よって、WTO加盟国に対する第一国出願およびPCT出願を基礎とする優先権を伴う台湾出願が可能となっている

つまり、国際出願の場合は、特許を取得したいそれぞれの国に、個別に出願をする手間をはぶくことができます。

そして、PCT出願をすることで、指定国の全てについて、国際出願日に出願されたものとみなされます。

また、日本ですでに出願をしており、かつ、その出願日から1年を経過していない場合は、そのPCT出願を基礎として優先権を主張することもできます。

ただ、PCT出願をしただけで、指定国において特許が得られるのではなく、PCT出願後に、その出願日(優先権主張の場合は、基礎出願の出願日)から30ヵ月(または31ヵ月)以内に、各国特許庁に「国内移行」をさせる必要があります。

その移行手続きにおいては、各国で定められた言語の翻訳文を提出する必要があり、移行後に各国での審査が開始されます。特許権を付与されるか否かは、各国の特許庁が独自に判断するので、日本で特許が認められても、外国でも認められるとは限らないので注意が必要です。

PCTルートの出願の流れ

以下が「PCTルート」による出願の流れになります。

海外_PCTルート

5. 「パリ条約ルート」「PCTルート」それぞれのメリット&デメリットを比較

このセクションでは、「パリ条約ルート」「PCTルート」それぞれメリット&デメリットを比較します。

「パリ条約ルート」のメリット&デメリット

■メリット
・少数の国(2カ国程度)に出願する場合は、PCTルートと比較して、費用の面で経済的。

・各国に直接出願するため、審査が早く開始されるので、時間的コストが削減できる。

・それぞれの国ごとに、出願内容を変更できる

■デメリット
・出願を希望する国ごとの公用語による明細書の翻訳をしておく必要がある。

・多数の国に出願する際は、各国ごとの手続きが必要であるため、手続きが繁雑になる可能性がある。

・多数の国に出願を行う場合は、出願の初期段階で集中して費用がかかる可能性がある。

「PCTルート」のメリット&デメリット

■メリット
・日本語で出願書類を提出することが可能。優先期間(優先日から1年)の満了間際に多数国へ出願する場合でも、日本語のただ一種類の出願書類でよい。

・優先日より30ヵ月まで国内移行手続きを繰り延べることができるので、その間の市場や技術の動向、会社の方針等の変化に応じて柔軟な対応ができる。

・出願から国内移行手続きまで翻訳文作成の期間が長く確保できる。

・150ヵ国以上のPCT加盟国において、権利取得の決定を保留することができる。よって、その国への出願に関する情報収集や判断する時間が確保でき、国内段階へ移行をするか否かの適切な決定が可能になる。

■デメリット
・少ない国へ出願する場合は、パリ条約ルートよりも費用が高くなる可能性がある。

6. アメリカへの特許出願方法

アメリカへ特許を出願する方法は「パリ条約ルート」「PCルート」の2つ

ここからはいよいよアメリへの特許出願方法について解説します。

結論から言うと、アメリカへ特許を出願する方法は、前項までで解説してきた…

『 直接各国に出現する方法(パリ条約ルート)』
『 国際出願を経由して各国(約150ヵ国)に出願する方法」(PCTルート)』


の2つの出願方法になります。

そして「パリ条約ルート」および「PCTルート」のいずれかで特許を出現する場合も、たいていの場合、まず日本の特許庁に特許出願をした後に、その際に作成した書類を英語に翻訳して、アメリカ向けの特許出願とするケースがほとんどです。

またどちらのルートを選択しても、アメリカの特許弁護士や特許出願の代理人を立てる必要があることは心に留めておいてください。

以降からは、アメリカにおける「パリ条約ルート」と「PCTルート」の2つの出願方法について解説しつつ、補足事項として、アメリカならではの特許システムの特徴ついても述べていきます。

アメリカにおける「パリ条約ルート」による特許出願について

アメリカでの「パリ条約ルート」による出願の流れは以下の通りです。

アメリカ_パリルート 具体的には、アメリカの特許商標庁(USPTO = United States Patent and Trademark Office)に直接出願する方法になります。

先述したように、アメリカに出願する前に、すでに日本で特許出願している場合はほとんどだと思いますので、これもまた先述した〝パリ条約〟の優先権の主張手続きをして、特許を出願する方法から、「パリ条約ルート」と呼ばれています。

また、アメリカにおける「パリ条約ルート」による特許出願のメリット&デメリットについては、前項を参照していただくとして、いずれにせよ、すでに日本の特許庁に提出した書類を、英語に翻訳かつ、アメリカの特許法に沿って修正をするだけで済むので、時間および費用コストが安くすむのがメリットと言えます。

アメリカにおける「PCTルート」による特許出願について

アメリカでの「PCTルート」による出願の流れは以下の通りです。

アメリカ_PCTルート 前項で解説したように、PCTとは特許協力条約(PCT = Patent Cooperation Treaty )を指し、PCTに従って行う出願を「国際出願」を指します。

アメリカでの「PCTルート」による特許出願とは、まず最初にPCT加盟国全てに対して「国際出願」をしておいて、そのPCT出願から30ヵ月または31ヵ月以内に、アメリカに対して「国内移行」と呼ばれる手続きを行うことを指します。

ただ注意すべきは、この「PCTルート」に沿って特許を出願するとしても、先述の〝パリ優先権〟の主張を同時に行う場合は、日本での特許出願から1年以内にPCT出願をする必要があるということです。

また、アメリカにおける「PCTルート」による特許出願のメリット&デメリットについては、同じように前項を参照していただくとして、PCT出願は、国内以降をする前に、様々な審査や手続きが必要となるので。その分の費用コストがかかることがあります。

つまり費用のコストを考慮した場合…

PCT出願の場合は、複数国にまとめて申請できるので、例えばアメリカを含む1ヵ国か2ヵ国程度の国に特許を出願する場合は、「パリ条約ルート」を選択。

5ヵ国程度以上の国々に特許を出願する場合は、「PCTルート」による出願を選択するケースが多いようです。

ただ審査にかかる時間を考慮した場合は、「PCTルート」の国内移行には様々な審査や手続きがあるので、「パリ条約ルート」と比較した場合、審査の開始が遅くなる傾向があるようです。

7. 優良なアメリカ進出サポート企業をご紹介

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今回は「米国(アメリカ)特許出願の基礎知識」と銘打って、アメリカで特許を取得するための出願方法とその種類について考察しました。

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    東アジア(中国、韓国、台湾、香港等)
    東南アジア(マレーシア、インドネシア、ベトナム、タイ等)
    南アジア(インド、パキスタン、バングラディッシュ等)
    北米(USA、メキシコ、カナダ)、南米(ブラジル、チリ等)
    中東(トルコ、サウジアラビア等)
    ヨーロッパ(イタリア、ドイツ、フランス、スペイン等)
    アフリカ(南アフリカ、ケニア、エジプト、エチオピア、ナイジェリア等)

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