海外進出時に効果的なPR戦略とは? 〜『海外進出白書(2016-2017年版)』より〜
本稿では、日系企業2,400社の進出動向分析データ「海外進出白書」より、海外進出検討企業200社を対象とした【海外進出における効果的なプロモーション戦略】についてのアンケート調査を発表します。
国内事業と同様に、海外ビジネスにおいても「プロモーション」はもっとも重要な施策のひとつです。仮に日本国内でのブランド認知度が高くても、こと海外においては、「知ってもらうこと=プロモーション」には、大きな意味があります。
そこで、売上を上げていくために重要なプロモーションに絞って、「海外進出をしている企業はどのような戦略を行っているのか?」を調査しました。果たしてその結果は…!?
[調査対象者]:日本企業の海外進出を支援する事業者
[サンプル数]:200
[回答方式]:インターネットによる自主調査
[調査時期]:2017年 5 月1日~6月 15日
1. 進出企業が実施した「海外プロモーション方法」のランキングを発表!
1位はインターネット広告!
結論から申し上げますと、「海外プロモーションは何を行いましたか?」という質問に関しては、1位がインターネット広告で40%となりました。その内訳は下記のグラフのとおりです。
世界ではインターネットの普及率が高まっており、インターネット向けの広告が増加しています。既存の4大マスメディア(テレビ、新聞、雑誌・書籍、ラジオ)などへの出稿に比べ、低コストで活用できるのが大きなメリットが、多くの進出企業が施策として採用する理由のひとつです。
まずユーザーに直に手に取ってもらうのが肝心? 見直される「展示会」
続く2位は、22.9%で「見本市・展示会への出展」となりました。
少し意外に思われた方もいらっしゃるかもしれません。先述のように世界的な規模でオンラインでのプロモーション施策が普及しています。しかし、実際に製品をプロモーションする手段として、リアルな場である「見本市・展示会の活用」は、今なお有効な施策として捉えられているのです。
人々の生活インフラがオンラインに移行すればするほど、逆説的に、自分で直に商品やサービスを体験することの価値が高まっています。それは海外ビジネスの現場においても同様であり、これまで以上にリアルな体験の場が、貴重な機会として認知されているのです。
世界のトレンドは口コミマーケティングに!
そして、注目は20.0%で3位の「口コミマーケティング」です。
こちらも、インターネットで有効な手段となっています。TwitterやFacebook、Instagramといったソーシャルコミニケーションアプリが普及する中、オンライン上での口コミマーケティングが大きな影響を持つようになりました。
中国ではWeChat、weiborなどが絶大なユーザー数を獲得していますし、東南アジアでは日本発のLINEなども健闘しており、国ごとにもそのシェアなどに大きな差があります。こうした口コミマーケティングの台頭は広告の在り方の変化を顕著に表し、世界のトレンドになりつつあります。
口コミマーケティングの最大のメリットは顧客獲得に向けて、他のプロモーションと比べても低コストであることです。
もちろん、こちらを上手く低コストで行うためにはノウハウが必要ではありますが、その運用方法次第ではコスト0で多くの顧客にアプローチすることも不可能ではありません。今後、口コミマーケティングを活用する企業が増えてくるのではないかと予測できます。
一方で、古くは主流であった「野外広告」や「ポスティング」、「折込チラシ」などの手法は割合が低くなっていることがわかります。海外ビジネスにおけるプロモーション手法にも、変化の流れが訪れていることがお分かりいただけたと思います。
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