【2024年版】マレーシアで人気のオンライン決済方法5選
マレーシアではインターネットの普及が進んでおり、人々がこれまで以上にモバイルデバイスを活用するようになりました。
そして、オンライン製品やサービスへの需要が急増しており、支払い方法も急速に変化しています。
マレーシアの主なオンライン決済方法には、銀行振込、カード決済、電子ウォレット、代金引換、Apple Payがあります。これらの決済方法を正しく理解することは、ビジネスを行う上で非常に重要です。
今回はそれぞれの支払い方法について詳しく解説します。
▼ 【2024年版】マレーシアで人気のオンライン決済方法5選
1.銀行振込「信頼度・普及率NO.1」
マレーシアのeコマース市場において、従来の銀行振込は依然として最も人気のある支払い方法です。
これは、マレーシアの銀行の普及率が高く、2022年には96%に達していることが大きな理由です。(1)
また、デジタルバンキングの利用率の爆発的な増加も一因となっています。特に「Financial Process Exchange (FPX)」という安全な決済システムが、銀行振込に対する消費者の信頼を高めています。(2)
FPXはほぼすべての銀行と提携しており、地方銀行も顧客のニーズに合わせて独自のeコマース支払いオプションを導入しています。たとえば、「Maybank2U Pay」や「CIMB Clicks」などが挙げられます。
2.カード決済「高額な買い物で利用」
マレーシアにおけるカード決済は、主にクレジットカード決済とデビットカード決済の2つが利用されています。(3)
経済のデジタル化と共に、カードによる決済方法が大きく普及していることが理由として挙げられるでしょう。
ここでは、クレジットカード決済とデビットカード決済について詳しく解説します。
クレジットカード決済
クレジットカードの流通枚数は2022年7月から11月にかけて992万枚から1,005万枚に増加し、マレーシアでの人気が高まっています。
2022年には、信用枠の総額が過去最高の1,543億4,000万リンギットに達しました。このデータは、特に高額な買い物におけるクレジットカードへの信頼が顕著であることを示しています。
デビットカード決済
2021年末時点で、マレーシア人の73.8%がデビットカードを所有しています。日常的な購入や取引に広く使われていることがデビットカードの特徴です。
また、デビットカードの取引量も顕著に増加しており、2022年11月までの期間には10億7,900万件の取引が記録されました。(4)これは2021年の同期間に比べて約2倍の増加です。(5)
3.電子ウォレット「スマホで完結したいミレニアル世代・Z世代に人気」
電子ウォレットはデジタル決済の一形態で、クレジットカードやデビットカードを使用してアプリ上で現金をチャージし、支払いに利用します。
この方法ではカードや財布を持ち歩く必要がなく、モバイルデバイスだけで支払いが完結することが特徴です。日本では、PayPayや楽天Payが同様のサービスにあたります。
マレーシアでは電子ウォレットが急速に普及しており、2022年には国民の少なくとも50%が日常的にこれを使用しています。(6)特にミレニアル世代(27〜40歳)やZ世代に人気が高いです。(7)
政府の支援プログラムやキャンペーンの影響も大きく、2020年から2021年にかけての登録ユーザー数は870万人から1,350万人に急増しました。
ここで、マレーシアで人気のある地元の電子ウォレットを3つ紹介します。
GrabPay「東南アジアで人気の配車アプリGrab社」
Grabは、食品配達サービスに加えてキャッシュレス決済サービス市場にも進出しています。
マレーシアにおいて、Grabアプリはレストランでの会計やGrabタクシーの支払いでスキャン&ペイ機能を利用することができます。
この機能により、ユーザーはQRコードを簡単にスキャンするだけで支払いを完了させることが可能です。
Boost 「アジア最大級の通信事業を展開するAxiata社」
マレーシア全土にある200,000以上の加盟店で、アプリのスキャン&ペイ機能を利用できます。
また、公共料金の支払いにも対応しています。
2021年12月、Boostはマスターカードと提携し、マレーシアで初のプリペイドカード「Beyond Card」を提供開始しました。
このBeyond Cardは、世界中でMastercardが受け入れられる場所ならどこでも利用可能で、支払い方法を柔軟に選択できる点がメリットです。(9)
Touch 'n Go「デジタルウォレット市場でシェア拡大TNGデジタル社」
TNG Digitalの電子ウォレットは、マレーシア人が単一のアプリを使用して完全にキャッシュレスな取引が可能になるよう目指しています。
現在、Touch 'n Goのユーザーは、300,000を超える加盟店で利用できます。
4.代金引換(COD)「シニア世代からニーズが高い」
代金引換(COD)は、顧客が商品配達時に支払いを行う形式で、支払いは宅配業者に直接現金で渡されます。
この方法は、商品を手に取って確認したい年配の世代や、オンラインショッピングが初めての人々に特に人気があります。
その理由は、オンライン決済を完全に信頼していないか、決済プロセスが複雑であるためです。
中には、低価格商品の支払いには抵抗がないものの、高額商品の場合に不安を感じ、代金引換を選ぶ消費者もいるでしょう。
2021年7月、東南アジアの大手eコマースプラットフォームであるLazadaは、デジタル決済に対する消費者の不信感を克服するため、「キャッシュレスCOD」を導入しました。(10)
この新しいシステムでは、代金引換で支払う際に現金ではなくQRコードをスキャンして支払う方法が採用されており、オンライン決済に抵抗がある人々にとっての選択肢を提供しています。
5.Apple Pay「iPhoneでスピーディーに支払い完了」
Apple Payは、2022年8月にマレーシアで導入された最新の支払い方法です。
これにより、AppleユーザーはiPhoneやiPadなどのデバイスを使って、店頭およびオンラインでの支払いが可能になりました。
マレーシアはこのサービスを導入した東南アジアでシンガポールに次いで2番目の国です。(11)
Apple Payの主な利点は、支払い時にPINコードを必要としないことで、高いセキュリティを保ちながらFace ID、Touch ID、またはパスコードによる簡単な認証が可能です。
HSBCなどの大手銀行は、すでにクレジットカードとApple Payを統合しており、顧客により多様な支払いオプションがあります。(12)
6.マレーシア進出にはオンライン決済が欠かせない!
マレーシア市場に進出する際、地元企業がオンライン事業を初めて立ち上げる場合や、既存のeコマース事業の収益拡大を目指す場合にも、この国で人気のあるオンライン決済方法を知っていることは最低限の知識として必要です。
マレーシアがデジタルおよびキャッシュレスの未来に進むにつれて、デジタル決済の人気はさらに高まるでしょう。
一方で、従来の支払い方法を好む消費者も依然として存在します。そのため、販売者はターゲット市場に合わせた支払いサービスを提供することが重要です。
(参考文献)
-
Digital banks to challenge incumbent banks in Malaysia | New Straits Times*1
-
Digital banking preference accelerates in APAC | The Malaysian Reserve*2
-
Current Population Estimates, Malaysia, 2022 | Department of Statistics Malaysia*3
-
Malaysians use credit cards more and borrow more | The Edge*4
-
E-money transactions in Nov 2021 highest in five years | The Edge*5
-
How COVID-19 Shaped The E-Wallet Landscape in Malaysia | Oppotus*6
-
Q4’2022 Update: MYCI Slightly Dipped in Last Quarter | Oppotus*8
-
Malaysia Prepaid Card and Digital Wallet Markets Report 2022 | Cision*9
-
Lazada launches its latest cashless payment on delivery | The Star*10
-
HSBC customers in Malaysia can now integrate their credit cards with Apple Pay | TechNave *12
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